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神に抗う者達の天地開闢物語  作者: ゼツボウ君
33/63

精神疲労の夜

〜夜の2時〜

レミアと合流してから10分程して俺はようやく自宅へと帰ってきた。

(はぁ、疲れた…今何時だ?)

ふと時計に目をやると既に夜中の2時を回っていた。

明日も学校があるというのにこの時間だ。

今から速攻で眠りについたとしても5時間しか眠れない計算になる。

(よし、さっさと寝よう。)

…っと思ったのだが現在自分が汗でびっしょりになっていることに気づく。

夜中とはいえ真夏に4000k mダッシュしてきたのだ、無理もない。

「ま、しょうがねーな、風呂風呂ー」

「おっ風呂〜」

少々面倒に感じてしまうが先のことも考えて俺はきちんと風呂に入っておくことにした。


そうしてバスルームの前までやってきた俺だったが扉の前でピタリと足を止める。

俺のすぐ後ろに感じる女の気配が風呂場に着いた後も消えることがなかったからだ。

「…」

「?」

先程の「おっ風呂〜」を耳にした時から嫌な予感はしていたがまさかと思いい、無視していた。

しかしレミアは当然のように風呂場までついてきてしまった。

やはりこの女、根は魔物ということやな。

しかしそうは言っても悪魔、いやあくまでも女の子だ。

ちゃんと距離は取っておかなけば。

「えっとごめんな、本来客人を待たせるのもどうかと思うんだけど、俺今こんなだから先に風呂入ってもいいか?」

「どうぞどうぞ〜」

レミアはいい笑顔でいい返事をした。

どうやらわかってくれたらしい。…っと思いたいところだが、分かっているのならここまでついてくる必要はない。

俺は背後に意識を集中しながら服を脱ごうとする。

するとその時、やはりレミアは俺の恐れていた行動をとった。

「やっぱりな!脱ぐな脱ぐな、衣服から手を離せ!」

「???」

首を傾げていかにも「何かおかしなことでも?」といいたげな表情をするレミア。

魔物には男女でお風呂に入ったりする習慣でもあるのだろうか。

万が一あるなら仕方ないことだが、ここはベテルだ、俺の家だ。

魔物のライフスタイルに合わせるわけにはいかない。

「分かった、ひとまず人間の常識的思考というものを教えよう。」

いい年した女の子が軽い気持ちで男にまっぱを晒してはいけない。

人によっては女性の裸体に欲情してしまい、その人に覆いかかってしまうなんてケースもありうる。

それがお付き合いをしている恋人同士なら問題はないのだが、あくまで俺とレミアは会って2回目の他人だ。

物理的な意味での裸のお付き合いなんてするような間柄ではない。

まぁ中には誰とでもそういうことをしたがる女性もいるらしいいが、それはあくまで特殊な例外。

女の子は本気で心を許せる人と互いの思いが昂った時にだけそう言うことをすればいいのだ。

これが人間の常識というモノだ。(違う価値観の人がいたらごめんなさい。)

俺は少々早口で今のようなことをまとめてレミアに話した。

「えー、私はご奉仕したかっただけなのに。」

「な、何言ってるんだよ!今言っただろ、そういうことは他人同士でやるものじゃないの!」

(いやらしいことを考えてしまうのは俺のせいじゃない!)

俺はレミアとそういうことをする気は一切ない。

するならあいつとの方が…いや、やめておこう。

とにかくレミアとの入浴など許可するわけにはいかない。

「とりあえず俺が出るまでテレビでも見て待っててくれ、ホラホラ行った行った。」

「ちょっと!」

「サヨーナラー」

少々強引だがレミアを脱衣所の扉の向こう側に押し込み扉に鍵をかけた。

撃退成功…?

