4層、5層とお昼ご飯に午後の業務
4層。
今ちょうど1パーティ冒険者たちがいるのでダンジョン内で何かするのは無理だ。
忙しく移動する派遣の魔員に会釈だけして、5層へ降りることに。
万が一タイゾウが負けてしまうことも考えて、5層へ向かってコマンダーを起動することにした。
「そこの胸のところのスイッチをオンにして」
5層ダンジョン内。迷宮ではなく、広大な土地のいたるところでレンガ造りの建物が崩壊している。
僕の指示に従い、キララはコマンダーのスイッチを入れた。
人型機械のコマンダーがぎこちなく動き出す。
これで勝手に全機械をコマンダーが起動していくので、あとは放っておくだけでいい。
午前の業務が終わり、12時からお昼休憩だ。
キララと11層の魔界ゲートをくぐり、魔界へ。そしてすぐそこのビルに入っている提携食堂へ。
支払いは基本的に食券機に端末をかざして後払いだ。
ベースメントピットで働いている、もしくは僕らの会社に所属しているのであれば割引が効く。ほぼワンコインでランチだ。
メニューも充実しており、ベリルや僕の好きなコロッケ蕎麦にカツ丼などの本格的な日本食も提供されている。
広い食堂内では様々な魔物が昼食を摂っていた。まあ大体人型だけどね。
「どうだろう? 会社には慣れたかな?」
「だいぶ慣れました。みなさん優しくしてくださるので」
「一人暮らしは初めてでしょ? 何か困ってることとかある?」
「そうですね―田舎より物価が高いことでしょうか。ちょっと買い食いでもするとお札がなくなるので」
「ははは、キララさんならすぐお給料たくさんもらえるようになるよ」
昼食を終えて13時。
ここからは連絡があればその階層へ向かい、それ以外の時間はパソコン作業がメインだ。
そのほかにも昼食とあわせて外部との会議をしたりすることもある。
キララの居る間の一週間はたまに魔界宅急便を受け取ることがある程度で、彼女が忙しく動く予定は入っていない。
ダンジョン施設の改善案の提案や、倒した冒険者などの葬儀予定など、様々なことを上に報告するため資料を作ったりするのだ。
冒険者の葬儀? と思う方が大半だと思うが、ちゃんと弔わないとまあまあ化けてでるのだ。他ダンジョンではそれが原因で自殺する魔員がでるくらい。
きわめて強い怨霊は危険で、神に匹敵する力を持つ場合がある。
「キララさん、何か上に提案したいことがあるかな?」
マジメなキララはサボってもいいよに首を縦には振らないと思うが、正直今日は何もしなくても怒られない時間だと思う。
だってまだ3回しかダンジョンを見てないのに改善点をあげろなんて酷じゃないか。
僕らだって、2時間かけて数点あげて考え直して書き直すとかなのに。
「えっと、特に思い浮かばないです・・・・・・」
「まぁそうだよねぇ。―じゃあ僕に最近会社でどんなことをして、どう思ったのか聞かせてよ。書いて送るようなことじゃなくても些細なやつでいいからさ」
「それなら・・・・・・」
数時間キララと世間話のような会話をして過ごした。




