第4話
「ごめん遅れちゃった」
麗奈と理沙がカフェで話しているところ、優香が遅れてやってきた。
「あ、遅いよー」
「優香さん…だったよね、こんにちは」
「あ、はいこんにちは」
優香はそう言いながらカフェオレを机に置き、席に座った。
「いやそれがさー理沙さん裁縫めっちゃ上手くてさ、これとか超かわいくない?」
麗奈はバッグを優香に見せた。
「えーすごい」
「ふふっ、頑張って作ったのよ」
「というかなんで麗奈は理沙さんと今回会えたの?」
「あ…それは…」
「昨日麗奈さんがカフェに来て、そのとき連絡先交換したのよ」
「あ、そうだったんですね」
優香は麗奈の足を軽く蹴った。
麗奈は優香に顔を近づける。
「いやごめんって…別に変なこと言ってないし安心して」
と小声で言った。
「理沙さんはよくここのカフェに来るんですか?」
優香はそう言ったあと、カフェオレを飲んだ。
「ええ、大学のレポートの作業をするときとかよく来るの」
「へーだからパソコンで作業してたんですね!かっこいいなー!」
「何学部なんですか?」
「工学部よ、光の研究に興味があってね」
「理系かーすごいですね!」
「お二人は進路とか決めてるの?」
「いや私は全然決めてなくてですねー…そもそも卒業できるかって問題があるんですけど」
「私もまだあまり決めてはないです」
「そうなのね、まあ時間もあるだろうしいろいろゆっくり決めていけばいいのよ」
「はーい!」
「…そういえば理沙さんってあの二人についていろいろ知ってるんですよね」
「え?…まあ、そうね…正体は知らないけど」
理沙はそう言ってコーヒーを飲んだ。
「え、またその話?もうよくない?」
「うるさい…それでその…あの二人以外の人とかっていたりするのかなー…とか思ってるんですけど、知ってますか?」
「あの二人以外?…うーん私は知らないわね」
「それは…本当ですか」
「ええ」
「ちょっとなんでこんな尋問みたいなの、もっとリラックスして話そうよ」
「…たしかに…理沙さんごめんなさい」
「いいのよ、確かにあれを見たら気になっちゃうよね」
「じゃあ話変えよ…あ、ここでおすすめのスイーツとかってありますか」
「スイーツじゃないけどホットドッグが美味しかったわ」
「えー本当に!?食べちゃおっかな」
「じゃあ私も食べようかな」
「あ、本当に?じゃあ一緒に行くか、じゃあ理沙さんちょっと行ってきまーす」
「ええ、待ってるわ」
二人は席を立ってカウンターへと向かった。
その様子を理沙は眺めていた。
「…どうしよう」
理沙は椅子に深く座り込んだ。
コーヒーの水面に理沙の顔が反射して映った。
「「うわああああああああ!!!」」
二人はファントム・シュバルツの光線を食らって吹き飛んだ。
「…なんかやりづらいわね」
「…え?」
「いやなんでもないわ…」
早朝、雑木林で二人が怪物を倒した後、ファントム・シュバルツが現れ戦闘が始まった。
しかしファントム・シュバルツの力に圧倒され、二人はピンチに陥っていた。
「ファントム・フラッシュ!」
「「きゃあああああ!」」
二人はうつぶせになって動けなくなった。
「悪いわね…今日こそ本気で勝たせてもらうわ」
ファントム・シュバルツは二人に近づいていく。
「はぁはぁ…」
ファントム・シュバルツの足が止まる。
「…やっぱ無理…どうしよう…ここから…」
ファントム・シュバルツはステッキを見ながらもじもじしている。
「…え?」
「いやその!…うーんその…うーんと…あらいけない、闇の力がなくなってしまったわ…残念だけど、ここは退散するしかないわね」
「…あ、はい」
「それじゃあね…」
ファントム・シュバルツは去っていった。
「…どうしたんだろう」
麗奈はゆっくりと起き上がり、優香に手を差し伸べる。
「とりあえず助かったね…ありがと」
優香は麗奈の手を取り、起き上がった。
「まだ朝だよね…ここから学校行くの?」
「まあ…しょうがないよ」
「勘弁してほしいんですけどー!」
「いやしっかし全然見つかりませんよねー」
次の日の休日、三人であの怪物と戦う二人組を探すため河川敷へと来ていた。
二人の一歩後ろに理沙が歩いている。
「…いるわけないでしょ」
「優香うるさい!探せばいるかもでしょ?理沙さんもここでよく目撃したって言ってるんだし」
「…ごめん、二人に言わなくちゃいけないことがあるの」
理沙は俯きながら話し出した。
「え?」
「どうしたんですか?」
二人は振り返った。
理沙は立ち止まる。
「…私、あなたたちの正体を知ってたの」
「え!?」
「…そうなんですか」
「でも私だけ知ってるのは不公平だよね…だから…私も正体を明かす」
理沙はバッグを持つ手の力が強くなる。
「え?どういうことですか」
「だ、大丈夫ですか」
「…恥ずかしい」
「大丈夫?ちょっと休みます?」
麗奈はそう言って理沙に近づこうとするが、理沙は近づいた分だけ後ろに下がった。
「理沙さん?」
「………変身!!!!!」
理沙はそう言ってバッグを地面に置き、ドレスとステッキを取り出した。
「え?…それって!?」
「理沙さんが…?」




