7/12
第一章2-3 決定報告と呼び捨て
「担任の先生が見つかったって本当?」
俺と栗山は佐々木さんにこのことを伝えに来ていた。
「ああ、見つかったぞ俺のクラスの担任の氷上先生だ」
「それって本当?」
「本当だぞ、だよな栗山」
「う、うん。本当。」
「へえー、本当なら上出来だよ!ちょうどミステリアスな顧問が欲しいところだったから。というかサミサミいつの間にか呼び捨てじゃん!わたしは呼び捨てじゃないの?」
「佐々木さんはなんというか、尊敬してるというか、そういうやつだから」
「尊敬するのは当たり前だけど、堅苦しいじゃん」
「いやー、でも……」
「ツムちゃんにはできてわたしにはできないの?」
そう言うと佐々木さんは頬をふくらませる。さすが自称可愛い子、結構可愛い。
「わかったよ、さ、佐々木」
「苗字じゃなくて名前がいいんですけど〜」
「えっ、それはちょっと……」
あ、また頬が膨らんでいく。
「く、くるみ……
これでいいか?」
「よくできました!これからもよろしくですよっ!」
そう言ってくるみはすぐにどこかに行ってしまった。
「はあ、これから大変だな。そして栗山はどうして俺をそんなに見るんだ?」
「わ、わたしも、な、名前でいいよ?」
この空気感で断ることはできないか。
「わかったよ、紬」
「う、うん。照哉くんこれからよろしく」
紬は今日一番の顔の緩みを見せた。




