Sランク
サイクロップス討伐の報告を終え、ギルドから多額の報酬を受け取る。
ついでにサイクロップスの残った体も売却。かなりの金になった。
冒険者。最初はEランクから始まり、最高ランクはS。しかし、Sランクは努力で到達できるとかそんな次元ではない。
完全に才能の領域。生まれつきの才能なり、何かの間違いでとんでもない魔道具を手に入れたりとか、そんなんでもないと絶対無理。
どうあがいても只の一般人では到達できないのだ。
Aまで行けば万々歳、と言った感じだ。
実際Sランク冒険者はこの大陸に片手で数えられる程しか居ないのだ。
まず他の大陸に冒険者ギルドがあるのかは分からんが。
まあ、Sランクに匹敵する強さ、と言われたらもうちょっと増えるかな、と言った感じだが。
エルとか。エルならSランクの中でも最上位に入れる強さしてるぞ。
冒険者の主な仕事は三つ。
まず一つが皆大好きモンスター狩りだ。
モンスター出てます被害受けてます、みたいな状況の時に冒険者に依頼が来る。
それから自分のやりたい物を選んでこなすだけ。
別にモンスターを何匹倒したかわざわざ部位を持って帰れ、みたいなことも無いので、何も考えずモンスターの討伐に全てのリソースを裂くことが出来る。
まあ部位を持って帰る事を目的とした依頼の方が最近は多いが。
まあ部位を持って帰ってギルドに売った方がお得だし、殆どの冒険者が沢山の部位を持って帰ってくるんだけどな。
二つ目にダンジョン攻略。
ダンジョン攻略に関してはぶっちゃけ誰でも入れるから必ずしも冒険者である必要は無いのだが、冒険者だとなにかと融通が利くので冒険者が殆どだ。
その融通とは主に金銭関係なんだけどな...。
レアなアイテムが沢山出て来るし、階層ごとに難易度が分かれ、自分に合った所に行きやすい、等々の点から冒険者内で一番人気なのはダンジョン攻略なのではないだろうか。
三つ目は護衛。
これは大体とんでもない富を持った依頼側が冒険者を名指しで指名して護衛して貰う、と言った感じの物が殆どだ。
大体どこかに行く際の護衛だから数日掛かりになるらしいが...。
兎にも角にも報酬がえげつないので断る奴は基本的に居ない。
最も、依頼側はとんでもない額の金が飛んでいくのであまりお偉いさんの護衛系はあまり盛んではないがな。
勿論俺は一つ目専門だ。
他はやりたい奴が沢山いるだろうし、そいつらに任せた方が良いに決まっているからな。
「お、ノアルト王子じゃーん」
後ろから聞き覚えの有る陽気そうな男の声が聞こえる。
「...アラヴァか」
「久しぶりだなノアルト王子? えーっと...前に会ったのが...そうそう、大きいカエルと遊んでた時に邪魔された時以来だから...一年くらい前か!」
「半年前だろ」
「マジ? そーんな時間空いてた...じゃなくて最近だったのか」
アラヴァ。
俺と同じくSランク冒険者の一人。
金髪、と言うよりはレモン色に近い黄色の髪をガサツに伸ばした青目の青年。
顔立ちもさる事ながら、愛槍に雷を纏わせ放つ一撃は非常に高い威力を誇る...と言う感じの、ちょっと魔法が出来る近距離ファイターだ。
とにかく槍の取り回しが滅茶苦茶早い。
ただ...頭の出来は...って感じで、たまに怪しい奴らに詐欺られそうになる事も。
二つ名は雷閃。なかなかかっこいいじゃねぇか。
因みに俺は古代王子らしい。
なんだこの差は。
「てか俺はあれ以上カエルとお前が戦ってたら周りの村が壊れそうだったんだからな? 仕方ないだろ。邪魔でもなんでもない」
「そうだったのか?」
そうだったのかってお前...。
「そうだ、今からドラゴン討伐に行くんだぜ! 王子も付いてこい!」
「やだよ。それに不可山脈のドラゴンでもない限りお前一人で十分だろ」
「じゃあこうしようぜ、先に目的のドラゴンを見つけた奴に見つけられなかった奴が飯奢り! 俺、東の方でおいしい料理屋知ってるんだよね」
「誰に勝負を挑んでるのか分かってるのか? 古代魔法使いのノアルト様だぞ? 後悔させてやるよ」
料理屋か。
レンの腕に匹敵する程かは分からんが、このアルヴァの舌は信用に値する。
アルヴァがおいしいと言うならばそこはかなりの名店だろう。
ホントにアルヴァは頭以外全てがハイスペックだからなぁ,,,点は二物を与えず、と言うのは嘘だが、もっと大きなモノを没収するんだなぁ...。
てかまずアルヴァは雷の魔法に特化してるんだから索敵無理だろ。
ホント俺に勝負を挑むとは...阿呆だな...うーん。