その後俺はすぐに浴室に避難し、扉に鍵をかけた。

「よし、さっと洗っちまお。」

ようやくほっとすることができた。

俺はせっせと身体を洗い、清潔になったところで浴槽につかって身体を温めた。

「あ〜、癒されるわー。」

とても良いお湯加減で身体中が緊張を停止していく

1人でゆっくりできる開放感も同時にやってきて、とても居心地が良かった。

5分ほどお湯に浸かっていると徐々に睡魔が侵食し始める。

(まずいな、こんなところで眠るわけには…)

俺は睡眠欲にだけは弱く、そのまま眠りについてしまった…


〜しばらくして〜

「お て、ねぇ きて」

「ん、んん?」

俺に話しかける女性の声がうっすらと聞こえてくる。

身体に軽い振動も感じる。

どうやらその人物に呼びかけられながら体を揺らされているらしい、

「ん?」

「あ、良かったぁ!やっと起きた。」

目を開けるとこちら側を心配そうに覗き込むレミアの顔面がドアップで映り込んできた。

「!?」メンタマトビデール

「もう、ダメだよ?こんなところで寝たりしたら。」

女子の香り

身体に触れる柔らかい感覚

(何?この状況)

浴槽内で仰向けになって眠っていた俺に対面する形で覆いかぶさるように身体を密着させるレミア。

当然レミアは身体に何も装着していない。

「おまっ!どうやって入ってきた!?」

「え?普通に換気扇からだけど」

「なん、だと」

レミアは変身能力を使ってごく小さな生き物に変体し、換気扇を通り抜けてバスルームへと侵入してきた。

(なるほど、こいつ頭いいなぁ…っていやいやいや)

まさか変身能力によってプライバシーが侵害されることになるとは思わなかった。

「今すぐ出て行ってください。」

「なによその言い方、ドアの向こうから呼びかけてるのに全然反応ないし、凄く心配したんだから!」

突然レミアが怒りをあらわに大声をあげたので心底驚いた。

話を聞くと俺がバスルームに入ってからかれこれ1時間程経過しているらしい。

たしかに入浴時間にしては長すぎる。

そんな長い時間浴室から出てこず、外部からの呼びかけにも応じなかったのではたしかに心配になる。

そのまま放置されていたら俺はもしかしたら溺れて溺死していたかもしれない。

「えーと、すみませんでした、ご心配をおかけしました。」

「ううんいいの、無事で安心した。」

レミアは魔物とは思えないほどの爽やかな笑顔を向けてきた。

正直言って

beautiful


…しけし、それならばなおのこと不可解な点がある。

「ていうかさ、それならなんでお前はまっぱなわけ?」

「え?だって男の人ってこういうの好きでしょ?」

「う、うぅ」

(汗)

言い返せなかった。

俺も一応、男だしな。

良い体つきした美人さんの裸体に興味を持つのはおかしいことではないだろ?

人間の3大欲求のうちの1つだ、俺の自制心だって敗北をきすことくらいあるかもしれない。

「ったく、さっきから誘惑してきやがって、襲われたいのかお前は。」

「べ、別にあんたがそんなに、したいなら?ヤらせてあげてもいいわよ?」

「!?」

(おい待て、そのセリフどこかで…)

幼い頃の記憶が呼び起こされる。

あれはまだ俺が4歳の頃、父さんが趣味で集めていた本のコレクションを目にしたときのこと。

地味で難しそうな本の中にポツンと “それ” はあった。

外見は絵本を連想させる、楽しげなカラフルデザインだったので俺は “それ” を手に取り、中身を覗いてみた。

そこのページに描かれていたのは、ベッドの上で見つめ合う男女の姿。

たしかそのページ内で女の子が言っていたセリフが今レミアの言ったモノと同じだったような気がする。

「レミア、ひょっとしてお前 可愛いツンデレ彼女ちゃんが俺のハーレムを全力で妨害してくるってタイトルの本見た?」

「ご名答!いやぁアレは中々興味深い絵本だったわ。」

お察しの通りその本というのはただのエロ本である。

たしか父さんが母さんに内緒で隠し持っていたお気に入りのヤツだ。(ここ重要、決して俺の私物ではない。)

「はぁ、で?エロ本を見て人間の性行為に興味がわいたと?」

「うん!なんだろうねこの気持ち、裸でハッスルしてる男女の姿を見てたら何か熱いものがこみ上げてきたってかんじ?」

「お、ぉぅ」

(興奮したってことか。)

返信能力で人間の特性を有したレミアはエロ本を見て欲情してしまったらしい。

(父さんめ、流石にもう使ってはないだろうけど隠すならもう少し上手くやれよ。)


「だから襲いたかったら襲ってもいいよ、ホレホレホレ」

レミアはそう言ってハンドボールのように膨れ上がった柔らかいものを押し付けてきた。

(ま、まずい…俺の自制心が危うい、どうにかしなくては。)

