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ダンジョンマスター・ベリル ~みなさんの攻略をお待ちしています!~  作者: GANON
一般冒険者①

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ごく普通の4人

 4人で手を繋ぎ、ダンジョン内に入った。


 僕たち4人は新人冒険者。

 今回の目標は3層への到達だ。

 先輩たちからは絶対にそこで辞めておけと強く念押しされた。

 頑張っても3層のプールは渡るなと。

 理由はそこまで到達したほかの冒険者パーティが例外なく帰還していない。

 勇者と呼ばれる違う世界の記憶やアイテムを持っている人を除いて。





 リーダーは僕。フィル。剣士だ。

 幼馴染の神官ヴィオラ。

 1つ年上のガキ大将だった、斥候で格闘家クレイグ

 年下で魔法使いの無口なセドリック。


「すごいなぁ。地下とは思えん」


 少し老け顔のクレイグ。

 彼は成人してからずいぶん落ち着いた。

 昔の暴力を振るって逮捕されていたのが嘘のようだ。


 1階層目で大ムカデと戦った。身長の半分もある。

 固い皮膚に覆われていて、剣では倒せなく、僕ら前衛が気を引いている間に魔法で倒した。

 鋭いとげに触ってしまったが、多少の傷は治癒の魔法で治してもらえる。


 探索していたら崩れた家の中に宝箱を見つけた。

 鍵もかかっておらず、蹴飛ばして開けた。

 中には高価そうなドレスが入っていた。

 途端に笑顔になった。ヴィオラが。

 彼女が着てもいいだろう。

 こういったものは勝手に増えるらしい。毎回探索すると違うものが入っているのだとか。

 どういう原理なのかはわからないが、高価なものが放置されているのは目的がわからなくてちょっと不気味だ。


 ダンジョンへ潜って1日経って、2層も探索して、3層への階段を見つけたが、そこで引き返すことになった。

 しばらく歩いて1層へ戻る階段はもうすぐだ。


「ちょっとトイレ行ってくる」

「ああ、階段の前で待ってるぜ。何かあったら叫べよ」

「迷わないでね~」


 僕はみんなの視界外まで走っていって。

 草むらでトイレを済ませた僕は、少し遠くに人影を見つけた。


(あの人、気づいてない!!)


 その人に後ろから首狩りウサギが近づいていた。


「おりゃぁああ」


 バッサリと片手剣で首を切り落とす。

 血が噴き出し、ごろりとウサギの頭が転がった。

 人が振り向いた。青い髪の毛の女性だった。


「あ、人間さん」

「!? もしかしてモンスター!?」

「いえいえ。違いますよ。普通の人間ですぅ。ちょっと変なこと言っちゃいましたね。私、長いことここにいるので」

「・・・・・・」


 彼女の見た目におかしなところはない。肩より先に伸びた綺麗な青い髪の毛だ。

 すこし汗ばんでいるようだが、助かった安堵からだろう。

 でも仲間はどうしたのだろうか?


「仲間は?」

「それが、ずいぶん昔にはぐれてしまって。死んだと思われておいて行かれたんじゃないかなぁ?」


「いえいえ、お気になさらず。私はここでちゃんと生きていますので。外より快適ですのよ?」


「名前ですかぁ? ルゥルっていいます」


「狩猟が得意な部族の出身ですぅ。だから名前がすごく呼びやすいんですぅ」


「平気です、平気です。ツラくなったら帰るところはわかっていますから。もう少しここにいますぅ」


「ではあなたもお元気で~」


 僕はルールという彼女と別れ、階段近くで待っていたみんなと合流した。


「なんか訳ありっぽい人を助けたよ」

「どんな人だった?」

「青い髪の女の人」

「綺麗だった?」

「・・・・・・ノーコメント」

「あ、私より綺麗だったんだ~」


 一応ダンジョンで他のパーティとの交流は禁止されていないらしい。

 ダンジョンから出て、統括しているギルドに、パーティがいくつ入っているのか聞いた。


「現在、あなたたちが帰還したので入れ替わりで7パーティです」

「は? ルールっていう人は? 青い髪の毛の女の人」

「・・・・・・そんな方は過去にも聞いたことがありませんね? ですよね?」


「そもそも青い髪の人なんて見たら覚えてますよ」


 受付の男性は他の受付嬢にも聞いている。

 僕が話した人は幻だったのだろうか?

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