ダンジョンのアレ
※注意※
・汚い話なので食事中の方、嫌いな方は読まないでください。
魔界暦で毎週2回。水曜と土曜。ダンジョン内には外部からの清掃員が入る。
その名も『糞食いスリー』。ありふれた民間ダンジョン清掃員。
作業着姿で3体のエビ頭の小柄な男たちだ。
エビ頭以外にもハエ頭もいるのだが、ベリルの希望でエビ頭の男たちを呼んでいる。
彼らはダンジョン内に放置された糞便を捕食する。
転生者の勇者ならともかく、普通の冒険者ならしっぱなしなので、ダンジョンが汚くなるのだった。
なので定期的に処理する必要があった。
特に3階層以降は自然に満ち溢れている環境ではないので、いっそう汚れている。
最近は安い乾燥スライムに水分を吸わせて処理する冒険者も増えてきたが、まだまだ浸透していない。
「あんまり大きい声では言えないけどねぇ。女子のアレを喧嘩する形相で取り合って食べるのは見たくなかったわ・・・・・・」
彼ら糞便処理の魔員はニオイか何かで色々判別できるらしい。
ベリルは彼らが毎回清掃に入るたびに、ひきつった笑顔で挨拶していた。
「必要なことだとは、頭では、わかっていても、生理的にね・・・・・・」
僕もそう思うので頷いておく。
今は2層の監視室。一応、糞便処理の最中に、何か問題がないかエライ人が作業を見守ることになっているのだった。
頬杖をついて監視モニターを見守るベリル。
画面に映るアレはあとでモザイクにするとして・・・・・・
ダンジョン内にトイレを作らないのか聞いてみた。
「トイレねぇ。3層とか4層ならいくつか設置あっても不自然じゃあないと思うけど、どのみち掃除しないと苦情がうるさいからねぇ。水洗だとこの世界じゃあ不自然だし。だからわざわざ置かない」
「地球の現代ならいくらでも置けるようなものがここには設置できないんだよねぇ」
「まあ不便でもしょうがないんだよ。ここは」
「私たちは快適だからそれでヨシ! 勇者たちは知らん!」
だそうだ。
「あとさ、昔聞いたかもしんないけど、アンタたちハイオークはいつまでパンイチなの? 仕事中は見苦しくない恰好って規定に書いてあるでしょ」
「オークは腰蓑だけが正装なんですよ。パンツも毎日洗濯してますし、見苦しいかと言われれば―整ってる魔人の方と比べたら、全員メタボみたいなものですし。冠婚葬祭でもこれなので勘弁してください」
「ならしょうがないか」
ベリルの質問にポーロはそう答えた。
様々な魔員が働くダンジョンではこういった種族の差異はとても多い。
服装からはじまり、食べ物、習慣、あげればきりがないくらい。
それでもみんな比較的仲良くやっている。入社するさいのベリルの魔物を見る目利きは相当なものだった。




