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射!~Kyudou~  作者: ココロ丸
21/23

清水北高校

久しぶりの投稿です。頑張ってます

「突然だが、明日は練習試合だ。」


「「は?」」



いつも通りの部活終了後、浅野は言った。


「いや~突然ですまない!でも、大丈夫だろ?」

「まぁ、最近はみんな調子良いですし、大丈夫ですけど・・・いったいどこと?」


水谷が聞くと、浅野はニヤッと笑みを浮かべた。


「清水北高校だ。」


「あれ?確か清水北高校って・・・」

「隼人、知ってるのか?」


竜が尋ねる。僕も清水北高校なんてところ、知らないな・・・


「ああ、女子高だな。確か。」


「「女子高?」」


井田の言葉に一同が声を揃えた。


「浅野先生、そこまでして結婚相手を・・・」

「あほか雪。嫁いるし女子高生に手を出したら人生終わるだろうが・・。いいか、清水北高校さんから申し込んできたんだぞ」


「え?そうなんですか?」

「雪も酷いことを言うもんだ・・」

「あ、あはは。冗談ですよ」


でも、名前も聞いたことない高校だし、どのくらいのレベルなのか分からないな・・


「じゃ、そういうことだから、明日の準備をして解散!」





・・・・・・・・・・・・・・




「なんか怪しいよな。カーリーもそう思うだろ?」

「・・・・よくわからない」

「私は雪が女子に変なことしないか心配だなぁ~?」

「黙って食え」



今日の晩御飯は綾乃も一緒だ。帰りの電車が同じだったので、家までついてきて、飯を食わせる羽目に・・



「ま、あまり深く考える必要もないでしょ。というか、今日は早く寝たほうが良いんじゃない?」

「そうだな」

「・・・パソコン」

「カーリー、今日は駄目だ。」





「じゃ、明日応援行くからね~!」

「はいはい、気を付けて帰れよ」


ご飯を食べ終え、しばし3人でのんびりした後、綾乃は帰って行った。


「まったく、タダ飯食って行きやがって・・ははは」

「・・・・・ゆっきー、笑ってる」

「うるさい。さ、早く寝るぞー」







「あ、雪に弓道部の先輩が二人で深刻に話してるところを伝えてなかった・・・。ま、いいか。」


明日は雪の袴姿が見れる!うれしいな!・・・あ、会場聞いてないや・・。


そう思いながら、スキップして帰る綾乃であった



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



今日の試合。清水北高校までバスで移動とのこと。およそ3時間。実はもうそろそろで到着時刻。



「えー、また突然で悪いんだが・・・今日の試合、男女混成のチームで戦ってもらう」


そんなバスの中、浅野は再び唐突に言った。



「また突然ですね・・。でも、なんか面白そうだな」


井田先輩は妙にわくわくしている。確かに、あまり男女混成というのはない。


「あっ、あれが清水北高校じゃない?」


葉月が指差す方向に、みんなの視線が集まる。


確かに、校庭のようなものが見える。というかあれは・・・



「人工芝・・・?」



・・・・・・・・・・・・・・・・



さて、到着したのはいいが・・・



「何この屋敷・・」



鹿本がつぶやく。いや、鹿本以外も「なんだここ」と思っただろう


馬鹿でかい校舎は白く、とても綺麗で、いたるところに花や木が植えられている。

噴水まで設けられ、すぐそばにはベンチがあり、学校というか・・・別荘?



