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第95話 ハムの学び

 今日の朝は寒かった。そこでハムのケージに使い捨てカイロを収めた専用ケースを入れた。ハムは餌(えさ)の容器に寄り添うように寝ていたので家事をこなし、その後、新しいシナリオの構想を練った。

 夕暮れを迎えた。昼食を抜いたことに気付き、ロンググラスに注いだ豆乳とバナナ一本で空腹を紛(まぎ)らわせた。


 そうだ、ハムを忘れていた。


 段ボールハウスを覗くとハムはケージの中で寝ていた。餌の容器の近くではなく専用ケースの傍(かたわ)らに埋まるようにして丸くなっていた。ケースの上にはおが屑が掛けられ、穴を掘った形跡が見られた。

 一先ず、安心だ。この温かさを体感すれば本格的な冬が到来しても何とかなる。とは言え、室内で息が白くなると俺も堪えるのでエアコンに頼ることになるが。

 心なしか餌の減り方も早いように感じた。グラノーラとミックスを容器に少し足してから冷蔵庫へ向かう。

 鶏のミンチと牛豚の混合ミンチを捏(こ)ねて生姜(しょうが)の効いた和風ハンバーグを作る。庭に自生しているニラを摘んでニラ玉スープも付けよう。あとは熱燗を呑みながら肴でキムチを食べるのも悪くない。


 袖を捲って今日の夕飯の用意を始めた。

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