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第17話 ルビー、犯人探す

「んん・・・朝?ってきゃあああああああ!?」


ゆっくりと目を開くと、目の前にオウガの顔があって驚いた拍子にベッドから転落してしまう。

転落の衝撃音で、隣のベッドで寝ていたシャーリーちゃんも目を擦りながら起きてしまった。


「ししょー?どうしたの~?」


「あっ、ごめんね。起こしちゃったよね?」


「ううん、もう起きる・・・ええ!?この可愛いワンちゃん誰ーーーー!?」


柴犬モード状態のオウガを見てすぐにシャーリーちゃんは目をキラキラさせながら抱きかかえた。


「こら、小娘!我を誰だと思っておる!?触れていいのは主だけだぞ!」


「喋るワンちゃん!?すごーい!!!師匠のワンちゃんなの~!?」


私のワンちゃんとは完全には言えないもの、使い魔としての契約はしているから召喚中の状態であれば私のワンちゃんとも呼べるのかな?


「まあ、友達みたいなものかな?」


「ルビー様!?早くこの小娘から解放してくださいませ!」


「まあまあオウガ落ち着いて~。この子はシャーリーちゃん。私の弟子なの。だから少しは我儘を訊いてあげてほしいの。それにまだこの子は私の弟子って言っても幼いからオウガが守ってくれるなら私も安心だわ」


「ふむ、、、そ、それならば仕方ありますまい。ルビー様の可愛い弟子を全力で我はお守りしましょう」


オウガがちょっと照れた表情をしながら私の望みを受け入れてくれた。

なんだかんだいって私がお願いすると聞いてくれるから助かるよ、オウガ。


「オウガっていうお名前なんだあー!私はシャーリー!よろしくね~!!」


「ルビー様の為に仕方なく面倒を見てあげましょう。シャーリーよ。強くなるために精進するがよい!」


意気投合しそうな感じでよかった!





「それで、何か事件の手掛かりは掴めた?」


「はい、爆発物の検知を確認できたのは3つ、、、。1つ目はこの王都【スペード】内の倉庫からです。これはおそらく王都で備蓄している爆弾や大砲の弾等だと推測できます」


それは確かにオウガの言う通りかもしれない。

この王都【スペード】ではレイドイベントが頻繁にゲームで行われていて、その際に【王都襲撃戦】と呼ばれるイベントが発生していた。


神獣クラスのレアなモンスターが襲来したり、ドラゴンタイプのモンスターが現れたりと色々な襲撃戦があり、その際に迎撃拠点として大砲などの武装が常備されていたのでおそらくそれの備蓄倉庫なのはほぼ確定ってところね。


「2つ目は、鍛冶屋からでした。これもおそらくは武器に様々な爆発物を練り混ぜたり、色々な属性効果等を得るために使用する火薬の匂いかと・・・」


「ん~・・・じゃあ3つ目は?」


「はい、これです」


そう話したオウガが尻尾を巧みに使って、毛皮からある物を取り出した。

それを見るとどうやら蜜柑に見えるのだが・・・。


「これって蜜柑だよね?これから爆発物の反応がしているってこと?」


「その通りです。人間には気づけない範囲の微量ですが、確かに爆発物の反応は感じる事ができます」


「つまり、これを食した人達の体内に入り、内部で【対象爆破】の魔法が発動されて爆発したっていうのがオウガの見解ってことかな?」


「おそらくは・・・」


「この蜜柑はどこで?」


オウガがこれを見つけたところを探せば何か手掛かりを得ることが出来るかもしれない。

そう思って訊いたが、オウガから出てきた回答は意外なものだった。


「実はこれを見つけたのは王都の東地区のバザーエリアの床に転がっているのを偶然見つけたのです」


「バザーエリア?それって確か誰でも自由にアイテム等を販売できる場所だよね?」


ゲーム内でも確かにバザーエリアは存在していて、所謂オークションのような形態でアイテム等を販売することが出来るシステムだった。

自分で値段を設定して、それを他プレイヤーに売ることでこちらも利益を得ることができた。


「はい。ですがバザーエリアは空いているお店は一つも存在しておらず、蜜柑を売るお店は近くを探してみたのですが無かったのです」


「おそらく消息を絶つための細工をしてるんだろうね~・。足取を消すのも旨いってなるとかなり厄介な事件になりそうかも・・・」


「安心してください、ルビー様。蜜柑の皮に付着していた人間の匂いを検知しております。この王都にまだその匂いの人物を感じます」


「え!?本当!?」


「はい、ルビー様に考えさせる時間など我は与えません。すぐにご案内しましょうか?」


「お願いしてもいいかな?これ以上被害が出る前に対処しておきたいし・・・」


「畏まりました。すぐに出発しますのでどうぞ背中にお乗りください」


部屋の窓を開けてすぐにオウガが飛び出すとすぐに魔神モードになって、私は飛び移った。

シャーリーちゃんも追いかけるようにジャンプしてきて、私がキャッチしてすっぽりと私の胸の前に納まった。


「師匠!私も行く!!!」


「無理はしないこと!危ないと思ったらすぐに逃げるんだよ?」


「はーい!」


さあ、犯人退治と行きましょうか!!

オウガは雄叫びを上げて、東地区へと駆けてゆくのだった。


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