「あ、八城工業高校の皆様ですか?」


突然声を掛けられ、一同は後ろを振り返った。


「えっと・・そうですが・・はふあっ!?」


バタンッ


突如、隼人は変な声を出して後ろに倒れた。


「え?あ・・だ、大丈夫ですか?」


「・・・あー、大丈夫ですよ。あなたは何も悪くない。」


一応、話しかけてきた彼女をフォローする水谷先輩。


・・・しかし、この人綺麗だな。袴姿だし、この清水北高校の弓道部の人だろう。



「えっと私、清水北高校の弓道部の者です!・・・・じゃ、じゃあ、さっそく道場に案内しますね!」


やれやれと、井田先輩は隼人を担いだ。やれやれ・・・




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「矢道が人工芝だ・・・。」

「弓がすべて竹だわ・・・」

「シャッターが付いてる・・・」


道場に着いた八城工業の一同は再び息を漏らした。


「あ、あはは」


案内をしてくれた彼女は苦笑いをしている。


「今日はよろしくお願いします。突然練習試合だなんてすいません・・・。あ、弓矢や道具はここに」

「ああ、こちらこそどうも」



顧問の人だろうか。30代くらいの女性だ。浅野先生と話している間、一同は、設けられた弓矢を置くスペースに、道具を置いて、準備を始めた。


案内をしてくれた彼女の話によると、70人の部員がいるらしい。道場は馬鹿でかいが、矢道側の応援スペースにも、たくさんの人がいた。


「な、なんか萎縮しちゃいますね・・先輩」

「雪もか。実は俺も・・」

「雪、井田。お前らがそんなだと困るぞ・・・。逆に捉えろ」

「逆?」

「そう、例えば・・・ハーレムとか?」


「「・・・・・・」」


「あ、はい。ごめん。」


「ま、茶番はこれくらいにして・・・・なんか、ここの生徒、みんなカーリーちゃん見てない?」


葉月の言葉に雪は辺りを見渡した。


「・・・・あー。確かに見てますね。ま、しょうがないですよ」

「・・・・恥ずかしい」


外国人だし



「さぁ、準備できたら挨拶するぞ。早く並べー」


浅野の指示で、一同は向かい合うようにして並んだ。

道場は広いが、八城工業高校は8人、清水北高校は70人。


「なんだ・・・これ・・」

「知るかよ」


感服といった表情を見せる隼人と、いつもどおりの竜。僕も隼人ほどではないが、いつもより少し緊張してしまっている・・


「じゃ、お互い向かい合ったところで挨拶を・・・清水北高校から」


清水北高校の先生の指示で、一人の長い髪の女の子が出てきた


「本日は突然の練習試合申し立てを受けてくださり、ありがとうございます。本来ならば私たちが八城工業高校さんの所へ向かうべきなのですが・・・あいにくこの人数でして・・。今日はより多くのものを吸収させていただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。」



きれいな声だった。仕草一つ一つに感情がこもっていて・・・なんというか・・・お嬢様だな


「では、八城工業さん。よろしくお願いします」

「はい!」


さわやかな挨拶とともに、我らが主将、水谷先輩が一歩前に出た。


「本日練習試合にお招きいただき、ありがとうございます。こちらこそ、普段見ることのない清水北高校さんの射を見て、色々と勉強できればと思います。よろしくお願いします」


挨拶が終わったが、雪はなんだか妙な感覚を感じていた。


「・・・・?」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「じゃあ、チームを言うぞ。上から順な。カーリー、葉月、隼人、鹿本、水谷。まずはこれでいく。」

「浅野先生、俺らの出番は?」

「うむ。井田、お前は清水北高校さんのチームに混ざって引いてもらう。」

「え」

「竜と雪は途中で交代させるから、それまで待機。じゃ、がんばれよー」


最初から外れてる・・。引く前から外れてる・・・。



「よ!雪」

「え?あ、綾乃!なんでここに?」


背後から声を掛けられ、振り返ると綾乃がいた


「えっと、友達と一緒に電車で!」

「友達?って、その制服・・」


豪江高校の女子の制服を着た子が、綾乃の隣に立っていた。


「そう!豪江高校の子で、弓道部のマネージャーなの」


その子はおとなしそうな雰囲気で、かなり小柄だった。髪は肩にかかる位で、黒く艶を放っている

どこかで見たことあるような・・・


「は、初めまして。私、文っていいます。綾乃ちゃんとは、中学からの付き合いで・・」

「へー、そんなの初めて聞いたな。まぁ、よろしく、文さん。」

「俺は豪江高校のマネージャーさんってすぐわかったよ。俺は竜。よろしくね」

「で、綾乃。どうやって入れたんだ?」

「え?普通に応援に来ましたーって言ったら、案内してくれたよ」

「お、おう。そうか」


親切な学校だなおい・・・



「あ、ゆっきー、始まるぞ」


竜の言葉で、急いで矢道横の応援席に移る。


「向こうの一発目、スタメンらしいよ」

「そうなのか?」









最初に打ち起こしたのは、カーリーだった。


「・・・・・・・」


大三、引き分け、会。


いつもどおりのリズムで引けている


「・・・・・・・・・・・」


キャン!


・・・パンッ!


的中。


「あれが・・・」

「確かにすごいわね」


カーリーの的中後、周りが少しざわついた



「お、向こうも会に入ったみた・・・い?あれ?」

「・・矢、上に向けすぎじゃないのか、あれ・・・」


竜と雪は疑問に思った。しかし微動だにしない清水北の大前。


「あの感じ・・同じだ」


雪は呟いた



キャン!


・・・パンッ!



「カーリーの射と・・・同じだ」


矢は大きな放物線を描いて的中。きっと軽い弓を使用している。大前の弓手はほぼ動かず、弓返りはしっかりしている。



キャン!


・・・パンッ!


「な・・」



キャン!


・・・パンッ!


短い間合いで次々と放たれていく矢。しかし、その間合いは一定で。4番、落もすでに会に入っている。



キャン!


・・・パンッ!



キャン!


・・・パンッ!



清水北の落の離れと同時に八城工業の2番、葉月も的中。



清水北高校の選手は大前から落までみんなカーリーのような射をして的中した。




「早い。早いが・・・これは・・」



「これはキモい・・・」


率直に竜は呟いた・・・・・




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