167 ユーゴの尋問
初めてこちらを見つけていただいた方へ。
ありがとうございます。
1話がとても短いものになっております。あっという間に負担なく読み終えてしまう短さです。ですので3日に一度朝6時更新という短いスパンです。 たまに遅れまる場合が(^0^;)
ちょっとの暇な時間の穴埋めになれたら嬉しいです。
ちらほらと、あらすじが挟んでおります。もし興味がありましたら、そちらをちょこっと除いていただければ、なんとな~くわかっていただけるかとw
よろしくお願いしますm(_ _)m
「やはり君はその場所に行っていたんだね。それにアイラ君も一緒に」
「!」
なぜそれをとリュカが思っていると、ユーゴがアイラを見て笑っている。不思議に思いアイラを見れば、思いっきり驚いた顔をし、顔に出ていた。
――ああ、そうだった。こいつ、今世ではまだ顔に出るやつだった。
隠すのは諦め正直に言う。
「そうです。あの場所に俺達はいました」
「2人で何しに行ったのか聞いていいかな?」
「デートです」
リュカは真顔で間髪入れずに言う。それにはユーゴもそうだが、一番驚いたのはアイラだった。
「え!」
声をあげて驚きリュカを見るアイラにリュカは目を半目にし嘆息する。
――疲れる……。
ユーゴをどうにか誤魔化そうとついた嘘だ。少し考えれば分かるはずだと思っていたが、アイラには通用しなかったようだ。見れば顔が真っ赤だ。
――本気にするんじゃない。
リュカは言うんじゃなかったと後悔した。
すると四竜達が楽しそうに言う。
『お主も大変だな』
『同情するぞ』
『アイラらしいと言っておこうか』
『かわいいではないか』
状況を面白がって笑っている四竜達がまた余計にリュカをイライラさせた。
――うるさい。黙れ。
ムカつきながら心の中で叫んでいると、ユーゴが苦笑いしながら言う。
「そうだったんだ。で、何をしに?」
案の定ユーゴはまったく信じていない。ましてや同情すら感じさせる顔をリュカに向けている。そりゃそうなるだろう。アイラを見れば嘘だと分かるのだ。
「はあ……」
リュカは大きく嘆息しアイラに「冗談だ。本気にするな」と言い、ユーゴに、
「だいたいは分かっているのでしょ? 周りくどいことをしないでください」
と不機嫌全開の顔で言う。
前世でもそうだった。ユーゴは生粋の探求者だ。すべて調べて自分が納得してから相手に聞く。そして相手が言うことと辻褄が合うかを確認するのだ。今回も何か確たる証拠を掴んでいるのだろうとリュカは確信していた。
「さすがだね。君、僕のこと、本当に良く知ってるね」
「……」
「それはさて置き。僕の見解を聞いてもらおうかな」
そう言ってユーゴは笑うと説明し始めた。
「報告をうけた場所へ行く途中君の痕跡が薄らあった。その場所は、山の急斜面、そしてアイラ君が一緒にいたということは、たぶん足場が悪い場所だったため、歩行補助の魔法をアイラ君にかけていたのだろう。そして辿り付いた場所は英雄伝説が残る街トーカスだった。英雄伝説は、昔魔物の大群が村を襲った時に1人の男性が魔物を倒し村を救ったというものだ。村の者達はその者の名前を聞こうとしたが、何も言わずにいつの間にか村を去っていた。だから村の者は『英雄さま』と名前を付け、毎年その月に感謝祭と称して祭りを開催するようになり今に至っている。だがその『英雄さま』と言われた者は実は『国守玉の脚』の者だった。大きな魔穴が開いたため四竜と共に派遣された者だったのだろう」
そこまでユーゴは一気に説明する。
「でだ。ここからは僕の憶測だ」
と前置きをし話を続ける。
「位置的にその場所が竜柱の1つなのだろうと僕は推測する」
竜柱があることは色々な著書などで知られている。だが場所はどこにあるのかは『国守玉の脚』の者のみが知る場所だ。王宮の王族、そして魔術師団団長でも知らないことだった。
「時期的に竜柱が出来た時代と一致するからね」
そしてユーゴは両方の口角を上げる。
「そしてその場所にリュカ君とアイラ君が現れた。先ほどのリュカ君が言うデートと言うにはあまりにも観光地でもない場所だ。だからどうにもしっくりこない」
「……」
リュカは、自身の浅はかな発言をユーゴに指摘され気恥ずかしさでいっぱいになり、目を細め、言うんじゃなかったと思いっきり後悔する。そんな羞恥心で耳を赤くしているリュカに苦笑しユーゴは話を続ける。
「でもそこにジンが加われば話は別だ。彼は『国守玉の脚』だ。この場所に来る目的は多いにある。それに君は後継者だしね」
ユーゴは右手を顎に当て、右肘を左の手で支え、考えているように見せ横に数歩歩きながら話す。
「だが何のために竜柱へ来たのか? そしてなぜリュカ君とアイラ君が同行していたのか?」
そして立ち止まる。
「この前僕の依頼でリュカ君は魔晶箱を開けた。魔晶箱は四凶の魂が封印されていると言われていた。だが中身は魔人がいただけで四凶の魂はなかった」
そしてユーゴはリュカを見る。
「だがもし、あの時四凶――四竜の魂が入っていたとしたら?」
「……」
「そして竜柱に魂を戻しに君達はあの場所に行ったとしたら?」
マティスとリュカは見つめ合ったまま時間だけが過ぎる。そして沈黙を破ったのはユーゴだ。
「と、まあそう考えたわけだ。で、その真相を君に聞こうと思ってね」
ユーゴは笑顔を見せる。
「そう思うのでしたらジン先生に聞けばいいじゃないですか?」
「んー。だってジンが教えてくれると思えないからね」
首を傾げながら口を尖らせて言う。
「俺からは何も話すことはありません。聞きたいのでしたらジン先生に聞いてください」
リュカはきっぱりと言う。
「やっぱり君は口が固いね。でもそれは肯定と取っていいのかな?」
「思うのは勝手ですので、どうぞご勝手に」
「ほんと君、僕の扱い方、よく知ってるねー」
「……」
「でも僕の勝ちかなー?」
「?」
どういうことだと眉根を潜めた時だ。扉がバンと開いた。リュカとアイラは驚き出口を見ればジンが息を切らして立っていた。だがそれにユーゴは驚きもせず笑顔を見せる。
「早かったねジン。待ってたよ」
そこでリュカは気付き舌打ちする。
――やられた!
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