狐の炎
「姫様、作戦は?」
「ない!」
正面突破あるのみ、よ!
それに……、
「私たちなら勝てる」
「まったく」
「瑠璃さまはいつもこうよ、いい加減なれなさい」
まったくとか言いながら笑ってるくせに。
火名乃もなんか少しひどいし。
「今回はあの青いとかげを焼けばいいんだよな?」
「そういうことよ」
「よし、《三火の狐火》でいこう」
「あいよ!」
「わかったわ」
リザードマン【変異体】を中心に三角になるよう、広がり、詠唱を開始する。
「我、狐を統べるものなり」
「「我ら、かの御方につかえしものなり」」
変異体を中心に奇っ怪な紋様、魔方陣が広がっていく。
「白き聖なる炎」
「紅き断罪の炎」
「蒼き導きの炎」
「「「かの者を慈悲をもって焼き払いたまえ《三火の狐火》!」」」
詠唱が終わると同時に、魔方陣から白い炎、紅い炎、蒼い炎が噴き出し、変異体を焼き付くした。
「これで一件落着ね」
☆☆☆
ひたすら明るい教会のような場所で、そこにいた少女は何かを感じ取っていた。
「この異常なまでの魔力の高まり……、まさか…」
彼女は驚愕の表情を顔につけたまま、仲間にこの事を知らせに走り出した。




