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175 リュカの前世の記憶

初めてこちらを見つけていただいた方へ。

ありがとうございます。

1話がとても短いものになっております。あっという間に負担なく読み終えてしまう短さです。ですので3日に一度、朝7時更新という短いスパンです。(土日の場合はお休みです)

 たまに遅れまる場合が(^0^;)

ちょっとの暇な時間の穴埋めになれたら嬉しいです。

ちらほらと、あらすじが挟んでおります。もし興味がありましたら、そちらをちょこっと覗いていただければ、なんとな~くわかっていただけるかとw

よろしくお願いしますm(_ _)m

では、どうぞ!



【リュカの前世の土砂災害の時の記憶】


 大規模な土砂災害だったこともあり、魔穴もかなり大きな穴が開いていた。


「かなり大きいね」


 ユーゴが魔穴を見ながら言うと、ブレッドも頷く。大きくても3メートルが普通だが、今回の魔穴の直径は約20メートルあった。かなり大きい魔穴だ。


「これほどまでの大きな魔穴、初めて見ました」


 ブレッドの言葉に、


「そうだね。僕も初めてだよ」


 とユーゴは魔穴を見つめたまま応えるが、心ここにあらずな感じだ。ユーゴがこういう態度の時は何か問題がある時だ。


「何か気になることでも?」

「うん……ちょっとね……」


 やはり何か気になるようだがそれ以上は言わない。まだ確信がないということなのだろうとブレッドは解釈し、後ろの土石流が起った場所の修復作業をしているリュカへと声をかける。


「リュカ、そっちはどうにかなりそう?」


 一番酷い場所は相当な魔力を要して修復魔法をしなくてはならない。その任を任されたのがリュカだ。そんな膨大な魔力がいる修復魔法も難なくこなしているリュカに、


 ――ほんと、若いのに簡単にやってくれるねー。


 とブレッドは感心する。


「はい。山は元通りにしておけばいいんですよね?」

「ああ。でもまったく同じ傾斜にすると、またいつ土砂崩れがあるかわからないから、その辺は気をつけてね」

「はい。傾斜はジェームス建設署長から指示は受けてます」

「ならいいね」


 そこでユーゴが呼ぶ。


「ブレッド」

「はい」

「僕達は大きな見落としがあったかもしれない」

「え? それはどういうことで」

「説明は後だ。まず急いでこの魔穴を塞ぐよ」

「あ、はい」


 そしてユーゴ達は魔穴を塞ぎ始めた。かなり大きいため、修復するのにかなりの時間がかかっていた。あと少しで終わると言う時だ。大きな地震が起きた。


「地震?」


 皆また土砂崩れが起るのかと思い、山へと視線を向ける。だがユーゴだけがアイラ達がいる方向へと視線を向けた。それに気付いたブレッドが声を掛ける。


「団長?」

「そういうことか!」

「どうしたんですか?」


 ブレッドの質問には応えず、ユーゴはリュカへと叫ぶ。


「リュカ! 山の修復が終わったら魔穴を君1人で塞いでくれ! 出来るよね?」

「あ、はい」

「じゃあよろしく」


 そして魔穴を塞いでいる団員達へと向き直ると、


「僕達は魔獣を倒しに行くよ」


 と言った。それにはブレッドも団員も驚き目を見開く。


「魔獣?」


 だがここにはいない。


「団長? どこにいるんですか?」

「この先の街だ。先に行く」


 そしてその場から消えた。


「だ、団長! もう!」


 ブレッドは嘆息し口を尖らす。


「ったく、団長は転移できるからいいけど、僕達は出来ないの、分かってるのかなー」


 いつもこういう時は置いてきぼりだ。だがここで文句を言っていてもしょうがないため気持ちを切り替え、ブレッドはリュカへ訊ねる。


「リュカ、本当に1人で大丈夫?」

「はい。問題ないです」

「なら任せる。俺達も急ぐぞ!」


 ブレッド達も急いで後を追った。


 その後リュカは魔穴を閉じ、転移魔法でブレッドの場所に移動すると、ブレッドが魔獣に押しつぶされそうになっていたため、魔法でぶっ飛ばし、


「大丈夫ですか?」


 と声をかけながらブレッドを見れば、その横にアイラがいるのに気付き驚く。


 ――マティスの! 確か名前はアイラ・フェアリだったか。何故ここに? ああそうか、精霊魔法士だったか。


 だがまずこの状況が理解することが先決だと、


「副団長、どういう状況ですか?」


 と聞いた。

 その後、アイラの精霊魔法士としての仕事を目の当たりにし感心したのだった。



【今世】


 リュカはアイラに「あの時はありがと」と言われ、何のことだと思っていると、すぐさま四竜から説明があった。そこで一気に記憶が蘇えり、


 ――そんなこともあったな。


 と思い出す。


 ――前世のあの時はアイラのことはあまり知らなかったが、今なら分かる。恐怖で逃げだしたい気持ちだったが、怪我人を残して自分だけ逃げるのは出来なかったのだろう。たぶんあの時ユーゴ団長はアイラに逃げろと言ったはずだ。だがあの場にいたということは、アイラはそれを断ってまで治療を施していたということだ。


 それが手に取るように分かり、ましてや行動まで予想がつくのだ。そんな自分がおかしくて仕方がない。フッと笑い、リュカも自然と


「ああ」


 と応えていた。普通に返事をしたため、アイラが訝しげな顔を向けている。それがまたリュカの笑いを誘ったのだ。


「どうした?」


 ジンが不思議に思いリュカへと尋ねてきた。


「いえ、何も」


 と応え、


「これからどうするんですか?」


 と反対に訊ねる。


「どうもしない。どうせユーゴ先輩にはばれるだろうし、隠し通せるとは思えねえしなー」


 それにはリュカも同感だ。


「まあ、それなら反対に利用させてもらう。何かあったら全部先輩に振ってやる」


 悪戯な笑みを浮かべるジンに、リュカは呆れるのだった。







最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでも良かったと思っていただけましたら、ブックマーク、いいねボタンの方よろしくお願いします。

とても励みになります。

これからもよろしくお願いします(_ _)


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