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ダンジョンマスター・ベリル ~みなさんの攻略をお待ちしています!~  作者: GANON
本編9

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1層管理者 ワーウルフのリィラ②

「ベリルさぁん、やっちゃいました~」

「どうしたの!? ひとまず泣くのをやめて?」


 パソコンルームに泣きながら入ってきたリィラ。

 リィラが泣き止むのを待つ。


「落ち着きました。ダンジョンの中で魔物を数えてたんです~。そうしたら気づかないうちに後ろに冒険者がいて~」


「そのまま逃げることもできずにバレちゃいました」


「一応うまくごまかせたつもりなんですけど~」

「なんだ。そのくらい。あなたの見た目なら不自然なことになってないでしょ。私たちみたいに耳がとがっているとかでないし」


 ワーウルフのリィラ。


 彼女は人狼である。


 通常の見た目は人間と変わらない。


 しかし、一定の条件で半人半狼状態に変身する。詳しくは教えてもらっていない。


 先祖の可能性がある黒狼と仲がいいのはたぶんそういう理由だ。


 大変面倒見がよく、世話好き。


 人間の年齢で言うとまだまだ若い。人狼からすれば子供扱いされる年齢だ。


 もっとも、生き物をシビアに扱っている彼女の精神年齢はそこらの大人以上。


 もし、彼女の命令で下級魔物がすべて一斉に襲い掛かってきたら、魔人の僕らでも対処は面倒だろう。


 だから、彼女がこのダンジョンの1層を任されているからといって最弱ではないのだ。


 ・・・・・・最弱は誰なのかって? 5層のコマンダーワンだろう。管理者じゃないけど。


「まあ大丈夫よ! きっと。今度視察に行ったときにそれとなく探っておくわ」





 後日の土曜日。

 ベリルはアンジェリカとダンジョン上の街へと出ていた。

 ダンジョンへ潜ることを管理しているという冒険者ギルドへ。

 リィラの人相書きが貼り出されていた。


「ルールという青髪女性の目撃者募集!?」


「マズイわ。リィラのことが手配されてる」


「気を付けて出ないと次はごまかせないわ。最悪連行されるかも」





 ダンジョンに戻ったベリルはリィラへ大事な話をしに1層の牧場へ向かった。


「リィラ、あなた手配中よ。いっそう気を付けて、もしくはダンジョン内に入るのは他の魔員に頼みなさい」

「・・・・・・はい。迷惑かけてごめんなさい―」

「いいのよ。仕事している結果だもの」


 泣きそうな顔になったリィラを抱きしめるベリル。


「そこで! 休暇はどうかしら? 別の管理者をこっちで探すわよ?」


「もう何年もあなたの休暇申請を受けてないもの。有給は半年でも使えるわよ?」

「・・・・・・でも行きたいところも無いですし。あの子たちが家族ですし」

「じゃあいいわ。1日だけ! 1日だけ魔界で遊んできなさい。命令よ」

「―魔界のことあんまりわかりません」

「コイツを連れてきなさい。金も全部コイツ持ちにするから」


 有無を言わさず僕のことを指さすベリル。

 まあリィラのリフレッシュに付き合うのは構わないが。

 日程を決めて、あとのことはブリッツとかに頼むことに。


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