第4話:今度こそギリギリ踏みとどまるところまでにするわ!
投稿した後にちびちび修正してて申し訳ないです。出来た満足感で投稿するんですが読み直したらこれこの言い方とか表現の方がよくね?って後からなるんですよね。一応2回くらい読み直しているのに。
◇
2人が騒いでいると控えめにノックされて扉が開いた。先程公爵の横で話してたヴァネッサという女性が入ってきた。
「楽しそうに話してるけど、あなた達。何か分かったのかしら?もうみんな入れても良いかしら?」
「ヴァネッサ。もう少し待ってくれ。あと君とも相談したい」
「分かったわ」
そう言い残して外へと向かい一言二言告げると扉を閉めて部屋の中に戻って来て、俺の顔を覗き込みながら優しい顔で話しかけてきた。
「顔色が良くなっていたのは分かっていたけれど、無事に目が覚めて良かったわ。何かしてほしいことはないかしら?」
「こうしゃくけの、おねえさん。しんぱいしてくれて、ありがとう。…ちょっとおなかすいた、かも…」
「まぁ♪お姉さんだなんて嬉しいこと言ってくれるじゃない♪ボクが起きたのを聞いてすぐに料理長にお願いしたから出来次第持ってきてくれるからもう少し待っててね♪」
「ありがとう。おねえさん」
「…ちなみに紹介が遅れたが、こちらのヴァネッサは私の妻だ」
「……………え?おくさん?むすめ、じゃなくて?」
「あら♪こんなに小さいのにお上手ね♪」
「妻の家系にはエルフの血が混じっているからな。それもあって若く見られやすいのもある」
「っと言っても寿命とかは普通の人間と同じになるくらい薄まってるけどね♪」
「…すごく、びっくり」
「ほら。ヴァネッサも普通に話しちゃってるじゃない。話を戻すわよ?」
「その前に妻に先程のことを伝えさせてもらおう」
先程判明した、【精霊の愛し子】と【穢れた魂】の可能性。名前が無い。女神に記憶を消された。武器適性を見抜くスキル持ち。1つのことを聞く度に喜んだり、険しい顔になったり、悲しそうな顔をしたり、怒ったりと表情が豊かなヴァネッサ夫人を見ていると癒されるな。…こういうところに侯爵?公爵?どちらだろうか?ともかく、閣下が惚れたのはこれだろうな。と思っていると夫人はワクワクした顔で俺に話しかけてきた。
「ねぇ?それって私にも出来る?」
「…できるけど、はずかしい、かも」
「…恥ずかしい?」
「…先程ティアの武器適性をした時に見つめ合ったんだが綺麗で恥ずかしいと照れておったわ。妻はやらんぞ!!」
「あら♪そうなのねぇ♪大丈夫よあなた♪あなたの妻が私だけのように、私の旦那様はあなただけよ♪」
「はいはいご馳走様。いちゃつくのも後にして。さっさと見て」
「もう、相手がいないからって八つ当たりしないでほしいわ?」
「そもそもエルフはそういうことに対して全然興味がないもの。それでやるの?やらないの?」
「やるわよ。じゃあ、はい!」
横にいる閣下の視線が怖いが止めたりしてこないので夫人のことを見つめる。小柄で可愛らしい夫人を照れない様にしながら見つめていると文字が浮かび上がって来た。
武器適性:剣E(限界値E)・弓E(限界値D)・小剣D(限界値D)
魔法適性:水B(限界値A)・火D(限界値D)・風F(限界値F)・土D(限界値D)・光魔法*(限界値C)
「けんと、ゆみと、ちいさいけんがつかえる?」
「え!合ってるわ!凄いわね!」
「でも、あんまりむいてない。まほうのほうが、すごい」
「「「!?」」」
「みずがいちばんじょうず。でも、ひかりは…、なにこれ?ん~…?」
「待て待て待て待て!!『武器適性スキル』じゃないのか!?」
「というか光魔法!?ヴァネッサ!!いつの間に使える様になったのよ!?」
