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第51話 かなりの寒さ

 我が家の地域の最低気温、氷点下が当たり前になってきた。部屋の温度も一桁になることがある。

 家にいながら野外にいる気分になれる状態だ。その寒さはハムを直撃した。

 いつ段ボールハウスを覗いても姿が見えない。ケージに持ち込んだ紙の中に潜んでいるのか。または右隅の紙の山に埋まっているのか。

 最悪のパターンは脱走であるが、それはないだろう。脱出経路は塞いでいる。それでも悪い想像が尽きない。

 そこで右隅の紙の山を手で掻き分けてみた。掘り進めていくとハムの丸っこい背中が見えた。埋葬されたような姿なので軽く息を吹き掛ける。

 もぞもぞと動き出し、こちらを見上げた。表情から感情を読み取ることはできないが、即座に紙を集め始めた。小さな前脚で後方に押し遣り、元通りに積み上げてゆく。

 満足いく形になると頭から突っ込んで身を潜めた。紙の山にはカイロを入れた平たい容器を忍ばせている。効果は十八時間なので明日の朝まで温かいはず。

 思いながらもハムの態度が気になってエアコンを稼働させた。設定温度を三十℃にして二時間で切れるようにした。これで寒さは凌(しの)げるだろう。

 ハムが引き籠ったので餌(えさ)を補充。給水器の中身も少し減っていたので新しい水に入れ替えた。ハムに指を噛まれることなく作業が終わった。

 ついでに新しいリンゴの枝を裾野に当たるところに置いた。運動不足解消になればいいが。

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