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神に抗う者達の天地開闢物語  作者: ゼツボウ君
38/63

体験入学

(んじゃ、そろそろ行くか。)

(オッケー。)

次の日の朝俺はレミアと共に学校へと登校した。

何故レミアがついてくるのかというとあいつが学校に行ってみたいと言ったたからだ。

俺もレミアには弱いからな、彼女の正体がバレないよう注意しながら学校に連れて行くことなんてやぶさかでも何でもない。

こんな可愛い女の子にお願いされたら何でもいうこと聞いちゃうぜ。


(おーいシュウヤ君?キャラが変わってますよー。)

(すまん、ちょっと頭おかしくなってたわ。)

(大丈夫?少し疲れてるんじゃない?)

(そりゃ疲れてるに決まってるじゃん。何がどういう理由で魔物を学校に連れていかなきゃいけないんだよ。)

本音を言うとレミアを学校に連れて行きたくはなかった。

魔物であるレミアをNEOのメンバーがいる高校に連れて行くなんて言語道断だ。

万が一ツルミさんと出くわしてあの人のエミリスト アイに見られたらレミアの正体がバレてしまう。

そうなったら弁解することは難しい。

裏切り者だと勘違いされてNEOのメンバーに命を狙われることになるかもしれない、

そう考えると自然と嫌な汗が出るし、胃腸だって痛くなってくる。


(まぁ私今ただのメガネだし、元気出してよ。)

(そのメガネ化にも相当精神を使ったのだよ。)

今俺はメガネとなったレミアをかけて通学路を歩いている。

当初レミアは自身の変身能力を使ってメガネになろうとした。

しかし俺はそれを全力で阻止した。

彼女の能力だと身体の構造やらの何から何まで真似るので非生物に変身した瞬間、感情とか本能とかソウルとか生物らしいものを全て失ってしまうのではないかと不安になったからだ。

それから俺達はレミアのメガネ化を実現するために試行錯誤を繰り返した。

その甲斐あって見事レミアはソウルを持ったメガネになることができた。

その過程で互いのソウルの一部を交換することになったが、それらがリンクしたおかげで俺達は言葉を発することなく会話することができるようになった。

そう、レミアのメガネ化も思考を巡らせに巡らせた末にできた努力の結晶なのだ。

よって俺は今現在非常に憂鬱であり、疲労状態である。


(なんかごめんね。)

(いやいいよ。それなら言うなよ、って思われるかもだけど恩を受けてばかりだったからお返しがしたいと思ってたところだ。)

そうして俺はいつもよりゆっくりめの速度で学校へ向かった。


25分後学校の校門を通過したところでクラスの仲良し男子3人衆と遭遇した。

「お、シュウヤおはー。」

「よぅっす。」

「BGM」…赤ちゃんおはようの意

仲良し3人衆は俺と目が合うと笑顔で挨拶してくれた。

俺も右手をあげて「おはよう、」と返す。

するとやはり話はレミア、もといメガネの話題に直行した。

「あれ、シュウヤメガネ。」

「ほんとだ、結構似合ってるな。」

「イケメン、呪!」

「おうサンキュウ、最後の奴のは聞かなかったことにするわ。」

俺は3人衆と合流して4人で会話しながら教室へと向かう。


「でもさ、シュウヤって目良かったよな?超のレベルで。」

「そうだよな、何で突然メガネ?」

「え?えーと…」

「女子からの、好感度稼ぎっ」

故人の1人がそう発言すると残りの2人はニヤつきながらいかにも納得といいたげに「ああ!」と口を揃えた。

「女狙いかよ、キ〜ンモ」

「本当に目が悪い人のことも考えろよな。」

「罪な、男」かは

「おいおい、そんなひどい言い方しなくても良くね?」

ノリに乗ったふうな返しをしたが、流石にくるものがあった。

しかしその後目にした3人衆の笑顔は実にいやらしく、実に損した気分にさせられた、

「だってほんとのことだもんなぁ」

「「「なぁ」」」

不覚にも3人の幼稚なからかいにイラッときてしまった。

(これが現在の男子高校生…時代は変わったのね。)

(お前は授業参観にきた俺の母親かよ。)

