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魔法に永遠を  作者: にこだ
第一章
5/19

第四話「神の使い」

第四話です。

ではどうぞ。

太古から伝わる聖書『ブルーローズ』。

昔々、この世界に人類が生まれる前のこと。

アーウェとニーズという神がいた。

アーウェは魔法使いの神、ニーズは人間の神とされている。

アーウェとニーズは天界で魔法使いと人間が平等に生きれる世界を創っていたという考えが広まり、今の社会ができた。

その考えを中心としてできたのが、「アーウェニー教」という宗教だ。

そしてその信者の名前を人は「アーウェニーピット」と呼ぶ。

ここまで聞けば、平等な世界を創った素晴らしい宗教と誰もがそう思う。



しかし、実際は違う。



アーウェニー教にはいくつかの掟がある。

それは―――――。



「さて、どうしようかな。君の処罰」

うーんと唸りながら、考える素振りを見せるキリア。

              ・・・・・・・・

「まあ実際君たちを殺しても、罪には問われないからね」

そういい、ゲットが少しでも動けば首が切れそうなギリギリのところまで刃を近づけ。





「今まで君は人を何人殺した?」




さっきまでとは違う、静かなこの空間に響くような低い声でゲットに尋ねる。

「ハッ……まだ誰も殺しちゃいねぇよ」

「まだ、ねぇ」

ゲットに蔑むような目を向けるキリア。



アーウェニー教の掟。

それはアーウェとニーズの神を侮辱した者を問答無用で殺すこと。

アーウェニー教は神の絶対信仰の宗教だ。

また、アーウェニーピットは世界の約3割を占める。

だからどこにいるかわからない信者の前で、神を侮辱するような発言をしたものは、どんな理由があろうとも、殺される。

このことが世界問題となり、世界は信者ではない他の民が信者を殺しても罪には問わない制度を作った。

もちろん、アーウェニー教を無くす案も出されたが、今の平等社会が崩れてしまう可能性があるため、手つかずの状態だ。

他にも信者は信者同士で結婚しなければならなくなり、生まれてきた子供も信者に仕立て上げないといけない。また、アーウェとニーズ以外の神を信仰した者も殺されてしまう。

おそらくゲットは代々アーウェニーピットの家系なのだろう。

そして、神を信じる力が強い者には瞳に黒い星印が刻まれる。

ゲットの場合、片目にしか印がないため、完全な信者でないことがわかる。



「まあ処罰がどうとかの話はまた後でね。今は学園からの命令で、あなたが研究員になった理由、教会の目的、その他すべてを聞き出してこいと言われててね。この首が飛ぶ前に話したほうが身のためだよ?」



「わかった。全部話そう」



あまりにも予想外の返事だった。

本当に話してくれるのかは疑ってしまうが、とりあえず聞いてみよう。



「お前らも知っている通り、最近封印されたエレストリアが見つかった。そして、その封印を解かすことができるのは、ゲルデッドの末裔だ。そこで、教会はある情報を掴んだ」

その次にゲットの口から出た、言葉は衝撃的なものだった。




「この研究員のなかに……ゲルデッドの末裔がいるってことをな」




「その情報はどこから?」

顔色一つ変えず、キリアが尋ねる。

「そこまでは知らねぇよ」

素っ気ない返事だったが、そこで私はある仮定が頭をよぎる。

アーウェニーピットの目的。

まさか―――――。





「俺達の目的は、その末裔を見つけ出して、エレストリアの封印を解くことだ」




「そのために俺はここに入ったんだからな」

「それで? 君たちは、もう一回世界を滅ぼそうとしてるの?」

質問が先……あとはどうでもいいような雰囲気でそう尋ねるキリア。

「流石にそれはやらねぇ……と思う。もう一回世界が滅んだら、俺達も滅ぶからな」

「じゃあ、封印を解いてどうするの?」



「エレストリアは強力な魔法使いだ。世界を滅ぼせるほどの力を持っている。それは神、アーウェ様と同等の力を持っていることを示している。その力をアーウェニー教は利用するんだ」



「その利用目的は?」

「知るかよ。俺はそこまでの話しか知らない。だけど、ゲルデッドも同じぐらいの魔力を持ってる魔法使いだ。だからこの中にいるゲルデッドの末裔もどう利用するかが話し合われているな」

僅かな沈黙。

「教会は信者の中で唯一脳のある俺を選んでここに配属したんだ。……まるで物みたいな扱いだよな。あいつら教会は俺等信者を『物』としか見ていない。まあ仕方ねぇよ。逆らったら殺されるんだから」

ため息混じりに言ったゲットは少し寂しそうな顔をしていた。



「もう聞くことも言うこともないわ。何か言い残すことは?」

「ない」

そう言いキリアが刀を振り上げる。

「え、ちょっと待って! そんな殺さなくても……」

あまりにも突然の行動に戸惑う私。

声が震える。足もうまく前に出ない

「あ、言うの忘れてたけど、私の学園からアーウェニーピットから情報を聞き出して、その後殺してくれっていう命令がでてるから。それじゃあね。次に会うのは地獄かな?」

「お前みたいなやつは地獄にはいかねぇだろ」

そして刀が振り下ろされる。

刃の先がゲットの首に当たろうとしたときだった。



爆音とともに部屋の中心に風の渦が現れた。爆風により私達は吹き飛ばされ、壁に打ち付けられる。渦の中心に人影が見えた。







「誰?!」


第四話はどうでしたか。

改善点、高評価よろしくお願いします。

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