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チートを貰ったが、異世界では……。  作者: 月詠 秋水
第6章 エルティア編
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第67話 一人でのんびり入浴する筈が……!?

どうも、秋水です。


1日置きペースにしてみた所、丁度良い自分のタイミングというものが掴めた気がします。

最近は本当に踏んだり蹴ったりで、心が折れそうです……。

 ガイルの家の風呂場の前の脱衣所に案内された雪咲、一人になったのを確認するとゆっくりと血塗れの服を脱ぎ始める。脱いだ後の服をどうしようか考えていると、近くに洗濯カゴみたいな物が置かれていることに気が付く。


「……此処に入れれば良いのかな」


 小さく呟きながら汚れた服をかごの中へ入れる、かごは隙間が会ったので血が床とかに付かないように気をつけながら……。服を脱ぎ終え腰にタオルを巻き、風呂場に入ってみると中の広さに驚いた。人2~3人程度ならば寛げそうな広さ、浴槽も大きく足を伸ばしても若干余りが出来そうなくらいだ。シャワーヘッドが置いてある場所の近くには、少しだけ大きめの鏡が壁にかけられてあった。


〈……そういえば、鏡を見るのなんていつぶりかな〉


 鏡に写っていたのは、最後に前の世界で見た時の姿とは異なる姿の雪咲が映っていた。痩せ細っていただけの体はいい感じに筋肉がついて、短かった髪の毛は女性のように長くなり、白い肌には痣や切り傷等が薄っすらと残っていた。


 シャワーヘッドを手に取り水を出してみると、最初はひんやりと冷たい水が段々と温かいお湯に変わっていく。 そのお湯を頭から浴び、全身の汚れを落とすように指でワシャワシャと洗っていく。髪が均一に濡れた所で一旦お湯を止め、キョロキョロと辺りを見渡してみる。シャンプーやリンス等はある筈もなく、置いてあったのは真っ白な石鹸だった。


「……ちょいと試してみるか」


 雪咲は目を閉じ念じると、異次元袋の口の部分だけが眼の前に現れた。そこへおもむろに手を突っ込み、中身を掻き回すようにガサゴソと探っている。目当てのものが手に触れ、それを掴んで異次元袋から取り出してみると……雪咲の手に握られていたのは、向こうの世界で愛用していたシャンプーとリンスだった。指を鳴らし異次元袋を元の場所へ収納し、シャンプーボトルのノズルを押す。すると馴染み深い液体が手に滴り、適量が掌の上に乗った所でノズルから手を離す。


〈やっぱりこれじゃなきゃ……〉


 クスッと微笑みながら、濡れた髪にシャンプーをつけて乱暴すぎない程度にワシャワシャと掻くように泡立てる。心の底から落ち着くような、安心するシャンプーの匂いが浴場に広がる。


 髪をしっかりと洗い、再度お湯を出して優しく泡を洗い流す。その後、掌にリンスを適量出ししっかりと髪に馴染ませていく。シャンプーの香りとは少し違い、薔薇のような匂いがシャンプーの匂いを上書きし、浴場に蔓延した。髪の到る所にリンスを馴染ませられたと思ったら、洗い流すのではなく少しだけ放置し、先に体を洗おうとしていた。すぐ近くに置いてある石鹸を手に取り、そのまま掌の上で泡立てていく。十分に泡立ったと思ったら石鹸を元の場所へ戻し、体を泡で包み込んでいく。


 雪咲の体が石鹸の泡に包まれた時だった、脱衣所の方でガサゴソと何か物音がすることに気が付く。最初は泥棒かと思ったが、アメノウズメもリィナも居る所に盗みを働く奴が来るとは考えにくかった。


「……」


 咄嗟にお湯を出し、先にリンスを洗い流す雪咲。ある程度リンスが流れたと思った所でお湯を止め、タオルで優しく包み込むように髪を拭き、腰に再度タオルを巻いたその瞬間、浴場の戸が勢いよく開かれた。


「……!?」


 そこに居たのは、バスタオルで体を包んでいるアメノウズメとリィナだった。2人は浴場へと入ってきて、そのまま雪咲を挟むようにして座り込む。


「な……何で……!?」


「体を流してあげようと思ったのですが、遅かったようですね……既に洗っている途中でしたか」


「石鹸の匂い以外にも……何かいい匂いが混ざってるわね……」


 アメノウズメとリィナは、泡まみれの雪咲の腕にそっと抱きついた。泡が摩擦を軽減している為滑りやすく、必然的に雪咲の両腕は2人の胸の間に挟まれる形になってしまう。


〈あ、当たっているどころじゃ……〉


「あら、顔が真っ赤になっていますね」


「ふふ……可愛い」


「……~っ!」


 雪咲は耐えきれなくなり、お湯で体の泡を洗い流した後直ぐ様脱衣所へ出てしまった。2人は呆気に取られていたが、クスクスと笑っていた。雪咲は恥ずかしさで内心悶つつも、用意しておいた大きめのバスタオルで体の水気を拭き取った。

次話は、ガイルの家にお泊り!

そして、リィナが……。



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