第一章1-3 部員集め、半日かかるか 五分かかるか
俺は結構頑張ったと思う。
入る部活が決まってない人を見つけるために、目を凝らしたり、耳を澄ましたりした。
決まってなさそうな人を見つけたけど、いきなり声をかけるのは失礼だからな、またあとにしよう。
そんなことをしてたらもう夕方である。
今日は諦めるか、また明日頑張——
「浅見くん!部活は決まった?」
今日は急に話しかけられることが多いな
「ま、まあそれっぽいのは決まったけど」
「そっか!良かったよこのまま入らないと思ってたもん」
入ると決めたわけではないけど……そうだ!百瀬さんに頼んでみればいいんじゃないか?
「百瀬さん突然で申し訳ないんだけど——。
ということがあって、もし入る部活が決まってないならどうかな?」
「そんな事があったんだ!でも私は入る部活決めちゃったし、私も入ってくれそうな人探してみようか?」
「いいの?もししてくれるならありがたいけど」
「全然いいよ!困ってる人は助けるものだし、ちょっとまってて!」
そう言うと百瀬さんは教室を飛び出し、5分後には一人の生徒を連れてきた。俺が半日かけても見つからなかったのに……
「とりあえず連れてきたよ!」
連れてこられたのは、結構背の小さい生徒だ、なんかビクビクしてるけど
「この子は3組の栗山紬ちゃん!頼んでみたら大丈夫だって!」
え?本当に?全然大丈夫には見えないけど
「えっと、俺は浅見照哉、無理なら断ってくれてもいいよ」
「……そ、その、えっと……」
ほんとに大丈夫だったのか?
「あ!私部活のことで用事があるんだった!あとは任せたよ浅見君!」
百瀬さんは嵐のように去っていった。
「えーと、無理ならほんとに大丈夫だから!」
「いや、大丈夫…です」
「そ、そうならいいんだけど、とりあえず今日はもう遅いし明日にでも部室に……って部室はないんだった。えっと、代表みたいな人に会いに行こうか」
「は、はい…」
これはあれだ、小動物系ってやつだ。何か守りたくなるのもそのためだろう。
「じゃあまた明日」
「はい…ありがとうござぃ——」
言い切る前に帰ってるし……




