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繰り返しのその先は  作者: 水瀬


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第36話 繰り返し、それぞれの終着


 繰り返しを始めたのは、あの魂だった。






 君が死んで彼を手に入れたと思ったのに拒絶されたから、奴の世界にいたあの魂は当たり前のようにやり直しを願った。


 あの魂は奴の力のすべてを持っていたから、繰り返すという願いだけは叶った。


 だが、あの魂は神じゃない。


 神と同じ結果は得られるはずもない。


 あの魂は、この世界の少女に入り込んだ瞬間に戻った。


 世界を創り変えることはもちろん、記憶を保つこともなく、何度も同じことを繰り返すだけだ。





 その影響を一番受けたのが君と彼だった。




 俺の世界は一方通行だ。


 死んだら、終わり。生まれ変わったときには違う誰かだが、繰り返しで君は無理やり生き返らされた。


 死がなかったことになったせいで、君は記憶をそのまま持つことになった。


 そして、君と彼があの魂に対して行った行動は正反対だった。


 君は心も行動も抗い、彼は流された。


 けれど、彼は行動は流されたが、心までは奪われていなかった。


 そのおかげで彼もまた記憶を持っていた。


 一度目と同じ行動をしながら、二度目からはさらに必死で抗っていた。


 たとえ、繰り返すごとに君が疲弊しても、諦めを見せても、思い出すのが遅くなっても、彼は抵抗し続けていた。





 その抵抗は、君との運命が離れても、あの魂から彼を守った。


 あの魂が知らずにあの世界での君の場所を奪っても、彼の対の立場は奪えなかった。


 


 君たちの繰り返しの起点は、君と彼が出会う日だった。


 君が彼に会う前に消えてしまっても、彼は君と君とのすべてを忘れなかった。



 

 それが、この世界を守ったんだ。










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