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転校初日に学校一の美少女に告白したら、何故か一緒に日本一を目指すことになった件  作者: 堅物スライム


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第39話 また八月がやってくる

 さて、部屋に招いたはいいけれど、何をすればいいんだ?

 今日は勉強するわけでもない。


 とりあえず、九条さんの隣に腰を下ろす。

 一緒に動画でも見るか?

 それとも、普通に会話すればいいのか?


 分からない……。

 どうやって、そういう雰囲気に持っていけばいいんだ……。

 あの軽井沢の星空って、めっちゃ良い武器になってたんだな……。


「どうしたの?」


 九条さんが不思議そうに首をかしげる。


「い、いや……なんか緊張しちゃって」

「え? 今さら? なんで?」

「こうして、部屋で二人きりになるのは久々だし……」

「確かに部屋の中では久しぶりかも。でも外ではしょっちゅう二人でいたじゃない」

「そうなんだけど、何かね……」


 九条さんは甘えるように、俺の肩に頭をもたれかけてきた。

 俺はその肩を、そっと抱き寄せる。


 すると、不思議と緊張が和らいでいった。


 どちらからともなく、自然と唇を合わせる。

 九条さんは俺の手を握ってきて、そのまま指を絡めてくる。


 ――ああ、難しく考える必要なかったんだな。


 俺は九条さんの服を脱がし――


 ん?

 何だこれ?

 どうやって脱がせばいいんだ?


 俺の焦りを察知したのか、九条さんは俺から唇を離すと、自分で脱ぎ始めた。

 それに合わせて、俺も服を脱ぎ捨てていく。


 そして、そのままベッドへ雪崩れ込む。


「……ちゃんと用意してる?」

「うん、バッチリ」


 そう言って、俺はベッドの下からオ〇モトのゼロワンの箱を取り出す。


「良かった」


 九条さんは安心したように俺に抱きついてくる。

 ダイレクトに俺の胸に押し付けられる二つの突起物に、俺の息子は一瞬でMAX状態になった。


 初めてだった前回のように、無我夢中でがっつくようなことは、自制心で何とか抑え込んだ。

 しかしながら、初めてのゴム装着は予想以上に難しく、途中で小さくなってしまった。

 焦れば焦るほど、ドツボに嵌っていく。

 九条さんはじっと待ってくれていたが、俺のピンチに気づくと、色々手伝ってくれた。


「……こんな感じ? 痛くない?」

「ああ、超気持ちいい」


 復活した俺は何とか装着に成功し、その後は落ち着いてフィニッシュまで持っていけた。


 安堵から、大きく一度息を吸って、そして吐く。


 そのままベッドに横になり、九条さんの華奢な肩を抱き寄せる。


「……ごめん、来て早々に……。我慢できなくて」

「ふふっ。朝、会った時からエッチなことしか考えてなさそうな顔してたから、とりあえずすぐにさせてあげて、ゆっくりしようって決めてた」

「え? そんな顔してた?」

「してた」


 そんな感じでしばらく雑談していると、二人の腹の音が、まるで合わせたかのように鳴った。


「運動した後だから、お腹空いたみたいだね。パン食べようか?」

「うん」


 俺たちは服も着ずに、パンにかじりつく。

 汗をかいてるし、このまま服を着るとべたつきそうだしな。


 そして、食べ終わってお腹が膨れるとまたベッドに戻って寝っ転がる。

 また指を絡めたりイチャイチャし始めると、さっき出したばかりだというのにすぐに復活してしまった。


 ダメだ……。

 我慢できない……。


 俺はまた始めようと九条さんの大事なところを攻め始める。


「え? もう一回するの?」


 九条さんはビックリしたように確認してきた。


「いや、このゴム、三個入りだから、あと二回かな」

「え? 今日一日で!?」

「ダメ?」

「……ダメじゃないけど。ちょっとまだ痛いから、少し時間は置いてほしいかも……」


 その言葉で少し冷静さを取り戻した俺は、一旦クールダウンの為にシャワーを浴びることにした。

 もちろん、九条さんの手を引いて、一緒に。


 ――そして、夕方になる頃には、俺は箱の中のゴムを全て使い果たしたのだった。


 母親にばれないように、自室のゴミ箱には捨てない。

 大量のティッシュと一緒に、コンビニの袋にまとめて入れる。

 そして、九条さんを送るついでに、コンビニのゴミ箱に捨てることにしたのは言うまでもない。


 ◆◆◆


 八月十日。


 私は出口君を見送りに、ディベート部のみんなと一緒に成田空港にいた。

 初めて会った出口君のご両親は、とても優しそうな人たちだった。

 出口君は、ちょっと照れていたけど。


 お別れの挨拶をして、ひとりひとりと握手を交わしていく出口君。

 最後に、私の番が来る。

 これでしばらく出口君と会えなくなる。

 実感の湧かなかった現実が、急に胸に押し寄せてきた。

 離れたくない――あなたはどうして、そんな風に笑っていられるの?


 気づけば、私は出口君に抱きついていた。

 涙が溢れそうになるのを、必死で堪える。


 出口君は最初こそ驚いていたが、すぐに私を優しく抱きしめ、そしてそっと引き離した。


「アメリカ着いたら、すぐに連絡入れるから」

「……Wi-Fiの接続方法とか分かるの?」

「多分……何とかなるでしょ。――待ってて、絶対に迎えに来るから」

「うん、待ってるから……ずっと」

「ずっとか……責任重大だな」


 そう言って、はにかみながら搭乗口へと向かっていった。


 私の突然の行動に、みんなはきっと驚いていたと思う。

 特に出口君のご両親は。


 でも、そんなことを気にしている余裕なんて、私には無かった。


 ――あれから、五年。


 また八月がやってくる。


 出口君からの連絡は、まだ来ない。

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