とまぁこんな感じで5人で楽しく会話しているとあっという間に教室が見えてきた。


「チーっす…ってあれ?リーダーまだきてないな。」

「寝坊、するような人じゃないしな。」

「珍しいことも、ある。」

「あぁ、今日は体調不良で欠席するらしい。それよりもそろそろお前らがあいつのことをリーダーって呼ぶ理由を教えてくれよ。」

お察しの通りそのリーダーとはノゾムのことだ。

俺を含め、ノゾムと3人衆はとても仲がいい。

修学旅行などでグループ決めをする際には速攻でこの5人グループがつくられるほどだ。

しかし何故か3人衆はノゾムのことをリーダーと呼び、友人というよりもむしろ目上の人間のように慕っている。


「お前ら俺の知らないところで謎の組織作ってたりすんのか?」

「「「!?」」」

俺がそう質問すると3人ともあからさまにビクついた。

その後3人は顔を合わせてゴニョゴニョと話し始める。


「なんなんだよ、気になるじゃんか。」

「まぁ別にいいか、あの方もいないし、もう隠す必要もないだろう。」

「そうだな…シュウヤ、実は俺達…」

その瞬間教室を謎の緊迫感がとりまいた。

急に空が暗くなり、雲行きが怪しくなる。

嫌な気配を感じたシュウヤは緊張のあまり固唾を飲む。


「俺らなぁ…」

「シュウヤとフユミさんの仲を取り持とうの会に参加してたんだ。」

窓のすぐ向こう側で雷が落ちる。


「なんだそりゃ?っていうか外野うるせぇよ。」

「名前の通りさ、俺ら前々からフユミさんがお前のこと好きなの知っててさ、中学の時めっちゃお世話になったから少しでも恩返ししようと陰で活動していたんだ。」

「んでこの組織のリーダーがノゾムってわけだ。」

「組織の、発案者。」

3人の話を聞いてフユミとノゾム、そして3人衆が同じ中学までであったことを思い出す。

3人の話によると中学校のフユミは普段からニコニコと笑う可愛い系の女の子で困っている生徒がいたらつい助けてしまう性格だったらしい。

俺が知っているフユミのイメージとは随分と違っていた。

おそらくそれがフユミの本当の姿なのだろう。

俺は高圧的なあいつしか知らないので一度見てみたかった。


「でもさ、好きな奴のためにツンを演じるなんて可愛いよなぁ。」

「悪魔のフリをした、天使。」

(HRまで後3分、か…)

「色々と質問したいところだけど今はいいや。とりあえずフユミとはお互いにこれからのことを前向きに検討してるから少しは期待していいと思うぜ。」

俺がそう答えると3人衆は安心した様子で互いにハイタッチを交わした。

中学時代に何があったのかは知らないが3人衆がフユミの恋愛を真剣に応援し、またあいつが転校すると知った時心から心配していたことは確かなようだ。

(フユミ、お前少なくともクラスの全員から嫌われてはねーよ。)


少し魔を置いてから少しばかり真剣な表情で3人衆が話しを再開する。

「絶対に付き合えとは言わないけどさ、ケジメはちゃんとつけてくれよ。」

「遠距離になったから終わり、なんてことはなしだぜ?」

「健闘を、祈る。」

「おう!」

(こいつら俺が思ってた以上にいい奴らだったんだな。)


(…)


その後今日の授業が始まった。

正直今日はレミアがそばにいるので授業に対する意見などがガンガン頭に入ってきて集中して勉強なんてできないと思っていたのだが、何故か今日のレミアは不気味なくらいに静かだった。


〜昼休み〜

午前中の授業を全て終え、俺は3人衆と一緒にお弁当タイムに入っていた。


のだが


「ん?もうごっそさんか?随分と早いな。」

「すまん、ちょっと行くとこがあってな。」

「そっか、どこに行くのか知らないけど頑張れ。」

「気をつけて」

俺は3人衆に手を振って教室から出る。

そして廊下を歩きながらレミアに話しかけた。

(なぁ、お前今日どうしたんだ?なんか静かすぎるぞ?)

(え?あぁ、そう?)

この感じ

やはり何か考え事をしているようだ。

(どうした?何か悩み事か?)

(あ、いやそのぉ…少し気になることがあってね。)

やはり何かしらの悩み事を抱えていた。

寡黙な女性というのは魅力的だと思うが、こいつが大人しいと違和感しか感じない。

解決の手助けをできるかは分からないが、話を聞いてみる。

(何を悩んでいるのか聞いてみてもいいか?)

(ダ、ダメッ!)

