第二話「どうする?」
第二話です。
ではどうぞ。
「ど、どういうことですか?」
あまりの突然のことにアフェが尋ねる。
「ここマージェリー学園は世界の中でも上位クラスに入る名門校だ。世界各地から魔法を学びたい生徒が入学してくる。これは知っているよね?」
「知ってますけど……」
「じゃあ次に、これを見てほしいのだが」
そういい学長が見せてくれたのが、前回の魔法実技と学力テストの順位表だ。
見てみると、魔法実技の1位はアフェ、学力試験の1位は私の名が書かれていた。
ここで説明しておこう。
ここマージェリー学園のような名門校では、魔法実技と学力試験の2つテストを受けなければならない。
魔法実技では護身術、陰陽術、呪術、精霊術などたくさんの魔法が試される試験だ。
いわゆる、「実技試験」というものだ。
その一方、学力試験では魔法学はもちろん、歴史学、薬学、化学、天文学、地学、文学などについての問題を問われる試験である。
そして、順位表とは異なる自身の級がわかる階級がある。
上から順にペール、グレイッシュ、ビビット、ライト、ソフト、ダル、ダーク、ブライト、ストロング、ディープという10段階に分かれている。
私達の学年では魔法実技はアフェが一位ペール階級、学力試験では私が一位ペール階級となっているというわけだが…。
「昨今、エレストリアについての研究が進められている。しかしそれが人手不足でね……そこで国の王族たちは名門校の試験の上位者に目をつけた。そして王族はこのような命令を出したんだよ」
「わ、私は……反対です。急に言われたこともありますが……かつて世界を滅ぼした魔女の研究など……無理です」
そう答えたアフェ。
私だって同じ気持ちだ。
研究員になるということは、エレストリアの側にいることになる。
ゲルデッドの予言が必ずしも当たるとは限らないが、その予言が現実になろうとしているのだ。この身に何が起きるかわからない。
だけど……。
「そう言うだろうとは予想はついていたが、これは王族の命令だ。逆らったら、何をされるかわからない。学園がなくなるかもしれないし、最悪の場合、君たちが殺されるかもしれない。だから学長としての私は、君たちのために……研究員になって欲しい」
そう言われて何も反論できなくなったアフェ。
「あ、そうだ、君たちの他にも研究員派遣候補に入っている者がもう1人いる」
そう言い見せてくれたのは、違う学年の魔法実技と学力試験の順位表だ。
2つの試験の1位は同一人物。そして……。
「そう、もう一人の候補者は……アルバート・ヴィテリー。君の弟だよね。話によると、とても優秀な生徒だそうだ。だから候補に入ったんだよ。彼には後々声をかけようと思う」
ゴーンゴーンゴーン。
「あ、もう五限目に入るね。話はここまでにしよう」
「あの、学長、1つだけ質問していいですか?」
「何かな?」
「研究員に入るのはなぜ私達なのですか? ここの学園は3歳から入れる学園なのに……なぜ私達の学年とアルの学年が候補に入るのですか?」
「残念ながら詳しくは知らない。だけど……これはあくまで、私の想像に過ぎないが……多分今までの経歴で成績が良かったのは、君たちの学年や君の弟の学年だったから、上位の君たちが選ばれたと思っている」
「わかりました」
「そして、まあ今回の件は無理強いはしない。だけど、さっきいった可能性の事も考えて、後日返事を聞かせてくれ」
「急に派遣されるとか、冗談じゃないっつーの!! あいつら、頭おかしいんじゃない!?」
学長の前では、静かだったのに……学長室を出た途端言いたい放題のアフェ。
「それに、アルくんも派遣されるとか意味がわかんない! 王族もぶっ殺してやる」
話がどんどん物騒な方にエスカレートしていく。
「それだけはほんとにやめて」
と言ってもアフェはアルにゾッコンだからなあ。
そのうちの1割はこの前うちに遊びに来てくれた時、アルがアフェに優しく接してくれたこと。
あとの9割は……顔。
「でもさ、逆らったら王族に殺されるかもしれないんでしょ?」
「それが理不尽っていうの。なんで私達が派遣されないといけないわけ? 試験上位者? 知らない。そんなものこんなことがしたくて獲ったわけじゃないっての。でしょ?」
「それはそうだけど……じゃあアフェはどうしたいのさ?」
「身の安全のために一応研究員にはなる。だけどいつかは絶対抜け出してやる」
「え! 抜け出す!? 何か策がある……」
「ううん。ノープランだよ」
そういい親指をたてて笑って見せるアフェ。
「余計心配だよ!!」
第二話どうでしたか?
改善点、感想等よろしくお願いします。




