↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
176/316

〈エピローグ〉

 第三章終了しましたm(__)m



 ただ、雄叫びを上げただけなのに、見えない何かが襲いかかってきた。



 風……違う、これは波動だ。魔波かーー。

 さすが、Aランクの魔物。それもただのAランクじゃない。



『『大丈夫ですか? 主様』』

 セッカとナナが心配そうに声を掛けてくる。



『大丈夫。これくらいの魔波なら、全然平気』



 立っていられるし、息も出来る。目を閉じる必要もない。



『『さすが、主様です! 突っ込みますか?』』

『そうだね。接近戦にもち込まないといけないしね。……それじゃ、行きますか?』

『『はい!!』』



 元気のいい声が返ってくる。

 それだけで、安心出来る。不思議なことにね。でもそれが、仲間ってものなんだろう。



 笑みを浮かべ、私は地面を勢いよく蹴る。



 ーー早い!!

 今までとは比べものにならない。

 滑り込むように、ミノタオロスの懐に入り込む。

 考えるより先に体が動いた。



 ミノタオロスは体の大きさに似合わず、瞬時に対応する。



 しかし、それよりも先に、私は低い体勢から霊刀を振るう。左手に握ったセッカを上に向かって。

 八つに分かれた腹筋に、赤い線が斜めに走る。



 ーーまだ浅い。

 目の端で傷を捉える。

 一旦距離をとろうと思った瞬間には、ミノタオロスが持つ金棒が目前にまで迫っていた。



「「ムツキ(さん)!!!!」」



 サス君とココの悲鳴が草原に響く。私にはその声が届かない。

 シュリナとヒスイは黙って見詰めている。何かを見極めようとするかのように。



 避けられないのなら、受け止めるしかない。

 


 通常の力勝負なら、圧倒的に私が不利だ。絶対に、力で競り合えることなど始めから無理に決まってる。

 でも、不思議と……この時、私は無理だとは思わなかった。

 思うより先に、体が防御の体勢をとる。顔と頭を防御するように、手首を交差させた。



 その時だった。



 私は防御魔法を唱えていないのに、目の前に一メートル程の防御壁が浮かび上がる。

 と同時に、ミノタオロスの攻撃が防御壁にクリンヒットした。

 衝撃に備える。



「えっ?」

 思わず、声が漏れ出た。



 防御壁を張っていても、攻撃が当たれば、それなりに衝撃が伝わってくるはずだ。備えていたのに、一切、衝撃が伝わってこない。まるで何かに吸収されたかのようだ。



 ーー高度な防御壁。



 防御壁を張ったのは私じゃない。勿論、サス君やシュリナでもない。

 だとしたら、セッカとナナが張ったものなの?

 そんなことを考えながら、少し距離をとる。



 ダメージが一切ない私を見て、ミノタオロスは一層興奮した。再び、雄叫びを上げる。

 だが、次の攻撃を繰り出すことは出来なかった。

 雄叫びを上げている途中、ミノタオロスの背後に回り込んだ私は、背中に深々と霊刀を突き刺していたからだ。



 鈍く、固い感触が手に伝わってくる。

 嫌な感触だ。この感触だけはなれない。

 それでも私は、持てる力を振り絞り、突き刺した霊刀を押した。



「ーーーー!!!!!!」



 気が付けば、ミノタオロスは倒れ、その場に大きな魔石とドロップアイテムの金棒が転がっていた。



「お疲れ様、ムツキ」

 ココが足下から声を掛ける。



「…………」



 倒したの……?



「まさか、ミノタオロスの筋肉に刃が突き刺さるなんて、驚きだよ」

「…………え?」



 呆然としていたが、少し正気に戻る。



「ミノタオロスの筋肉は鎧でもあるんだよ。普通の刀じゃ、あの鎧に傷は付けられないね」

「……じゃあ、それが、セッカとナナの新しい力?」



 答える私の声は、とても小さかった。



「それだけじゃねーだろ」

「戦ってみて分かったのではないか」



 ヒスイとシュリナの言う通りだ。



 瞬発力の凄さ。

 鎧を切り裂く刃の切れ味。

 そして、攻撃の衝撃をも吸収する、高度な防御壁。



 全てが、以前より遥かにレベルアップしていた。






 ミノタオロスを倒し、一旦、宿屋に戻ろうとした時だった。

 一際、声高な動物の鳴き声が上空から聞こえた。

 声がした方向を向く。顔を上げると、上空に、一羽の緑色のキャリーバードが旋回していた。



 もう一度、キャリーバードは鳴くと、私に向かって飛んできた。



 キャリーバード。

 僅かな相手の魔力を感じて、どんな距離でも、どんな場所でも飛んでいき、手紙を運ぶ鳥だ。



 青色は以前、ホムロ村で見たことがあったけど……



「緑色のキャリーバードは、翠の大陸の王国保有のものだよ。ムツキ」



 ココの言葉に、私は眉をしかめる。



 ーー翠の大陸、王国保有のキャリーバード。



 中身を読まなくても、内容が分かった。




 お待たせしました(〃⌒ー⌒〃)ゞ


 これにて、第三章終了しました。

 第四章まで、少し時間を頂けると嬉しいです。


 最後まで読んで頂き、ありがとうございましたm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。