マサカ!?
バンッ!!
銃声が鳴り響き、それと同時に彼はその場で倒れ、動かなくなった。
仕事上、死に触れる機会はそれなりに多く、多少なりとも慣れていると思っていた。しかし、今目の前で起きた彼の死はそのどんなものより生々しく、腰を抜かしてしまった。やはりこの御方は噂通り、只者ではない。なんのためらいもなく銃の引き金を引き、その後、何も無かったかのようにソファに腰をおろしている。それが何よりもの証拠である。
「なんだ、何か文句でもあるのか?」
「いえ、滅相もございませんっ!!!」
「なら良い。いいか、今あったことは誰にも言うなよ。彼は神の使徒であるこの私に逆らい、天罰が下ったんだ。私は何もしていない。分かったか?」
「はいっ!!!」
そうだ彼が悪いんだ。彼は愚かにも私たち天使に逆らい、そして、その報いを受けたんだ。これは仕方のないことなのだ。
「では、私はこの後用事があるので失礼する」
「は、はい。今回はわざわざお越しいただきありがとうございました」
フンッと息を鳴らせて、天宮さんはソファから立ち上がった。
その時、死んだはずの彼から何か違和感を感じた。私はこの違和感が何なのか分からなかったが、天宮さんは「まさか、」と言い放ち、再び銃を構えた。すると彼の体から黒いモヤが立ち込め、やつは立ち上がった。
私はこの生き物を知っていた。
第三次世界大戦の元凶であり、人類ましては天使の敵。
「悪魔だ!」
どうしてまだ自分はまだ生きているのだ。自分は医者だからこそ余計そう思った。
私は腐っても医者なので、人間がどうしたら死んでしまうのか大体分かる。おそらく天宮が放ったであろう銃弾は私の心臓を貫き、取り返しのつかない致命傷を負った。いくらここが病院の中であったとしても流石にこの傷では治療は間に合わない。確かに私は一度死んだのだ。しかし、目の前には三途の川は無く、まだ足もついている。代わりに目の前には銃を構えた天宮と院長がいる。
「悪魔だ!」と、院長が叫んだ。
「あなた悪魔だったんですか。まさかこの病気に悪魔が紛れ込んでいたなんて。どうして今まで気づかなかったんだ」
「いやっ、違います院長。私は人間です。決して悪魔なんかでは――」
「今更言い逃れは不要だ。普通の人間は私の銃をくらって生きているなんてあり得ん。醜い生き物め、私自ら直々に祓って差し上げよう」
そう言うと、天宮は銃の引き金を引いた。銃弾は肩に当たり、激痛が襲った。
このままではまた本当に殺される。そう悟った私は本能のまま院長室から飛び出た。
「逃すか!」
天宮もすぐに飛び出て、どこから取り出したのかバズーカを放った。バズーカの弾は私の足元に落ち、その瞬間、私は窓の外に吹き飛ばされた。
院長室は6階ある病棟の最上階にあり、地面からおよそ30メートルある。
「やばいっ」全身に鳥肌が立ち、このまま地面まで真っ逆さまと思ったが、体は宙に浮いていた。自分の背中に今まで感じたことのない違和感、具体的には背中から黒い羽が生えていて、無意識のうちにそれを羽ばたかせて飛んでいたのだ。
安心したのもつかの間、天宮は病棟の窓から銃で攻撃してきた。銃の当たらない、なるべく遠くに逃げようと羽を動かしたが痛みで力がうまく入らない。そのまま私は近くの茂みに落ち、そして意識を失った。
私の作品を見ていただきありがとうございます。
文章を書くことは上手くないので、誤字や表現がおかしいところがあるかもしれませんがご愛嬌のことよろしくお願いします!




