因果応報のやつら。そして・・・・・・
「リィラさ~ん。バジリスクっていうのを出してくださ~い」
「ああ、はいはい。キララさん、それにガノンさん、お二人で運んでみます?」
「・・・・・・危なくないですか?」
「平気ですよ! ただし、ダンジョン内から戻るまでゴーグルは絶対に外さないでくださいね!」
「わかりました、やってみましょう」
リィラは倉庫から3つゴーグルを取り出して僕らに2つ渡し、1つは自分につけた。
見た目は水泳用のゴーグルまんまなのだが、レンズに特殊な加工がしてあり、各種邪眼の類を防ぐのだ。
特大の特殊ガラスケースに入れられたバジリスク。
シュルシュルと舌を出し入れしている。
大きめの台車に乗せて3層へ運ぶ。
もちろん、3層のアンデッドたちには石化の邪眼は効き目が無い。
2層にいるサブマスターがユニコーンと勇者3人を引き連れて、3層階段まで誘導した。
3層にいるアンデッド、それにバジリスクによって勇者たちは死亡、石化して終わった。
リィラがバジリスクを餌で釣ってガラスケースに入れ、安全を確保したのち。
「よいしょ」
僕は石化した勇者を台車に乗せる。
ワイアットがぎっくり腰で入院したのは、この作業を超大柄の男でやったせいだった。
この石像はオークションで高く売れるのだ。
もちろん彫像品としての価値だけでなく、石化から解かして色々するらしい。詳しくは僕も知らない。裏ネットで見たところで、どうせここで見る用にするには全部モザイク処理必須だろう。別にスプラッタが好きなわけではないし。
「ガノンさん。今日までありがとうございました!」
「キララさんもお疲れ様でした。―乾杯」
最終日、終業後の飲み屋。
今日は予約制の少し値段の高いレストランで打ち上げだった。魔人用のいいところ。
かしこまらなくていいようにビュッフェスタイル。
僕は着替えていてダブルの青いスーツ。
キララもスーツでそのまま来ている。
シャンパンを傾け、キララに2杯目を注いであげた。
「とても楽しかったですし、良い経験ができました」
「それはよかった。急に呼んでしまったから迷惑だったんじゃないかと」
「全然そんなことないです! ただ座ってパソコン作業よりは圧倒的に得るものがありました!」
「・・・・・・ところで、その、ベリルさんとはどんな関係なんですか?」
「? 別に普通の上司と部下の関係だけども」
「いや、この前もっと深い関係に見えたので―その、ただのカメラマンと撮られてるだけじゃないっていうか」
「そうかな? けっこうな頻度で飲みに出かけてるから仲はいいと思うけど」
キララの言いたいことはわかるが、別にベリルとは特になんでもない。
ここでキララの期待している回答をして、ベリルとの関係を変える気もない。まだ今のところは。
翌日。キララと入れ替わりでベリルが帰ってきた。見るからにご機嫌そうだ。肌もツヤツヤしている。
またカメラで撮っていこう。
そして社内でキララが表彰されることになった。まだ表立って発表されていないが、内定だ。今のところ最優秀新魔賞。
表彰式は年末にまとめてやるだろうが、めでたいことだ。




