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チートを貰ったが、異世界では……。  作者: 月詠 秋水
第6章 エルティア編
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第93話 雪咲の決断、そして終戦

目を覚ますと雪咲は知らぬ場所にいた、そこはベッドと机や椅子しか無い物悲しい部屋の中。外の風景は真夜中かと思う程に暗く、明かりという明かりは決して多くは無かった。


どうしようかと考え込む中、そこへクレアがやってくる。そして少し話をしてみると、魔王と言う割にかなり良い奴だと雪咲は思った。そして同時に、こんな良い奴を倒さなければいけないと言う絶望に直面する。


雪咲は何かを思い付いたように手を叩くが、クレアは何も分からず首を傾げながら怪訝そうな表情で雪咲を見る。そんな事お構い無しにクレアの肩を掴み、ガクガクと揺さぶる。


「思い付いたんだよ、クレアを殺さずに魔王を討伐したって言い張れるような方法を……!!」


「何……?その話、詳しく聞かせてもらおう」


「簡単な事だったんだよ……封印と言う形にはなってしまうが、俺の中に入れば良いんだ!」


「……は?」


雪咲の突拍子も無い考えに思わず言葉を失う、だが雪咲はキラキラとした曇りなき眼でクレアを見つめる。


「クレア自信を俺の中に封印すれば運命共同体……もとい俺は死なないからクレアも死ぬ事は無い、少しクレアの角とか頂ければそれを討伐した証として報告すればクレアが生きたまま魔王討伐という事になる。勿論永久に封じ込めておくわけじゃない、時期が来たら必ず封印は解くよ」


「待て、幾ら貴様が強かろうが我の魔力を完全に封じる事など出来るはずが……」


「大丈夫、それに関しては考えがあるから」


その言葉を聞き思わず心配になるクレア、だが既に腹積もりは決まっている。雪咲の頭にそっと手を置き、小さくため息をつく。


「……我の命を預けよう、だがこれはあくまで貴様の力だけは認めたと言うだけの事。心が揺らぎ隙だらけになれば我は遠慮なく乗っ取るからな?」


「まぁ……そうならないように気を付けるよ」


2人は互いに苦笑を交わす、そして封印の儀式の準備を始める。


ーーーーー



クレアは予め自らの角を折り、雪咲に渡しておく。そして雪咲は自らの頸動脈に傷をつけ、多量に出血させる。そしてその血で地に円を描き、六芒星並びに文字をササッと画く。


数分後には大きな血文字魔法陣が完成し、その中に二人入る。


「じゃあ……始めるよ?」


「あぁ……」


ゆっくりと深呼吸し、目を瞑り言葉を口にする。今まで聞いた事も無い言語を唱え始め、魔力を次第に魔法陣へと流し込む。それに呼応する様に魔法陣が薄らと輝き始め、言葉を紡いでいくに連れ光も眩くなる。そして眩い光が2人を包み込み、暫く視界の効かぬ白き闇へと身を投じる。


ーー。


脳裏に浮かぶ言葉を全て唱え終え目を開けてみる、すると目の前には先程まで居たはずのクレアが消えているのを確認する。その後服の上を捲ってみると、胸元の所に蒼き紋様が刻まれていた。そして、自分の中にクレアを確かに感じることが出来る。


「成功かな……?さて、皓達の所に……戻りたくないな」


出会って速攻で怒られる事は火を見るより明らか、雪咲は心重くも魔力を込めようとした瞬間意識を手放す。


それと同時刻、人間界では朝になろうとしていた。アーシュは1人静かにアルザース帝国の門を潜り外に出ようとする、だがそこに走ってくる影が3つ。


「何処へ行くんだ、アーシュ……?」


切れた息を整えながらも問わずには居られぬ皓、アーシュから帰ってきた答えは皓の予想通りだった。


「……雪咲の所へ行くの」


「行く宛は?」


「……私なら魔力を感知して転移が出来る」


「なら私達も連れてって……!」


「全く……世話の焼けるわね、あいつは」


冬望と眞弓も行く事を決意し、アーシュは予めまだ魔王が居ることを想定して皆を結界で保護する。そして雪咲の魔力を感知すると、アーシュは少し怪訝そうな表情を浮かべる。


「どうした?」


「……私達エルティアの森の辺りで魔王と出会った……よね?」


「あぁ……確かな」


「……雪咲の反応、何故か魔界」


「「はっ!?」」


予想とは違う場所から雪咲の反応を感知したと聞くと、全員が口を揃え驚く。


「……取り敢えず転移してみる」


「あ、あぁ……頼む」


アーシュは目を瞑り、魔力を込める。さっきまで静かだった辺りが風で騒がしくなり、足元に魔法陣が描かれる。


「……転移!」


淡いが強烈な光に包まれ、誰しもが目を閉じる。そして白い光に包まれ、暫くすると瞼の裏に映る光景が白から黒へと変わる。


皓とアーシュは恐る恐る目を開けてみると、目の前には豪勢な黒いベッドが佇んでおり、地面には大きな血の魔法陣が描かれているが他は血溜まりとなっていた。そのベッドの上に力無く倒れてる雪咲を見つけ、皓は血相を変えて駆け寄る。


「っ……雪咲!!」


「雪咲……!」


何やら尋常では無い雰囲気に眞弓と冬望も目を開ける、そしてスプラッターな光景に眞弓は気を失いかける。だが何とか踏みとどまり、2人も雪咲に駆け寄る。


「雪咲くん!」


「しっかりしなさいよ、雪咲!」


しかし幾ら呼び掛けても返事は無く、皓が震える手で雪咲の首筋に手を当ててみる。


「……」


「ねぇ、どうなの?雪咲は大丈夫なの?」


「……あぁ、脈はあるし息もしてる。だが皮膚が驚く程冷たい……まるで氷のようだ……」


「良かった……生きてた……」


「……そんな悠長には出来ない、早くアルザースへ戻る。暖めて休ませてあげないと」


「そ、そうね……」


眞弓は雪咲を背負い、冬望は雪咲の手をしっかりと握る。皓は心配そうな表情ながらも、優しく雪咲の頭を撫でる。すると、アーシュは違和感を感じる。


「……魔王が居ない、雪咲が倒した?でも気配が……」


色々考えるが、雪咲を最優先に皆をアルザースへ転移する。

どうもお久しぶりです、秋水です!

今回は初めて携帯で書いたので、誤字脱字等が多いかと思われますので悪しからず。

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