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第75話 なるようになる
ハムの屎尿用の容器には抗菌作用のある砂をたっぷりと入れていた。一週間が過ぎるとすっかり様変わりして、おが屑と紙を敷き詰めたベッドと化した。用途が完全に変わってしまった。
そこで考えてみる。明日は火曜日で可燃ごみの日となっていた。好機と判断して屎尿用の中身を捨てることにした。
代わりにさらさらの砂をたっぷりと入れて、そっとケージの中へ戻した。その様子を段ボールハウスの端で見ていたハムは急に走り出した。
ケージの中へ駆け込むと屎尿用の容器の出入口に頭を突っ込む。真新しい砂の匂いを嗅ぎ、用心深く入っていく。前脚で軽く砂を掻き、出来た凹みに鼻を突っ込む。関心はあるようだ。
じっと見ている時間が惜しいので俺は溜まっていた食器を洗い始めた。
三十分くらいが経ち、ハムの様子を窺うと屎尿用の容器にはいなかった。ケージの中のおが屑を盛ったところに横向きで丸くなっていた。
一瞬、前の状態に戻す案が頭に浮かんだ。一方で、それはない、と否定する俺もいる。
折衷案として一週間、この状態で様子を見ることに決めた。最初の用途として使うことが望ましい。あとから魔改造を施し、ベッドとして使っても構わない。何の役にも立たないのが一番、都合が悪い。
外の風が強くなってきた。掃き掃除をして明日のゴミ出しに備えるとしよう。