残念ながらレミアは悩みの種を明かしてくれなかった。

こうなれば、自力で推理していくしかない。

まず、レミアがベテルにやってきてから今朝までこいつが思い悩んでいる様子はなかった。

おそらく学校に来てから生じたものだろう。

そして今のレミアの慌てよう、まふで恋する乙女だ。

仮にこの仮説があっていたとしてレミアの好きになった奴が俺には言えない人物だとすると…

(お前、ここの生徒で好きな奴でもてきたのか?)

(はい?)

(いや、今のお前が恋する乙女に見えてさ、学校に来てから様子の変だし…あっ!もしかしてかあの3人衆の中に気に入った奴いたとか?)

(…バカなこと言わないで。)

(ヒィ!ご、ごめんなさい。)

今まで聞いたこともない、本気で怒りをあらわにしたレミアのガチトーンについ足がすくんでしまった。

(いい人達だとは思うけど、それだけよ。)

(そうですか。)

(でもこの感情がすき、ってことなのかしら…)

(ん?ごめん聞き取れなかった。)

(何でもないわ、それよりどうしたの?せっかくのお友達とのお弁当タイム抜け出してきて。)

(あーいやせっかく学校に来たんだし、校舎の中を案内しようと思ってな。)

(え、私のために?)

(そゆこと、不要だったか?)

(ううん、お願いするわ。)


〜音楽室〜

(ここは歌を歌ったり、曲を演奏したりする場所だ。)

(ほーほー)


~シュウヤと一緒にバンドを組んだら楽しそう。~


〜美術室〜

(ここは基本的に絵を描く馬車だ。)


~私がモデルになれば、シュウヤが見つめてくれる…~


(シュウヤに私の絵を描いて欲しいわ。)

(すまんが遠慮する。俺の画力じゃお前の美しさとかは表現できん。)

(ッ!?)

ドキッとしたが、同時に残念にも思えた。


〜保健室〜

(ここは…普段使われていない無人の教室だ。)

(おい)

(しょうがないだろ、今日に限っては中にいる人と会うわけにはいかないんだ。)

俺は廊下から保健室を眺めた。

その瞬間レミアは保健室の中にいるツルミさんのエネルギーを認識した。

(あぁ、察し)

(んじゃ次行くぞ。)


〜屋上〜

最後に俺達は俺が学校で1番気に入っている場所へとやってきた。

本来生徒は立ち入り禁止なのだが、先生方もほとんどやってこないので外部から侵入してしまえばこっちのものだ。

俺は外の景色を見渡しながら屋上を一周した。

(いいところね、私こういう場所好きよ。)

(だろ?1人になりたい時とかはよく来るんだ。)


数分後、俺は屋上のど真ん中で仰向けに横たわって空を見る。

(静かで落ち着くなぁ、)

(そうね、)


~シュウヤと2人で、横になって空を見る。きっと1人では退屈にしか禁じなかったと思う。でも今は彼が側にいてくれるからなんだか幸せ。~


(なぁレミア、少しはリフレッシュできたか?)

(うん、とても楽しかった。ごめんね心配かけて、もう大丈夫。)

(悩みは晴れたのか?)

(うん。自分が一体何を思っていてどうしたいのか、それが分かったわ。)


~私だって負けないんだから!~


それから俺達はその場でじっと空を眺めていた。

10分後昼休み終了のチャイムがなったので俺は自分のクラスへと戻った。


〜15分後〜

(んー、英語つまんねぇなぁ。現代文よりかはマシだけどさ。)

(ベテルの中でも複数の言語が存在するのね、興味深いわ。)

レミアの反応を見るとゼラファーには言語が1つしか存在しないらしい。

流石に虫や動物が魔物の言語を話すことはないだろうが、全ての魔物と1つの言語でやりとりできるというのは普通に羨ましい。

(ベテルでもそうなってくれたら外国語なんて勉強しなくていいのになぁ…ん?)

ふと右ポケットに入れていたケータイが振動し始める。

(メールだぁ。)

(授業中だから今は無視するけどな?まぁ続けてもう…)

俺がセリフを言い終わる前にケータイが再び振動した。

学校に向かう前、ノゾムと決めておいたヘルプ信号だ。

俺は教科書で手元を隠しながらこっそりとメールの内容を確認する。


「先生!体調悪いんで保健室行ってきます。」

そう言い残して俺は教室を飛び出した。


「体調悪いのにそんな豪快にダッシュして大丈夫ですか!?」

編集頻度が減少してやばいなと思っています。

しかしゆっくりでもちゃんと進めてはいるので気が向いたときに読んでいただけたらと思います。

ではありがとうございました。

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