199 テプラとの戦い①
初めてこちらを見つけていただいた方へ。
ありがとうございます。
1話がとても短いものになっております。あっという間に負担なく読み終えてしまう短さです。ですので3日に一度、朝7時更新という短いスパンです。(土日の場合はお休みです)
たまに遅れまる場合が(^0^;)
ちょっとの暇な時間の穴埋めになれたら嬉しいです。
ちらほらと、あらすじが挟んでおります。もし興味がありましたら、そちらをちょこっと覗いていただければ、なんとな~くわかっていただけるかとw
よろしくお願いしますm(_ _)m
では、どうぞ!
「この感じならまだ俺達は何もしなくてよさそうだな」
「はい」
「触らぬ神に祟りなしってやつだ」
そうジンが言った時だ。バルターがいる方向から大きな魔力を感知した瞬間、爆発と共に海面に巨大な水柱が立ち上がった。
「!」
見れば、ライナーの父親が海に向かって手を翳している。父親がテプラを狙って魔術を使ったのだとすぐにわかった。
「痺れを切らして勝手に攻撃したか」
ジンは目を細めながら冷静に呟く。予想はしていたが、こんなに早く行動を起こすとは思わず呆れる。
「確かに威力はすごいけどなー。あれじゃあ駄目だろ」
腕組みをしながら嘆息し言うジンに、
「ええ。ただテプラを怒らせただけの意味のない攻撃ですね」
リュカも頷き応える。
「ライナーさんの父親と兄は魔術師団ではないのですか?」
「魔術師団ならば、あのような戦い方はしないだろよ」
ジンは鼻で笑う。
「そうですね。ただ混乱を招き、状況を悪くするだけです」
「だよなー。だからほら、ああなる」
見れば海岸にいたテプラ達が怒りを露わにし、海岸のライナーの父親達に向かって凄いスピードで猛突進してきていた。
その時だ。リュカは海岸ではなく、もっと沖の方へと視線を向け目を眇める。一瞬何か光ったように見えたからだ。
――なんだ?
リュカの目に魔法陣が浮かび上がる。それに気付いたジンが訊ねる。
「どうした?」
「何か沖にいるみたいなんです」
「え?」
ジンはリュカが指を指した場所を見るが分からない。
「悪い。何も見えねえ。お前にはどう見えるんだ?」
リュカは探索眼で探ると、そこに1体のテプラらしき物体がいた。だが他のテプラとは違う。
「テプラだと思いますが、他のテプラよりも少し体が大きく、そして頭に角が2本あります」
「角が2本だと?」
ジンもそこで眉根を寄せる。きのうリュカが見ていた資料をジンも一通り目を通した。そこにはテプラの全容も載っており、角は1本とはっきり書いてあり、2本あるテプラがいるとは書いてなかったのだ。
「2本は何かの間違いじゃねえのか?」
「俺も最初はそう思いましたが、どう見ても縦に2本伸びていているので、あれは角です」
その時だ。そのテプラと目があった。
「!」
――今こっちを見た?
角が2本あるテプラがいる場所は、海岸からかなり離れた場所だ。肉眼でははっきり見えない場所にいる。なのにそのテプラはリュカの方を見たのだ。そこで背筋に冷たいものが走る。
――なんだ? この警戒感は。何か大きな見落としがあるような感覚で落ち着かない。
すると横のジンも、
「なんか嫌な感じだぜ。全身が警戒音を鳴らしてやがる」
と薄笑いをする。
――先生も同じか。
ジンはリュカと違って探索眼を使っていない。それなのに何か違和感を感じ、リュカと同じ感覚になっているのだ。
――さすが『国守玉の脚』だな。先生も同じ思いということは、この感覚は正しい。
「行きます」
そう言った瞬間、リュカはその場から消える。そして次の瞬間、角が2本あるテプラの頭上に転移した。だが刹那、海中から猛スピードのビームがリュカ目がけて放たれた。
「!」
瞬時に結界を張り防御。だが結界に当たり爆発が起こる。
「な! なんだ!」
それに気付いたバルター達は叫び、何事だと爆発が起きた場所――リュカのいる方へと視線を向けるが、それもつかの間、テプラが海岸へと迫ってくると、陸上へ上がってきたのだ。
「なに!」
そこにいた全員驚く。
「上がってきただと! だとすれば、こいつら雌か!」
上陸したテプラは体を左右にうねりながらライナーの親と兄、そしてバルター達へと突進し向かってきた。
「テプラめ!」
ライナーの父親と兄は懐から見たことがない歪な杖を出した。その杖は、太さが普通の杖の倍はあり、そして先には丸いガラス玉のような物がついていた。それを見たジンは目を眇める。
――なんだあの杖は……? 形状からして特注のようだが。
するとライターの父と兄は杖をテプラへと向ける。刹那、ガラス玉が光を発し魔法陣が出現した。
――あのガラス玉、魔力を増幅させる魔術玉か!
そして2人は同時に火魔法100発を超える連射射撃で攻撃し始めた。
――増幅だけじゃなく連射もか。だがあれほどの増幅と連射の付与を魔術玉にすれば、あの杖、使い捨てということか。
魔術玉への付与が大きければ大きいほど魔術玉の寿命は短くなり、ヒビが入り使えなくなる。そのため使い捨てということになるのだ。
――あれほどの物なら特注品だろうな。そうなれば、何個も作れるものじゃねえ。だとすればあるのは、あの2人が持っている杖2つのみか。長期戦になればこちらは不利だ。
2人から放たれた火魔法は海岸に上がってきたテプラに次々と凄い早さ命中させていく。すると海岸の砂への衝撃で砂煙が舞い上がり視界が遮られていった。
「やったぞ!」
「さすがだ!」
ライナーの父親と兄、そして部下達は喜び声を上げるが、ジンとバルターは眉根を寄せる。
――あれじゃあだめだ。
――あれではだめだろうな。
すると、視界が晴れる間もなく、煙の間を抜けテプラが無傷で突進してくるのが見えた。
「!」
そしてそのテプラの全貌に、そこにいた者達は驚愕し目を瞠り叫んだ。
「テプラがシールドだと!」
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