30 かくれんぼをしよう!
お読み下さりありがとうございます!
よろしくお願いします!
「交代時間の前に、と早々に食事を終えていたため、駆けつけるのが遅くなりました。申し訳ございません。」
「大丈夫だよ。こんなに長い時間気づかなくてごめんね。」
ドアの外の気配に気づかないなんてよっぽど混乱してたんだなぁ。
「みんな、心配してくれてありがとう。もう大丈夫だから休んでね。あ、ベルはブラッシングしてからね。」
「ご無理なさらない方が…」
心配して言ってくれてるのは判るけど、ブラッシングをした方が落ち着くのでやる。やるったらやる。
「王子、帰って良いよ。」
「私はブラッシングしてもらえないけど、チハヤがブラッシングするところを見てみたいんだ。ベル、ダメかな?」
「…拒否する権利があるのでしょうか?」
「無いな。」
清々しいまでのパワハラ!!
「…覗き魔!」
「そんな変態行為ではないだろう。」
「だって嫌がってるよ。」
「拒否してないじゃないか。」
「させないだけでしょ!!」
「あ…あの、私は大丈夫ですから…」
王子とボクのやり取りにベルが気を使ってるし。
「拒否できるとして、拒否したい理由は?」
「……私のだらしない姿が見苦しいであろうと考えます。」
「確かに君のだらしない姿には興味がないが…チハヤの手技はそんなに素晴らしいのかな?」
「もちろんであります!
チハヤ様の小さなお手が優しく丁寧に全身を這い回り、この身に燻る疲労も不安も全て跡形もなく溶かして下さるのです!」
そ、そんなに喜んで貰えてたのか。ちょっと大袈裟だけど。
「ですので、同僚はともかく殿下にお見せすべきではないと考える次第です。」
要約するとアヘッちゃうから恥ずかしい?
「上司だからって無理言わないの!」
「む…それなら今日は引き上げるから、また一緒に風呂に入ってくれるか?」
「変な事しない?」
「しない!触らない!では明日、夕食の前で良いか?」
「前?」
「明日は隣国の王子との晩餐会なんだ。」
「じゃぁ忙しいんじゃないの?」
「その王子の嫌味に耐えるために…英気を養いたいんだ。」
隣国も獣人の国で、ライバルだから色々と絡まれるらしい。しかも向こうは黒豹。雪豹VS黒豹。近親憎悪?だっけ???
「ふふっ、なら頑張る王子を応援してあげるね。」
そう約束して帰って貰った。
「チハヤ様、ありがとうございました。」
「うふふ…どういたしまして。ブラッシングさせてもらってるんだから、守らなくちゃ!」
「護衛が守られていては面目が立ちませんね。」
「じゃあ、もっと鍛えてボクより強くなってね。」
「もちろんです!」
でも今日は癒し係としてブラッシングさせてもらいます。
あー、パンツ邪魔。
でも脱げとは言えないよね…。どうしたらもふもふ全裸をブラッシングさせてもらえるかなぁ?お風呂上がりのマッサージみたいな感じならいけるかな?
…無理か。
不埒な事を考えながらもブラッシングを終え、充足感に満たされる。
「ベル、ありがとう。おかげですっかり落ち着いたよ!」
「…はふぅ………
っは!! こ…こちらこそありがとうございます! とても…気持ち良かったです。…でも、その…私のために明日、王子と入浴する事になってしまったのですか…?」
「え?あぁ、大丈夫。
王子のお風呂は大きくて気持ち良いから大好きなんだけど、王子の視線が気になってつい拒否したくなっちゃうんだよね。でも変な事しない、って言質取れたから安心だよ。」
「…羨ましいです。」
「ベルも大きいお風呂好きなんだね!」
山猫だけどお風呂好きなのか。
兵士たちのお風呂は大きいんじゃないの?
今度、もふもふ小隊のみんなで入りたいなぁ。
「今度、みんなで入ろうね。」
そう約束して、ベルはオロフと交代した。
「お待たせ!」
「いえ、部屋の外での警護も任務のうちです。」
「心配かけちゃってごめんね。もう復活したから。」
今日は疲れたので書き取りもサボってオロフに甘える。
もふもふの胸毛が〜…もふもふの背中が〜…!! はうぅぅぅ…しあわせ…
「オロフ、おやすみ〜。」
「おやすみなさいませ。」
少し変な夢を見た気がするけど、目覚めたら覚えていなかった。拒否されないのを良い事に抱きついてスリスリしまくると言うセクハラをしたせいだろうか。
朝起きてセクハラを謝ったら嫌な事など何1つされてません、って。オロフってば優しい!
朝のジョギングを終えて正面入り口の方を眺めると、いつもより人が多いように感じる。きっと隣国の王子を迎えるためだろう。そうだ、隠れ場所を探すんだった!
オロフに相談して一緒に隠れ場所を探してもらう事にした。
朝食を食べて動きやすい服に着替えて、行っくよー!!
ブクマ&評価&拍手、とってもとっても嬉しです!やる気増し増しです!