俺は焦った。

今レミアといい感じには絶対になってはならない。

もしもそうなってからフユミが俺の前に現れたりなんかしたら…

フユミvsレミア (種族を超えた最強の女2人による修羅場展開)

「それだけはなんとしても食い止めなくては!」

俺は全身全霊をかけてレミアの説得を試みる。

「ダメだ、そういうことはしない。」

「いいじゃん、きっと楽しいよ〜」

「楽しくてもダメ!俺、お前に興味ねーもん。」

(どうだ!普通の女ならこの言葉でかなり答えるはず。)

そんな俺の必死の抵抗を嘲笑うかのようにレミアは目線を下げて言った。

「えー、でもでもぉシュウヤのコレおお

「お口チャック!」

感情論では拒絶したって人間にも動物としての本能がある。

俺だって反応くらいはするって(猛汗)


「魔物に欲情するとか、ぶぶっ、変態」

(ちくしょう、こうなりゃヤケクソだ。)

「黙れ、俺悪くないもん、女性の裸体を見て無関心の方が失礼だしな。」

「あ、開き直った。つまぁんなぁい!」

(行ける!行けるっちゃ!)

突破口の兆しを垣間見た俺はさらに追い討ちをかける。

「言ったろ?俺はお前に興味ないって、これは自然現象なんだよよ。」

レミアはキョトンと頭を下げて少し悲しそうな顔をした。


レミアの容姿が俺のストライクゾーンであること、現在進行形で心が痛んでいることは一生の秘密だ。


「もういいだろ、ちゃんと目覚ましたから、風呂場から出て行ってくれ。」

「えっ、、、もぅ分かったわよ!ふんっだ!」

レミアは怒って荒々しく風呂場から出て行った。

「はぁ、強く言いすぎたかなぁ…ってか絶対気まずくなったよなぁ、ヤッベ。」


浴室の扉の向こうにて

「ふふ、なんかこと言って、可愛い。」

レミアは脱衣所に置いてあったバスタオルを身体に巻き付けてリビングへと向かった。

(シュウヤの焦った顔本当に面白い。しばらくやめられませんなぁ〜)


〜15分後〜

遠目にレミアの姿を確認し、そわそわする俺。

(ええい、ままよ!)

「レ、レミアちょっといいか?」

「ん?何々?」

レミアは何事もなかったように子供っぽく返事を返してきた。

(あ、アレ?怒ってない、のか?)

小さなため息と共に全身の力がスーッと抜けた。

「ちょっとついてきてくれ。」

俺はレミアに寝床を提供するため、彼女を母さんの部屋へと案内した。

女は女同士とよく聞くのでレミアが眠る場所は母さんのベッドが良いと思ったのだ。

「ここ、母さんの部屋なんだけど、しばらく帰ってこないからベッドとか好きに使ってくれ。」

「え?本当に、いいの?」

「あっ、でも部屋の中漁ったりするなよ?」

レミアは部屋に入り、ベッドを指で突っついた。

「随分とフカフカした寝床ね。」

「肌が柔らかい人間にはフカフカのベッドが心地いいんだ、魔物の身体に合うかは分からんけど。」

「なるほどね、でも気持ちいいわ、よく眠れそう。」

「そっか、じゃあごゆっくり。お休み」

俺はレミアを部屋に置いて自分の自室へと戻った。

正直風呂の件で目が覚めてしまったが、明日も学校はあるので無理矢理にでも眠ってやろうと思った。

すると、努力はしてみるもので5分程度で割とあっさり眠りにつくことができた。


〜30分後 レミア視点〜

あれから少し待ってシュウヤの方に意識を向けると彼の放つ生命エネルギーの活動が穏やかになっているのを感じ取った。

どうやら早くも眠りについたらしい。

「そろそろ行動開始、ね。」

お風呂場ではいまいち期待していた展開にらなかったので彼が寝ている間にベッドの中に潜り込んでやろうと言うわけだ。

私は作戦通り返信能力を使い、足を立てないよう静かーにしゅうやの元へ歩みよる。

「ふふふ、いい寝顔、明日どんな顔して驚くのか楽しみね。」

私はシュウヤを起こすことないよう最善の注意をはらってベッドに戻り込み、後ろから彼に抱きついて眠りに入った。

今回も前回からかなり時間が空いてしまい申し訳ありません。

ここまで読んでいただけた方、誠にありがとうございました。



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