前へ目次 次へ PR 65/196 歌で夢見て 5 「ん? どうかしたのか」 戸惑う私に対して、何食わぬ顔で聞いてくるのが優雅なのだ。五月蝿いな、どうもしないよ。 「いや、何でもない」 それでも私は、キャラを演じてしっかり強がっていた。だって、何でもないんだもん。何でも、何でもないんだもん。 「それじゃあ、デザインはこれでいいんだよな? だったら、これで決定だな。そんじゃ次は、音楽を聞いてみようぜ」 ニコニコと笑いながら、優雅は麗華のタブレットを指差す。そうだな、衣装の心配はもういらないし。