練習試合、その壱
久しぶりの投稿ですが、練習試合当日ということで、進めていきます!
「・・・なんで綾乃もいるんだよ」
「雪の初試合だよ?幼馴染も応援に来るわよー」
そう、今日は練習試合当日。今日までの練習で、男子は平均14中。女子は10中の的中をキープしている。
「カーリーも頑張ってね!」
「・・・頑張る」
言うまでもないが、今日は全員袴姿。カーリーももちろん袴なのだが、なんとうか・・・
「金髪少女が袴なんて・・・だろ?雪」
「うわ!・・・隼人か・・それに竜も」
「まったく、そんな見惚れていていいのか~?練習とはいえ、試合なんだよ今日はぁ?」
「うるせぇよ!そんなの分かってる!あ、もうすぐ豪江北高校と挨拶だろ?いこうぜ!」
「まったく、隠すのが下手なもんだ」
竜と隼人は、ふぅ、っと息をついて、雪の後ろを追った
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「それでは、練習試合を始めます。お互い、向き合って・・・礼!」
挨拶の司会は浅野先生が勤めている。
ああ、いよいよ試合か・・緊張するなぁ・・・
「それでは、5分後に男子1立目を始めます。各チーム準備をお願いします。では、解散!」
「八城工業集合!」
「「はい!」」
井田先輩の集合号令。急いで駆け寄り、指示を仰ぐ
「え~と、立順はこの前と同じな。浅野先生は、練習どうりにやれ・・・だってさ。まぁ、俺も同じ意見だ。一年は初めての試合だけど、俺と水谷で引っ張るから、頑張ろう!」
「「はい!」」
「じゃあ、女子は矢取りに。男子はカケをつけてすぐ準備!質問は・・・ないね?じゃあ解散!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カケをつけながら気づいたが、いつもより手汗が多い。気持ちは落ち着けているつもりだが、身体は正直なのだろう。おそらく隼人も竜も緊張していることだろう。
その時、水谷先輩が声をかけてきた
「ま、そんな硬くなるなよ?前にも言ったけどな、ははは。大丈夫だ、俺は絶対外さないから」
強くそう言った先輩は大きく見えた。僕は大きく頷き、弓矢を手に取る
「じゃあ、そろそろ入場だ。行くぞ?」
井田先輩の声で、入場が始まった。
いつもと違う道場。学校の道場より3倍ほど大きい。
八城工業高校は前射場から。つまり、神棚に近い方から入場。後ろ射場から豪江北高校が入場してきている
「・・・・・」
ここに来て手が震えてきた。
「・・・では、これより男子一立目を始めます。起立!・・・始め!」
足踏みをして矢を番える。そして一度的を見る・・・
「・・・・!?」
慣れない道場のせいか、的が遠く見える・・・いや、そんなはずはない!落ち着け・・
そうして深呼吸しているうちに、井田先輩は会に入っていた
キャン!
・・パンッ!
キャン!
・・・パンッ
井田先輩の的中後、すぐに後ろからも的中の音がする。豪江高校の大前も的中したようだ。
いや、そんなことを気にするな・・・自分のチームに集中しろ!
キャン!
・・・パン!
竜も的中。
同時に打ち起こしを始める。
大三。ここまではいつもどりの感覚で引けている。よし・・
キャン!
・・・カッ!
隼人の矢が、的枠に中った音がした。音からして外れだろう
「・・・・・・」
しかし視線は自分の的から逸らさない
引き分け。少し力んでしまうが、なんとか下筋を集中させる
「・・・・・・」
会の途中、何度も余計なことを考えそうになる。それでも集中。・・・まだ伸びる・・・まだ・・・
「・・・・・・・・・・・!」
ギャン!
・・・パンッ!
初試合での一本目、それは以外にも的のど真ん中に的中した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4本すべての矢を引き終わり、退場後、男子5人はカケを外しながらそれぞれ反省をしていた
「すいません、二本も連続で外してしまって・・・」
「気にすんな、隼人。そのあとの二本をすべて詰めたんだから。俺こそ、すまないな・・あんだけ大口叩いて、一本外しちまって・・」
「井田、いつも中る人なんていなさ、ははは」
「いや、水谷先輩外さないって言ってたじゃないですか・・・」
男子の一立目、井田先輩は3中。竜は3中。隼人は半矢。僕は3中。水谷先輩は皆中で、合計15中
「ま、竜も隼人も雪も初めてにしてはかなり上出来だな!しかし・・・雪~~・・・」
井田先輩がニヤニヤしながら僕を見つめてくる・・・というのも、僕は3本目まですべて的中させていたにもかかわらず、4本目・・・つまり最後の矢を外してしまった。
「・・・な、なんか最後になって色々頭に浮かんで・・」
「ふっ・・・ま、最初はそうだろうな。仕方ない、ははは!・・・さて、次は女子だ。矢取りを交代しに行こう」
水谷先輩がそういって、男子チームは動く。ちなみに、豪江高校は14中。やはり試合となると的中は練習の時より落ちる。それに比べ、15中の八城工業は出だしは上出来と言えるだろう。
「緊張したけど、楽しかったなぁ・・」
「だろ?」
「あ!水谷先輩・・・聞こえてましたか・・・・なんか、あの雰囲気がたまらなくて」
「ふっ・・・そうかもしれないね。・・・でもそれは状況によっては絶望に変わるからな?・・・この練習試合でたくさんのことを吸収しておけよ。それが不動心に繋がるだろうからな」
「はい!」
矢取りに向かう途中、綾乃に絡まれたが、なんとなく恥ずかしかったので、そっけない返事で済ませた
かっこよかった!と言ってくれて、少しうれしかったけど・・・
さて、次はカーリー達、女子の番だ。
そうだ、相手側の射もしっかり見ておかないと・・・確かメモ帳とかあったっけな
バックを置いている道場の控え室に戻る。その時、玄関の横にある自動販売機のところで、水谷先輩と豪江高校の人が話しているのが見えた。
「・・・?」
知り合いだろうか?
気になったけど、邪魔するのも悪いので、声をかけずに素通りをした・・・・
相変わらず、雪からの視点で書いてます笑
時々第三者の視点に変わりますが、多少分からなくても、ストーリーは理解できるかと思います!・・・たぶん笑




