第十五話「知るは罪」
遅くなり申し訳ございません。
第十五話です。
ではどうぞ。
200年前の真実。
その言葉は、この場にいる者たちを全て支配できるような力があった。
「それと母の死因はなにも関係ないじゃない」
確かにそれだけの情報じゃあキリアの母の死因とは無関係に思える。
でもエフィは待ってましたと言わんばかりに「いいえ」と呟いた。
「彼女は真実を知った。だから殺されたのです―――――アーウェニー教の司教の手によって」
この場にいる全員がエフィの言葉に驚きを隠せないでいた。
チャームだけは、驚きもせずそうだと知っているかのように冷静だったのを誰も気づかなかった。
「で、でもお母さんは信者に濡れ衣を着せられて……」
「その話、誰から聞きました?」
「お父さん……」
何かを察したキリアはその場で崩れ落ちた。
けれど、考えることは皆同じ。
「この世において知ることは罪です。それを罰することができるものは存在しないのです」
この世界は自分たちが思っているものよりも無慈悲で、残酷で。
リルも言っていた。
知らないことが幸せってこともある。
これはキリアにとってどっちになるのだろう。
「そっ……か」
キリアは俯いたまま顔を上げない。
声が震えている。
「お父さんは私を守ってくれていたんだね」
幸福か、不幸か。
それは誰にも推し測ることはできない。
時間だけが過ぎていく。
キリアのすすり泣く声を聞いて思う。
現実は思ったよりも残酷だったかもしれない。
「しかしですね、あなたも本当のことを話したらどうですか?」
それは誰に言ったのだろう。
エフィの視線を追えばわかる。
エフィの丸く大きな目はまっすぐにチャームへと伸びていた。
「なんのことでしょう?」
ニコニコと表情を変えずに首を傾げている。
「とぼけないでください。あなたの本当の目的は教会への復讐でもなんでもないですよね」
チャームはフフッと笑った。
その笑みはどす黒く、なにもかも呑み込んでしまうほどの力があるように思えた。
「目的が何かわかりませんが、あなたはいくつか私達に言っていないことがあります。それはあなたも『死神の子』であることです」
私は思わず息を呑んだ。
チャームも?
それは同じ種族だからわかることだろうか。
しかし、次にエフィが言った言葉はこの場にいる誰もが釘付けになった。
すでのこの瞬間から、世界の歯車は大きく動き出していたのかもしれない。
「エレストリアの災害が起きたと言われる200年前……あなたは生きていたのではないですか?」
チャームはその問いに静かに頷いたのだ。
第十五話どうでしたか。
只今、第十六話「200年前の事実を知る者」を執筆中です。
出来次第投稿します。
物語も真相に近づき、急な展開に驚いた方もいるかもしれません。
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