第2話
「あーもうまいっちゃうよね」
休日の昼、麗奈と優香は先日ファントム・シュバルツが現れた公園のベンチに座っていた。
「でもさ…本当に何者なんだろうね、光線とか出せるなら私たちと同じなのかな」
「でも闇の使者だよ?」
「いや…まあそうだけど」
「実はあの人は四天王最弱でもっとやばい奴らが潜んでいたり」
「それは困るけど」
「…そういえば手がかりみたいなのはあった?」
「いや何もなかった…あのあとあいつを尾行すればよかったかも」
「いやそれはまずくない?」
「…まあそうね」
「敵の本拠地にうっかり入っちゃったら出られないかもよ?」
「なんか勝手に設定盛りすぎじゃない?」
「次会ったらどうする?」
「…会いたくはないけど…戦うしかないんじゃない?」
「まあそっか…それしかないよねー…あーなんかお腹すいちゃった」
「じゃあとりあえずコンビニ行く?」
「そうだねそうしよ」
二人はベンチから立ち上がり、公園を出た。
「はぁはぁ…ここだ!」
別の日、二人はレーダーが反応した路地裏へと到着した。
「グオオオオオオオ!」
両手を上げて怪物が威嚇をしていた。
「じゃあいくよ優香」
「うん、麗奈」
「「変身!!!」」
二人は光に身を包まれた。
その光が弾けると、麗奈は青いドレス、優香は赤いドレスの姿に変身した。
「いくよ!」
「…2対1なんて卑怯じゃないかしら」
二人が飛び上がろうとしたところ、遠くから声が聞こえた。
「…まさか」
「私も混ぜてもらっていいわよね」
ファントム・シュバルツが怪物の後ろから現れた。
「うわ、来たよ…優香どうしよう」
「…ファントムなんちゃらさん、あなたは何者なんですか?」
「ファントム・シュバルツね…あらあなたの方には名乗ってなかったわね…私は闇の使者で、あなたたちを葬る者よ」
「ほら言った通りでしょ?」
「いやそういうのじゃなくて…」
「お喋りはここまでにして…じゃあ先にあなたから行っていいわよ」
ファントム・シュバルツは怪物の目を見た。
怪物はファントム・シュバルツの方を向く。
そして、こぶしを振り上げた。
「え?ちょっと待っ」
ファントム・シュバルツは怪物に殴り飛ばされた。
「ぐあああ!」
「いや使役できてるとかじゃないんかい」
ファントム・シュバルツはステッキを支えに使いながら立ち上がった。
「はぁはぁ…まあいいわ、私から行かせてもらうわね」
ファントム・シュバルツはステッキを一定のリズムで地面を叩いた。
するとその地点から紫の波紋が広がっていった。
「なんかすご」
「どうする?避けた方が…ぎゃっ…なにこれ!?」
波紋が二人まで届くと、足が強烈にしびれだした。
「ぐう…立てないよ…」
「ふ…文字通り手も足も出なくなっちゃってるわね…今よ、あなたが行きなさい」
ファントム・シュバルツは怪物の方を見た。
「グ、グオオオオ…」
怪物も波紋の影響で地面にうずくまっていた。
「…コホン…しょうがない、次も私が行かせてもらうわ」
ファントム・シュバルツはステッキを掲げた。
「ファントムチャージ!」
ステッキに紫の光が集まりだした。
「…なんか時間かかりそうだよ」
「でも動けないよ…」
麗奈は自分の手を眺めた。
「…逆にするんだよ」
「え?」
「これを…」
麗奈はこぶしを振り上げる。
「反転させるんだ!!!」
地面を思いっきり殴ると、波紋がファントム・シュバルツの方へと流れだした。
ファントム・シュバルツはチャージを続けている。
「ふふふーふふーんふふふふふーんふふふーふーんふ…ぎゃあああ!」
ファントム・シュバルツの足に波紋が届いた。
「よしチャンスだよ!」
麗奈は立ち上がる。
「…ごめん私…立てない」
「そっか…じゃあここは撤退だね」
麗奈は優香を抱えて、壁をつたいながら去っていった。
「グウウウ」
怪物もどこかに消えた。
「ちょっと待って…助けて…ぐあああああ」




