僕の休日の過ごし方
101匹シャークがあったらすみません。
さてお腹も膨れたし、たまの休日の午後。何をしようか。
・・・・・・パッと思いついたのは映画、公園のベンチに座って端末で検索。
どれどれ―
『底辺魔族の成り上がり! ~最強になる方法~』、『最強魔女は悪役令嬢』、『転生したらラスボス』などなど。
う~ん。どれも微妙だ。今の映画タイトルはどれもこれも自分の説明しかしない。ワクワク感皆無でちょっと見てみようという感じにならない。
おじさんの感性ではもうついていけないなぁ~。もっと頭を使うやつか振り切って面白いやつがみたいな~。
でも大丈夫!
家に帰って動画見放題サービスをつければいくらでも面白い作品が見られる。
最近魔界で始まったこのサービスのおかげで大分映画館へ行く機会が減ってしまったが。
ということで酒とつまみを買って帰宅。
今日見るのは~これだ!
『101匹シャーク』
もうサムネイルから絶対クソ映画! レビューも星1.2! 時間の無駄! 振り切ったクソさ!
こういうのを穿った視点から見るのが最高に面白い。ああ、ここが上手くいってなくてクソなんだなとか。あ、死体役が動いちゃったとか。
僕にとっては楽しい休日の過ごし方だ。
こういった映画を見て、そのあと原作などを見てみると実は設定などは凝っていて、面白さを引き出すのに失敗したんだなというのはよくある。
・・・・・・僕の密着取材の動画も素人なりに頑張っているつもりだ。どんな形であれ、泣きや笑いが取れればこの苦労も少しは報われるといったものだ。
検査を終えて数日後。
僕のもとに各種検査の結果が届いた。
・・・・・・全く問題なし。健康そのもの。
そして、
「お酒を控えてくださいだって。日本酒じゃなくてワインか焼酎にしなさいって」
ベリルは端末に届いた健康診断の結果を読み上げている。オプションがモリモリの女性用のやつ。
わざわざ喋っているのは僕のディレクションによるものだ。
「お肌の年齢は・・・・・・ちょっとまずいわね。このままじゃすぐにババアになっちゃう」
「撮るんじゃないわよ!!」
カメラで寄ったが、流石に詳細な数値を記録に残すのは怒られた。
宝を守るケルベロスのような形相になってしまったベリルをどうにかなだめ、ほかに問題は無かったのか聞いてみる。
「大体が年齢相応で概ね健康ですって」
「・・・・・・ベリルさんは何歳ですか?」
「カメラの前では教えないわよ!」
「ところでタイゾウ君の代わりなんだけど」
「―誰か見つかった?」
「ヒューマノイドスコーピオンの男性、バンシーの女性」
「今は何をしている方たち?」
「他のダンジョンで働いてた。現在療養休職中」
「ただ、どちらもちょっと問題が・・・・・・」
「まず男性の方。融通がとにかく利かないらしい」
「言われたことしか守らないし、時間外も仕事はしないって」
「ダンジョン向きではないわね」
「でも負けろと指示すれば仕事はしそうだよ。戦闘途中で帰っちゃうかもだけど」
「次にバンシーの彼女。ちょっと惚れっぽくて、いわゆるヤンデレってやつかな? 外で人間をまあまあ監禁して逮捕されて魔物化してる。魔界生まれじゃないね」
「去年も地球の出会い系サイトってやつで相当問題を起こしてる。写真見たけどすごい美形だったよ。たぶん上の誰かが引き留めてるね」
「誰かまともなやつはいないのか・・・・・」
「外部に募集をかけてみれば? タイゾウ君のときのように」
「いや、いったんその2名を面接してみるわ。情報ありがと」




