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魔法に永遠を  作者: にこだ
第一章
11/19

第十話「歪な心」

第十話「歪な心」です。

ではどうぞ。

私の言葉を聞いたとき彼女は私の手を振り払った。

そして背中を向けた。

その時彼女はどんな顔をしていたのか、私にはわからなかった。


「私といると、あなたも不幸になる」


彼女にとってこのぐちゃぐちゃな世界に差す光はもう無い。





「う……ん」

ベッドの上で目が覚める。

今日は、研究員の招集の日か。

さっきなにか夢を見た気がする。

暗い夢のなか、自分ともう一人いた。

その人の顔に見覚えは合った気がするが……寝起きのせいか思い出せない。

まあ思い出せたところで夢なんて明日には忘れる。

そう思い、ベッドから足をおろした。



ブラウスのボタンを留め、ブレザーに袖を通し、髪をまとめた。

でも今日から研究員として本格的に始まるみたいだから……少し髪型を変えようかな?

なんとなくそう思い、いつもは低い位置でツインテにしているところを、一つ結びにしてみた。

「よし!」

「……よし! じゃない!」

後ろから声が聞こえたと思ったら、アルが手をプルプル震わせながら立っていた。

今にも怒りそうな顔をしている。

「なんでよぉ。別にいいじゃない。気分転換よ」

「良くない! 良くない! 既に可愛い俺の姉ちゃんが更に可愛くなって、姉ちゃんに変な虫でもついたら、俺の気が気じゃないんだって!」

私の両肩を掴み前後に振る。

朝っぱらから元気だね。おかげでうるさいけど。

「もお、わかったよ。いつもの髪型にするから。ほら、アルも早く準備して」

ヨシヨシと頭を撫でると、アルは目を細めて満足そう。

アルの機嫌が損ねたときの対処法である。



「じゃあ、いってきまーす」



王宮についた私達。今日の天気は晴れ。風がやや吹く中、門をくぐる。

王宮には、私達の他にリル、エフィ。

数分後にはキリアも来て、全員集まった。

今回はただエレストリアの研究を始めるのだと思っていた。

王宮に入ってきたキリアの深刻そうな表情を除いて。



昨晩のこと。

王宮の近くにある建物―――――エレストリアがいる小屋の前に、ある人物が立っていた。

その人物はかけた本人にしか解くことのできない結界をいとも簡単に解き、扉を開く。



「お久しぶりです、と言いたいところですが……本当にあの頃と何も変わらないんですね」



ろうそくの光でボウっと浮かび上がる、紫色の物体にむかってそう呟いた。

目の前にあるのはエレストリアが封印された結晶。もちろん返ってくる返事もない。

それでもその人物は話し続ける。



「見えますか? 今宵も月が綺麗ですよ」



数少ない窓から差し込む月光。それに視線を向けながら、目的もなく小屋の中を徘徊する。



「貴方様が発見されたときは少し焦りましたが……あの人は黙ってはいないでしょう。かといって私も迂闊には動けません」



歩いている足を結晶の正面で止め、目の前にいる魔女を見上げる。



「近々おそらく誰も予想できぬ大災害が起こり、貴方様の身に危険が及びます。しかしきっとあの子達が貴方様を救うことでしょう。それまで少しのご辛抱を。それでは今日のところは御暇します」


                    ・・・・・

扉を開け、結界を張り直す。そして顔の前に布を垂らす。


              ・・・・

「また会いに来ます―――――エーレ様」

 


満月。煌々と輝く夜道。サッと吹いた夜風。涼しく気持ち良い。

その人物の顔の前にかけてある布がふわりと宙を待った。



第十話どうでしたか。

今日も2話分投稿させていただきました。

是非ブックマーク、評価ポイント、リアクションよろしくお願いします。

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