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神に抗う者達の天地開闢物語  作者: ゼツボウ君
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1学期終了 〜旅立ちの時〜

チーム結成から1週間程の月日が経った。

その1週間というのはとても平和で魔物は1体も現れなかった。つまり魔物と3人での戦闘は未だ出来ていない。

ユミカもノゾムも能力を開花させて、2人の間での連携は十分に取れている。問題は俺がその連携を崩さずに行動できるかどうかだ。

大抵の魔物なら俺1人でも倒せるが、それではチームを組んだ意味がない。どうせならノゾムやユミカにも十分に動いてもらいたい。それに2人が俺に使ったような合わせ技なども色々と作ってみたいしな。

そう言えば、3人とも二重能力者だった。

俺は光と闇。そしてノゾムは束縛と雷。ノゾムの異能力は束縛だけだと思っていたので、1週間前のあの戦闘で雷系の異能力を使ってきた時は少々驚いた。

そして気になるのはユミカの能力だ。彼女も二重能力者だが、水でない方の能力は、彼女自身も何タイプなのか、どう使えばいいのか分かっていない。したがって、現状では水タイプの能力しか使用していない。

しかし、ユミカがその能力をも使いこなせるようになれば、合成技も数多く作ることができる、

試してみたいものがたくさんあるな。だが、それを考えるのは3人での戦闘に慣れてからだ。

そのためにも、今の状態でどれだけの連携が取れるのか確かめたかったのだが、魔物がやってこないのでは仕方ない。

俺は一瞬、早く3人での戦闘をやってみたいので魔物に現れてほしいと思ってしまった。しかし直ぐに思い直す。

俺も落ちたものだな。

俺達が戦わなくても良い世界を作り出す事こそが最終目標だったはずなのに、いつの間にか戦闘を望むようになってしまっていただなんて。

まぁ魔物の話はひとまず置いておこう。

今日は1年に5回、俺のメンタルを粉々にする学校行事がある。

そう定期テストだ。

今現在俺はノゾムと共に学校に登校中である。今日は期末テストの初日で科目は物理と世界史だ。終わったな。うん

「はぁ、期末初日の科目がよりにもよって世界史と物理だなんて、教員の方々はそんなに俺を虐めたいのかね〜。」

「そんな事はないよ。まぁ大人しく当たって砕け散りたまえ。」

俺は大きなため息をついた。そしてユミカにこれ以上ないほど嫉妬した。あいつは転校してまだ間もない。そして以前いた高校では世界史をまだ習っていないという設定になっているらしい。よってユミカは世界史のテストを免除された。

俺は世界史と物理が苦手なのだ。この2つの科目を熱狂的に好きな人が居たら、俺に教えてください。

「まぁなすよりなる、だな」

自らフラグを立てたような気がするが、気にしない。今回の俺はいつもとは一味違うのだ!

そう言って置きながら数時間後のテスト終了時、俺は机の上に沈んでいた。

「どうにかなりませんでした…あはは」

「おぅ。」

(希望という崖から絶望という海に落下したようだな。今はそっとしておこう。)

「くそー。次の物理こそは!」

次の物理のテスト後も俺が机の上に沈んでいた事は説明するまでもない。恐るべし、死亡フラグ。

テスト期間は午前中に帰宅することが出来るので、俺達はいち早く自宅に戻ってきた。

ノゾムと別れ、家に入った俺はレミアの居るであろうリビングへとやってきた。

「レミア 居るか?」

「あら、お帰りなさい。」

レミアは予想通り、リビングでテレビを見ていた。

「なぁ、そうそろ夏休みっていう長期間の休日が来るんだ。だからその時にゼラファーに行こうと思うんだが。」

「分かったわ。その時が来たら、ゼラファーについて色々と教えてあげる。」

〜3日後の深夜3時〜

今日も魔物はやってこなかったか。と思っていたその時、すぐ近くにある広間から魔物のエネルギーを探知した。と連絡が入った。

俺はその報告を受け、ノゾムと共に広間へと向かった。

(おかしい。本当に魔物は現れたのか?やけに静かだ。)

