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第6話 第三王子 2
初めて、巻き戻った時は、夢だと思った。
あれは、現実とは思えない、悪夢だったと、、そう思った。
愛する彼女が自分のせいで、悪女となるなど、
死んでしまうなど、認めたくなかった。
あれは、夢だ。
私は彼女と婚約し、夢と同じように生きた。
女が現れるまで、私と彼女は決して悪い関係ではなかった。
女の側に近付かなければ、
気を許さなければ。
きっとああはならない。そう信じていたのに……
抗う気持ちとは裏腹に、私の周りは夢と同じ流れが出来ていった。
彼女は、夢と同じ言葉を言い、夢と同じ瞳をする。
そんな彼女を見れば、私の心は酷くざわついた。
あれは、夢だ。
あれは、夢だ。
あれは、夢だ。
何度そう自分に言い聞かせた事だろう。
けれども。夢じゃない。
そう認めた時には、もう遅かった。
―――――彼女は、また死んでしまった。




