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釣り好きの俺が異世界で召喚出来たのは魚でした  作者: 花殿ナイ


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34話 ただいま

「うお~っ!姐さんっ!!お帰りなさいやし!!新婚旅行お疲れ様ッス!」


「いや、まあ、その・・・ただいま(//ω//)お留守ありがとね!」


むむっ。まだ誤解は解けて無いのか・・・。う~ん。でも色々とあったから完全否定はちょっと後ろめたいかも・・・。


「兄貴もお帰りなさいっす!!ってか何すか!?ソレ、マジでカッコいいっすわ!」


「ただいま・・・・コレねぇ・・・ん~、カッコいいってもんじゃなんいんだよなぁ~。戻らないんだよ・・・結構深刻なんだぜ?」


「え~!?そっすか?獣化便利っすよ?」


「俺にとっては不便なんだよね」


 ミルクを飲み終えた猫ちゃんを抱きかかえて頭を撫でてあげると


「んみゃあ~」


 と、愛らしい声で懐いてくる。


「かっわいい~~♡」 ×みんな。


「兄貴!なんすか?このメッチヤ可愛い生き物は!」


「ん?猫ちゃんだよ?」


「へぇ~!名前とかってあるんですかい?」


「まだつけてないよ」


「なんかこいつ、他人の気がしねえんスよね~!マジパねぇッス!」


 まあ、同じネコ科だもんね。なにか通じるものを感じるんだろう。


「そうだ!みんなはどうやって変身してるの??」


 イタチ君達やヒト化出来る獣人に片っ端から尋ねてみたけど答えはみんな同じ。


「考えた事ない」


 ですと・・・マイッタ。あ、背中は掻きやすいなァ~なんて現実逃避していると、コロンが拭いてくれたテーブルにお皿が並び始める。お猿さん達が大きなナベを運ぼうとしていたので手伝いに向かったらライオンもついてきてくれた。


「う~ん。兄貴は手からッスか。俺らん時は尻尾からでしたけど、兄貴尻尾ありませんかい?」


「え?尻尾??・・・いや、ないみたいだ」


 お?ちょっと手がかりっぽいか?と思ったのに自分の尻を撫で回してみるがそれらしきものは何も無い。後から生えてくるのかも??


「このナベ、俺でも結構重いっすけど平気なんすね!やっぱその爪からして兄貴は熊になるんじゃね~っすか?だとしたら熊×熊でこのシマは最強っすよ!!」


 確かにデカい寸胴ナベに料理がなみなみ入っているけど重さが全然気にならない。


「いや。俺は別にいらないんだよな~、そういうの。基本的に釣りにパワー要らないもん。カジキ釣るわけじゃないし」


 テーブルの中央にドシッと置くと、コロンとソントンさんが焼きたてドングリパンを山ほど抱えてきてそれもテーブルに並べた。


「揃ったようだすなぁ。まんずは、ままにしべ」


「やった!ありがとう御座います!も~ソントンさんの料理が恋しくて恋しくて!」


 急に帰って来たにも係わらずササッと大所帯に対応するソントンさん。さすが料理人!ヨダレの垂れるようないい匂いを胸一杯吸い込むと、少しは不安が落ち着いた。考え込んだって戻るもんでもないし。お腹減ったし。


「お野菜のヒトはコッチのサラダとグラッセですぅ~♪ウマウマですよ♡」


「さて、まずは帰って来た事を乾杯で祝おうじゃないかい!旅の話やら何やらはご飯の合間にでもゆっくり聞こうじゃないのさ」


 いや、アナタもう既に呑んでいるし。


「えー、まー、色々とありましたが恥ずかしながら帰って参りました!みんな此処を守っていてくれてありがとう!!じゃあ、乾杯!!」


「かんぱ~い!!」


 おお!久しぶりのアルコール!


「コレはビールだ♪うわぁ~!コッチでビールが飲めるなんて夢にも思わなかった!」


 エンフェイさん、自前発酵酒だとみんな飲めないからって作ってくれたんだな?見ると「ニヤリ」としているところから間違いなさそうだ。


「かぁ~っ!美味い!!」


「あ、(^-^)/私もそれにする~( ´艸`)」


「お前は駄目だよぅ。大したことないっていっても怪我に障るからねぇ」


「ちぇ。エンフェイのけちんぼ(;¬_¬)」


 とか言いながら大人しく果物のジュースを飲んだ。記憶は無くてもやっぱり姉妹なんだだな~って微笑ましくなるよ。


「海には行がねがったんだど?やっぱしミーシャ殿の怪我心配で直ぐに帰って来だんだすね?」


「それもあるんですが、ホント色々ありまして。えと、先ずホームを出た後縄張りの境辺りで・・・」


「辺りで?どうしたんだい?」


 箸で芋をつかもうとしたけど、これが中々上手くいかない。


「フォークあります?爪が邪魔で持てなくて・・・ハハッ。利き手じゃない方って難しいですね」


「あん?全くしょうがないな~。ホラのヽ(・ω・`)」


「ん、悪い。ありがとう」


 ミーシャが芋を食べさせてくれようとしたから口をあ~んと開けたけど、キョーレツな熱視線に思わず固まる。


「ニヤニヤ。これはこれは。お熱いですな!いよっ!!ご両人!!」


「え?あっ!!いや、コレは・・・ちょっとスゥ!揶揄うなよ(〃~〃)」


「う″~、姉御~!ズルイですぅ~。ケンチ様とそんなに急接近なんて~。旅の間なにかありましたぁ?やっぱり私もついて行きたかったですぅ!後でお灸です!プンプン」


「それ!!お灸!!いいね!もしかしたらそれで治っちゃうかも!?」


 うん。ご飯を食べ終わったら色々と試してみようと思うけど、先ずは食事を楽しもう!


「・・・ただいま」


 食卓を囲むみんなを眺めながら、心からそう呟いた。


 


 



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