俺は小さい頃から魔物狩りをしているため、魔物の気配は敏感に感じ取れるようになった。しかし、今回魔物の気配は感じなかった。そして襲来した時間帯もおかしい。

魔物は本来ベテルの太陽を嫌う。昔話に出てくる吸血鬼のような特性だ。

したがって魔物は日中にベテルにやってくることは基本的に無い。

やってきたとしてもそれはフレイルデビルで、やってくるのは既に太陽が昇っている昼間だけだ。

したがって、まだ日の出前で薄暗いこの時間帯に魔物がやってくる事は異常なのだ。

そんな事をあれこれと考えているうちに問題の広間へとやってきた。

すると魔物は確かにそこに居た。しかし、やはり気配は感じ取れない。

「グォヤ グォグァ」

魔物の方も俺達に気づて威嚇のようなものをしてきた。しかしこれまでの魔物とは違って襲ってくる気配は無かった。

「シュウヤ、こいつもしかして」

ノゾムも俺と同じ予感がしたらしい。俺が返事をする前に遅れてやってきたユミカが現場を確認し、魔物に水刀で切りかかった。

「このっ!」

ユミカは何故かムキになっている。以前襲われた事でも思い出しているのか?

「ユミカ待て!」

「はぁ!」

俺を無視してユミカは攻撃を続ける。魔物の方はと言うと攻撃をかわすだけで反撃する素振りを見せない。

「あいつめ。」

「グォオ!」

ここ最近俺はレミアに教わって魔物の言語を勉強してきた。なので今実物が何を言ってるのか大体ではあるが分かる。

<やめろ!私はあの方が無事なのか確認し、伝言を伝えに来ただけだ。>

「やはりそうか!」

魔物は魔物の言語でそう言っていた。どうやらレミアの配下らしい。

俺は魔物の目的を知り、ユミカを止めにはいった。

「先輩!何故止めるんです。」

「こいつは敵じゃないからだ。」

俺がユミカの動きを止めると魔物も動きを止めた。

「んんっ!グォーラムウォレス……」

日本語訳

<レミアは無事だ。それとユミカはこれまで理性の無い魔物しか出会ってこなかったんだ。魔物に襲われたこともある。だからとは言わないが、突然切りかかった事を許してくれ。>

<そうか良かった。では伝言を頼めるか?>


俺と魔物の会話が終了すると、魔物は次元穴の中に姿を消した。

「先輩…」

俺は後ろで訳が分かっていないユミカにレミアの本当の姿と魔物について説明した。

「先輩…その女王様と今同居してるんですか?」

「まぁそうだな。」

「そ、そんな!先輩と共同生活なんて。それに添い寝まで…ひょっとしてその先へも行ったとか…」

なんかユミカがグチグチ喋ってるけど聞き取れないので気にしないことにした。まぁ話は理解してくれただろう。

「.2人共聞いてくれ。俺は夏休み中、レミアとゼラスァーに行ってくる。2人はベテルに残って魔物の襲来に備えてくれ。」

ゼラファーに行けば、何故魔物が理性を失ってしまったのか分かるかもしれない。そして先ほどの話。


<では女王様に伝えてくれ。反乱軍の勢力は以前よりさらに強まりました。そしてこちらの勢力は幹部どものしょうそくよって減弱しております。出来る限りお早めにおかえりくださいませ。>


ゼラファーでも今大変なことになっているみたいだ。一刻も早くゼラファーに向かわなくては。

「2人ともベテルは頼んだぞ!」


〜翌日〜

夏期休講初日、俺達は準備を済ませて家を出た。

「しばらくは戻れなくなると思うげと本当にいいの?」

「あぁ。最高の夏休みにしてやるぜ。」

そして俺はレミアと共にゼラファーを目指して歩き出した。

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