第三話「マガイモノ」
第三話です。
ではどうぞ。
「はあぁぁぁぁ……今日か。研究員たちとの初顔合わせは」
「なに緊張してんのよ。もう少し自信をもって……」
「緊張もするっての!! なんで初顔合わせする場所が王宮なわけ!?」
そんな目でこっちを見られても……。
「ま、まあアフェさん。落ち着いて」
アルがアフェをなだめる。
王族の命令で、王宮に行って王族たちに顔を見せてから、ついでに他のメンバーと顔合わせをする……と学長に言われたが、私も緊張していないわけではない。
まあ、だからといって行かないわけにもいかないしね。
箒で空を飛ぶこと10分程度したとき、豪華なお城が見えてきた。
「うっわー、広っ! この土地の半分とかもらえないのかな?」
そう言いながら中に入った私達。
「すごい、すごい!! シャンデリア綺麗! あ、あれなんだろう?」
さっき緊張しているといったのはどこにいったのやら……城の中で大はしゃぎのアフェ。
「アフェ、ここは王宮だから……もうちょっと礼儀正しく、ね?」
「はーい」
「あ、姉ちゃん、姉ちゃん。他の研究員入ってきたよ」
アルが指さした方向には、たくさんの研究員らしき人が。
これからはこの人達と、行動するのかと思うと、ちゃんと協力とかできるのか不安だった。
この王宮の主である、ブレイク王。そして王妃の名前は、ディナー王妃。
そしてその二人の息子であるファースト王子。後々の王の後継者である。
そしてファースト王子の妹、ランチ王女。
これが王家エギナである。
他にも公爵、侯爵、子爵、男爵などがいるがそこまでは詳しくは知らない。
ブレイク王からの研究員の称号をもらい、私達は研究員待合室に連れて行かれた。
そういえば……なにか違和感があるんだよね。何か……。
そうだ、私達は有無を言わさず、研究員とかされてるけど、みんなゲルデッドのあの予言を信じてるのだろうか?
別に、ゲルデッドは予言者だったわけではない。
ただ、魔法使いだっただけ。
でも、強力な魔法使いなら、未来を予知することは可能なのか?
私にはわからない。
あとで、もう1回大広間に呼ばれるから、ここで自己紹介とかしとけって言われたものの、気まずい雰囲気しか流れていない。
研究員は私達合わせて七人。
「よし! じゃあ私から! 私はアフェティナ・ベール。アフェって呼んでね!」
こういう時、社交性のあるアフェと友達で良かったと思う。
「わ、私はシャーナ・ヴィテリーといいます! よろしくお願いします」
「俺は、シャーナ・ヴィテリーの弟、アルバート・ヴィテリーです」
次に席を立ったのは、ロングヘアーの女の子。
「私は、キリア・ネイギーです。よろしくお願いします」
その次に席を立ったのは、センター分けの男の子。少し吊り目で、右目が眼帯みたいなもので巻かれている。
「俺は、ゲット・ジェイナー。よろしく」
そしてその次に立ったのは、ショートヘアの女の子。
「わ、私は、エフィ・ナディアです。よ、よろしくお願いします!」
最後に席を立ったのは、髪がマッシュベースの男の子。綺麗な赤い瞳をしている。
「僕はリル・マーガレットです。よろしくお願いします」
ひとまず、自己紹介を終えたが、なに……この禍々しい雰囲気は。
漫画でよく書かれているあの黒い煙が渦巻いているようだ。
お陰で変な汗まで出てきた。
早く大広間に呼んでと祈っていたら、キリアという女の子が席を立った。
「それじゃあ、みんなで趣味について話そう。私は大体の魔法はできるよ」
「あ、私も。頭は悪いけど、魔法技術だけは学園でトップなんだ」
そういいアフェも会話に乗る。
「あら、そうなの? 他には?」
「わ、私もある程度なら」
と私も手を上げる。
「俺もだぜ」
とゲットという男の子が手を上げる。
「じゃあ、みんなで魔力勝負をするのはどう?」
そう、キリアの言葉を合図にみんな席を立つ。
さっきの気まずい空間よりはマシだろう。
「え、本当にするんですか? ここ王宮ですよ?」
不安そうな表情で問いかけるエフィ。
「では、こうしよう。みんな限界の10分の1の強さで勝負ってのはどう?」
「了解」
魔力制御は実技授業の前に必ずさせられるから苦ではない。
「それじゃあ始めよう。せーの」
キリアの合図で魔力を放出する。最初はドンッと音がなったが、そこから地響きが鳴り止まない。
体がビリビリと震える。
これが限界の10分の1の力……?
流石、下級生の魔法使いとはレベルが桁違いだ。
その状態で数十秒たったときゲットの眼帯が取れ、宙を舞った。
ゲットが慌てて取ろうとしたが、眼帯の下にあったのは……黒の星印が刻まれた瞳だった。
その瞳は誰もが知っている。
キリアが呟いた。
「みぃつけた」
キリアの行動は早かった。
素早い体術でゲットの体制を崩し、その直後馬乗りになってゲットの両腕を後ろに縛った。
まるでアクション映画でも見ているようだった。
「私の学園は情報屋でね。世界のいろんな情報が入ってくるの。もちろんあなたの情報もね」
「はっ……おかしいと思ったぜ。急に魔力勝負とか始めるから」
小さく笑うゲット。
「さあてと……その眼がある時点で言い逃れはできないからね。研究員になった理由、あなた達の目的、洗いざらい全部吐いてもらおうか」
そう言い、ゲットの首元に刃をあてるキリア。
周りの空気が一気に冷えたように感じた。
「神の使い『アーウェ二ーピット』」
第三話どうでしたか?
改善点、高評価よろしくお願いします。