「使えないわよ!?え?本当に私に光魔法の適性があるの?」
「え?う、うん。たぶんみずまほうのつぎに、とくいになれるくらい」
「そ、そこまで分かるのか…」
「ヴァネッサの水魔法って確か…」
「…一応特級まで使えるわ。ってことは…」
「上級光魔法まで使える可能性がある、ってこと…?」
「まじかよ…。上級光魔法ってエリアヒールとかのレベルだろぉ!?こんなことが教会にバレたら連れて行かれるぞ!?」
「じゃあ。ひみつだね」
「…そうだな。そうしてくれると助かる」
「発現させなければ教会にバレることもないからね。…絶対に使っちゃダメよ?ヴァネッサ?」
「絶対に使わないわよ!この年で教会になんて行きたくないもの!知ってるでしょ?適性がある人間が教会に連れて行かれた後のこと!」
「隔離・洗脳・教育・盲信。自分の子供に神の試練と言われ見捨てられた親の話も有名だからな。絶対に漏らさないようにしなければ…」
「そうね。そのためには…。あなた。この子を」
「分かっている。お主、養子にならんか?」
「ようし?」
「私達の子供になるってことよ?」
「…いいの?けがれた、たましい、なんでしょ?」
「まだ確証は無いがな。それにヴァネッサを教会に連れて行かせないことを考えたら教会に反発していることになる。それなら【穢れた魂】を持っている子供を匿っていても同じ様なものだ」
「目の届く範囲に置いておきたいって気持ちも勿論あるけれど。それ抜きにしても私はあなたをこの家に迎え入れる気でいたわ。ティアは頼りになるけれど、子育ての部分は流石に心配だもの」
「3人の子供を育てた母親に勝てるわけないだろう?」
「さんにんも、いるの?」
「そうよ?あなたで4人目ね♪お腹は痛めてないけれど、他の子達以上に愛情を注がしてもらうわ♪」
「それで子供達に嫌がられただろう?」
「今度こそギリギリ踏みとどまるところまでにするわ!」
「もしかして、どうぶつとか、かまいすぎて、きらわれちゃうタイプ?」
「「ぷっ」」「っ!」
「よく分かってるじゃないか!昔からヴァネッサは愛情深いんだ」
「前に魔物の赤ちゃんを育てようとした時は説得させるのが大変だったわね」
「もうっ!いつの話をしているのよ!20年以上も前のことじゃない!」
「たった20年前のことでしょ?」
「これだからエルフは…」
「そういえば、ティアさん」
「ん?どうしたの?」
「さっき、いえなかった、んだけど、けんふたつ、もったほうがつよく、なるって」
「ん?双剣のこと?前に試したけど両手剣と同じでダメだったわよ?」
「それって、りょうほう、おなじおおきさ?」
「え?うん」
「みぎてが、おおきめ。ひだりが、ちいさめだと、いいってかいてある」
「…本当に?」
「試してみるか。おい!ジーフ!」
「『ガチャ』失礼致します。いかがなさいましたか?」
「訓練場の準備を頼む。片手剣を2つ、大きめと小さめのやつを用意してくれ。クリフ!戦闘準備をして訓練場に向かってくれ!」
「畏まりました」
ドアの外から覗き込んできた20代中盤くらいのガタイの良い熱血系筋肉ダルマみたいな人が「全く親父殿はいつも急なんだから…」と一言文句を言って廊下へと消えていった。
俺はというとティアさんにだっこされて一緒に移動していたのだが道中俺の体重が軽すぎるというのを聞いてヴァネッサさんがだっこすることに。「大きくなったら私じゃだっこすることが出来なくなるでしょ?だから今のうちよ♪」とのことだ。だっこされた視線の先に閣下が威嚇する様にこちらを見ていたので隠れるとそれに気づいてヴァネッサさんに怒られていた。
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