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168 ユーゴの考察


初めてこちらを見つけていただいた方へ。

ありがとうございます。

1話がとても短いものになっております。あっという間に負担なく読み終えてしまう短さです。ですので3日に一度、朝7時更新という短いスパンです。(土日の場合はお休みです)

 たまに遅れまる場合が(^0^;)

ちょっとの暇な時間の穴埋めになれたら嬉しいです。

ちらほらと、あらすじが挟んでおります。もし興味がありましたら、そちらをちょこっと覗いていただければ、なんとな~くわかっていただけるかとw

よろしくお願いしますm(_ _)m

では、どうぞ!




「ほんと君、僕の扱い方、よく知ってるねー」

「……」

「でも僕の勝ちかなー?」

「?」


 どういうことだと眉根を潜めた時だ。扉がバンと開いた。リュカとアイラは驚き出口を見ればジンが息を切らして立っていた。だがそれにユーゴは驚きもせず笑顔を見せる。


「早かったねジン。待ってたよ」


 そこでリュカは気付き舌打ちする。


 ――やられた!


「先輩! 勝手なことをしないでください!」


 ジンは怒りを露わにしユーゴにつっかかるように近づき声を荒げる。


「だってこうしないと君の口から教えてくれないだろ?」

「くっ!」


 ジンは苦虫を噛み潰したような顔を見せる。それを見てリュカは確信する。


 ――やはりユーゴ団長は、ジン先生を呼び出し話させるためにこの場所に来たのか。


 だがそこで疑問が浮上する。


 ――四竜が先生に教えたのだろうが、四竜が伝達することを団長は気付いているのか?


 四竜のことはユーゴには話していない。それに四竜はリュカの中にいるため、気付かれることもないはずなのだ。だが今のユーゴの話からして四竜の魂が解放され一緒にいて伝達も出来ることがばれていることになる。そうなると、それをユーゴはどこで知ったのか? 疑問が残る。


「だからと言ってリュカを使うのは卑怯です!」

「失礼だな。リュカ君を使ったわけじゃない。普通に訊ねただけだよ。君が僕の呼び出しを無視していて話を聞く機会を作ってくれなかったから、仕方なくリュカ君に聞こうとしたまでだよ」


 その言葉にリュカは目を細める。ユーゴを無視することは一番やってはいけないことだ。


 ――団長は天邪鬼なんだ。火に油を注ぐようなものだ。余計に団長の探究心を煽るようなものだ。


 前世でユーゴと毎日のように顔を合わせていたから分かる。毎日一緒にいたわけではないジンがそこまで分かるはずもなく――。


「先輩が呼び出す時はろくなことがないからですよ!」


 ジンは言い返す。確かにその通りだとリュカも心の中で頷く。


「ひどいなー。時々そういうことがあるだけじゃないか」

「はあー? 毎回じゃないですか! よくそんなことが言えますね!」


 ジンは大声で言い返す。そんなジンを見てアイラは驚き呟く。


「いつものジン先生じゃない……」


 アイラの中では、ジンは物知りで頼りになる落ち着いた大人の男性というイメージだ。だが今目の前にいるジンは、どこか子供っぽく気持ちに余裕がない男性に見えた。


「先生、団長の前だといつもあんな感じだ」


 ユーゴと親しい者であれば、ああなるのは普通のことだ。ユーゴに毎回振り回されるため、感情が露わになってしまうのだ。


「仲が良いのね」


 アイラの言葉にリュカは目を細める。


「どう見ればそう見える。どう見ても仲は良くないだろ」


 いつもジンが不満をユーゴにぶつけているところしか見たことがないのだ。


「でも人って嫌いな人とは話さないじゃない? 言い合っているけど、先生、怒ってはいるけど嫌そうには見えないわ」


 そう言われリュカはジンをマジマジ見る。確かにイラつき怒ってはいるが嫌悪感はジンからは感じない。考えて見れば、ここぞという時にはジンはユーゴに頼んだりしていたことを思い出す。


 ――そういうものなのか?


