第四章:魔導学院への入学
王太子との婚約を断ったことで、貴族社会では「ベアトリクスは狂った」と囁かれた。
だが、私は気にしない。
代わりに、私は魔導学院への入学を申請した。
「魔導書を扱えるのは、貴族の特権。ですが、その知識を悪用する者がいるのも事実。ならば、私はそれを学び、正しく使う道を選ぶ」
学院長は渋ったが、私の魔力測定が特級だったことで、入学が許可される。
学院では、平民の学生たちと肩を並べて学ぶことになった。
その中に、一人の少女がいる。
ダリラ・エルドレイ。
──主人公。
前世のゲームでは、彼女は常に優しく、正義の味方として描かれていた。
だが、現実の彼女は……少し違う。
「ベアトリクス様……ですか? 噂は聞いていました。王太子を拒否した、変わり者だと」
「変わり者、ですか。でも、あなたも変わり者ですよ。平民なのに魔導学院に入学するなんて」
ダリラは目を丸くした。
「……あなたは、私を、敵だと思っていませんか?」
「なぜ、敵だと?」
「だって……あなたは、私を陥れようとするはずの……」
そこで、彼女は言葉を飲み込む。
──彼女も、何かを感じ取っていた。
この世界の歪みを。
「ダリラ。私は、あなたを陥れません。むしろ、あなたが王太子と結ばれるのを応援します。それよりも、もっと大切なことがある」
「……何ですか?」
「この世界の、真実」




