18 ちょっとはデートになったかな?
お読みいただきありがとうございます。
少し時間が空いてしまいましたが、こんなペースで細々と書いていく事になりそうです。のんびりおつき合い下さい。
「チハヤ様!!」
「オロフ!!」
狐くんをポイしてオロフに抱きついた。
「チハヤ様、何故このような事を!」
さすが犬獣人、足が速いね。
「だって、オロフと2人で出かけたかったのに姉さまもお兄さまもついて来るんだもん。」
と言う設定です。真面目なオロフは話について来られる?
「あの…」
「あ、狐さん、素敵な所を教えてくれてありがとう。」
にっこり笑ってお礼を言うと、赤い顔でわなわなと震え出した。
「き、きみはそんなに獣性が薄いのに、そんな獣性の濃い護衛ごときを好きだとでも言うのか!?」
またでたな、獣性濃度。ボクはにーっこり笑って言う。
「そうよ?だって素敵じゃない。強くて逞しくてもふもふで可愛いでしょ!」
ぎゅうぎゅう抱きつきながら力説する。
「そんな…そんな事って…」
呆然と立ちすくむ狐くん。ばいばーい!
すぐ側に王子とかのこちゃんが来てた。
「ただのナンパだったね。」
もっと危ないのを期待したのに、残念。
「チ、チハヤ様…どうかお手を…」
「やだ!もうちょっとこのままが良い!人目があったらできないんでしょ?」
服越しのもふもふを堪能しながら駄々を捏ねると、かのこちゃんがため息をついた。諦めたようだ。王子がぶちぶち言ってるので人目がある所まで来たらオロフから手を放して王子と腕を組んであげた。
「これなら良いでしょ?お兄さま♡」
王子の笑顔が輝きを増した。チョロい。
馬車に乗って王宮へ帰る。護衛は馬車の後ろに乗る。かっこいいから今度ボクもあそこに乗りたいな。
お城に帰って書き取り再び!
楽しかったから能率アップ〜!
王子も能率アップしてるハズ。
夕飯なんてボクも王子もご機嫌だった。いつもボクと2人で食べてるけど、家族で食べたりしないのかな?そう言えば王子の事、何にも知らないや。
直接は聞き辛くてニルスに聞いたら王様は晩餐会とか国賓接待とかで忙しいし、王妃様は赤ちゃんを産んだばかりで気が立ってるからあと1週間は部屋から出て来ないらしい。
やっぱり少し動物っぽい?
でも赤ちゃん抱っこした〜い!!
部屋から出られるようになったら会わせてもらえるようお願いします。
お風呂に入って磨き上げられたら、お楽しみのブラッシングターイム!
オロフはヨナタンと交代した。
「お待ちかねのブラッシングタイムだよ!さ、上を脱いで座ってね。」
戸惑いを見せるヨナタン。イヌだからかな?オロフもヨナタンも真面目だ。キャラかぶってるよ!
「嫌だったら諦めるけど…、どうする?」
期待を込めて上目遣いで近寄れば拒否など不可能!
ぎこちなく上半身を脱ぐヨナタンに狙いを定めてブラッシングで濃厚スキンシップ!つやつやもふもふしてくる毛並みにうっとりです。
「ヨナタンありがとう!すっごく癒された〜♡」
「そ、れは…その…自分もです。大変申し訳なく…」
「何が申し訳ないの!?ヨナタンは身体を張ってボクを幸せにしてくれたんだよ!」
「ですが…あまりの幸福感に陶然となってしまって警戒を怠りました。護衛にあるまじき行いです。」
そんなにキモチ良かったんだぁ♡
嬉しいな。
「そっか。それじゃあ明日は交代してからちょっとだけブラッシングの時間を作ってくれる?それなら護衛はベルにまかせてヨナタンは仕事終わりにリラックスできるでしょ?」
「それは…それだけはお許し下さい!!」
無防備な所を同僚に見られたくない?だいじょーぶ!ブラッシングが終わるまでは扉の外で護衛してもらうから!
むりやり話をまとめて就寝。ちょっと手を握ってもらったら普通の人間の手だった。肉球ないのか。あったら剣持てないからしかたないか……
翌朝のジョギングもヨナタンはちゃんと3周ついて来た。オロフより体力あるな。
それから訓練場に行って型をやって少し乱取りして部屋に戻った。
みんなで訓練するのが楽しい。当分は城内に居候でも良い気がして来た。ボク指導者だし!
住み込みコーチだ、居候じゃない。
心の中に閉じ込めてきた焦燥感が薄れる。仕事があるって素晴らしい!!
「チハヤ様、お顔が晴れ晴れとなさってますわね。」
「うん!だってただの居候だと思ってたから心苦しかったけど、指導者にしてくれるなら居場所ができたって事だもん。」
「王子様に見初められて悠々自適なんて女子の憧れですのに…チハヤ様は変わっておられますね。」
「んー…、そこはやっぱり男の子だからかな?」
そう言う意味の女子力は不要だ。
動きやすい服をもう少し用意してもらおう。支給かな?自腹かな?
チハヤの足の速さが気にならない狐くんはちょっとアホかも知れない。
まぁ、モブだからね。