 あまり人と関わりを持ってこなかったリュカには理解しがたいことだ。

 するとどんどん2人の会話はズレていった。


「ジン、僕のこと好きなのに、ひどいなー」

「誰が好きだって? 笑えない冗談はよしてください」

「え? 違うの? 僕はジンのこと好きだよ」

「俺はそんな気はまったくないっすよ!」


 そんな2人を見てアイラとリュカはどうしたものかと呆ける。


「あの2人、何を話してるんだ?」

「さあ……」


 だんだん路線を外れ始めた2人だ。このまま放っておいたらいつまでも話してそうで終わりそうもない。仕方なくアイラが割って入る。


「あのー、先生、ユーゴ団長。2人が信頼し合っているのは分かったので、その話はこの辺で……」


 するとジンが大声で否定する。


「アイラ違う! 俺は先輩を見方なら頼もしいとは思うが、まったく信用はしていない!」


 それを聞いたリュカは半目で笑う。


 ――俺と一緒だ。


「ジン、僕は君のこと、とっても信頼してるんだけどなー」

「嘘つけ!」


 ――嘘つけ。


 ジンは口に出し、リュカは心の中で間髪入れずに叫ぶ。

 だがいつまでもくだらない話をしていても仕方がないのでジンは嘆息し言う。


「まあ、確かにそんな話はどうでもいいです」

「どうでもよくないけどなー」

「……」


 まだ続けるのかとジンとリュカ、そしてアイラはユーゴを半目で見る。3人の抗議の視線に気付きユーゴは、


「あはは、冗談だよ」


 と苦笑し続けるのをやめた。

 ジンは1度大きく嘆息し気持ちを切り替えると、真顔でユーゴに訊ねる。


「先輩のことだ。ほとんど分かって、ここに来てるんでしょ?」

「あくまで推測の範囲でだよ」


 そう言ってユーゴはリュカ達に説明した見解をジンにも話した。


「ここまでがリュカ君達に話した内容だ。ここからはジンが来てから話そうとした内容だ。そして僕が一番知りたいことでもある」


 そう前置きしユーゴは言う。


「もし四凶しきょう、いや四竜しりゅうの魂が解放されたのなら、次に君達がすることは、竜柱りゅうばしらに四竜の魂を戻すことだろう」

「!」


 それにはジンは大きく目を見開く。


「そうしなければ国の未来はないだろうからね。だから君達は竜柱の四竜の一体に魂を戻した。その時に起った現象が王宮に報告が上がったのだろうと言うのが僕の考察だ。どうかな?」


 話を最後まで黙って聞いていたジンは、ユーゴが話し終わると、大きく嘆息すると、考え込むように目を瞑った。

 その様子を見ながらリュカは、ユーゴの考察に、


 ――相変わらず正確な考察だな。


 と感心する。


 ――まさかここまで団長が調べていたとは。ジン先生はどう話す? 団長には少しの矛盾は効かない。


 するとジンは目を開けると、ユーゴを睨むように見据え、低い声音で言う。


「これは『国守玉の脚』としては何も言えないというのが俺の答えです。ただ先輩の後輩として言うなら、先輩のこれまで積み上げてきた功績と一緒だと思いますとだけ言っときます」


 それはユーゴの考察を肯定したということだ。リュカもジンの答えに賛同する。


 ――確かに団長にジン先生が言える答えはこれがベストだろう。自分がジン先生の立場であっても同じように応えただろう。


 この他でユーゴを納得させる言葉はリュカには思い浮かばなかった。

 ユーゴは笑顔を見せる。


「応えてくれてありがとうジン。確かに『国守玉の脚』ではない僕にこれ以上は言えないだろうね」

「ええ。じゃあ『国守玉の脚』としての俺からも質問させてもらいます」

「うん」

「先輩の考察はどうやって調べて出した答えですか?」

「それはどういうことかな?」

「悪いですが、一般人では知り得ない情報も先輩からの話の中には含まれていました」


 それは竜柱の寿命だ。竜柱に寿命があるのは『国守玉の脚』と『国守玉の盾』の者しか知り得ない情報なのだ。どの古書や文書にも書くことはない。秘密事項はすべて口頭でしか受け継がれていないからだ。そして国が滅びることも……。


「それは企業秘密だ」


 やはり言わないかとジンとリュカが思っていると、


「魔術師団としてはそうだけど、君が『国守玉の脚』だとしてなら教えてあげるよ」

「え?」

「実は僕の先祖は元『国守玉の脚』だ」







最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでも良かったと思っていただけましたら、ブックマーク、いいねボタンの方よろしくお願いします。

とても励みになります。

これからもよろしくお願いします(_ _)


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