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163 初めての花火

初めてこちらを見つけていただいた方へ。

ありがとうございます。

1話がとても短いものになっております。あっという間に負担なく読み終えてしまう短さです。ですので3日に一度朝6時更新という短いスパンです。 たまに遅れまる場合が(^0^;)

ちょっとの暇な時間の穴埋めになれたら嬉しいです。

ちらほらと、あらすじが挟んでおります。もし興味がありましたら、そちらをちょこっと除いていただければ、なんとな~くわかっていただけるかとw

よろしくお願いしますm(_ _)m




 アイラとリュカは、結局夜までいた。感謝祭の最後を飾る花火を見たいとアイラが言ったからだ。

 夕方、


「花火を見たことがない?」


 リュカは驚き聞き直す。前世でも花火は上がっていたはずだ。


「厳密に言えば、小さい頃しかないって言ったほうがいいかな。それも田舎のショボいやつね」

「王宮にいた……」


 そこでリュカは言い止す。王宮にいたのは前世での話だ。アイラはリュカが時を戻したことを知らないのだ。なら今「王宮にいた時に見たことがあるだろ」と聞くのはおかしな話だ。


「?」

「あ、いや、王宮でも上げているから見たことがあるんじゃないかと……」

「これがちゃんと見たことがないの。だいたい王宮で上げる花火って国守玉の大浄化の日じゃない?」


 そこでリュカは合点がいった。


 ――前世でアイラは国守玉の浄化をしていたからか。


 するとシガスが首を傾げる。


「なんで国守玉の大浄化が嬢ちゃんに関係あるんだ?」


 そこでアイラはハッとする。


「あ、いや、だいたいその日は家族で地方に旅行に行ってたから」


 慌ててそれらしきことを言う。


「そういうことか」

「う、うん」


 相変わらず爪が甘いとリュカは思う。


 ――まあ、らしいと言えばらしいな。


 これがアイラの性格なのだ。だがそれは今世で気付いたことで、前世では気付かなかったことだ。

 前世では、冷静沈着で感情をあまり出さない、しっかりした性格で正義に満ちた人物だと思っていたのだ。

 だがそれは、それまでの環境と立場がそうさせていたのだと今ならわかる。本当のアイラは今目の前にいるアイラなのだ。


「じゃあ花火も見ていきな。ここの花火はけっこう盛大だからさ」


 それで夜の花火を見ることになったのだった。


 花火が始まると、アイラは子供のように目をキラキラさせて空を見入っていた。


「すごい綺麗!」

「わー! すてきー!」

「リュカ、見てみて! 色が変わった!」


 花火が上がる度に声を上げて喜ぶアイラに、


「そうだな」


 と応えリュカも空を見上げた。


 ――今まであまり真剣に花火を見たことがなかったな。


 前世ではいつもマティスの護衛をしていて、不審物や不審者がいないかと周りばかり見ていたため、空を見ることはなかったからだ。そう思うと自分も花火を見るのは初めてに等しいと気付く。


「こういうのも良いものだな……」


 ぼーっと連続で打ち上がる花火を眺めながら呟くと、


「うん! そうだね!」


 とアイラも空を見上げながら頷くのだった。




 その頃、王宮では懇親会の後の食事会が行われていた。そこには国王のエドモン、マティスの母である王妃クレリア、そしてマティス、今日の主役と言えるセイラ、その後見人のグレイ、そしてサラの6人で行われていた。

 その中でサラはこの状況が理解出来ずにいた。

 親睦会も終わり、帰ろうとした時に呼び止められ夕食に誘われたのだ。最初断ったが、国王の誘いを断るのは失礼に当たると言われ、半強制的に参加させられた形だ。

 そして今マティスの横に座らされている。


 ――なぜ私がここに呼ばれてるの?


 どう見ても自分だけ場違いだと思う。


 ――セイラの姉だからなのだろうか?


 理由はそれしかないと思うが、先ほどから国王と王妃のサラを見る目が意味有りげで怖いと思ってしまっていた。現に王妃のクレリアから、尋問のように色々と聞かれていたからだ。

 今はセイラとグレイにエドモンとクレリアは話している。今だとサラは横にいるマティスに話しかけた。


「ねえ。これはどういうこと?」


 するとマティスは困った顔をして言う。


「すまないサラ。これは僕のミスなんだ」

「ミス?」


 意味が分からないと思っていると、今までグレイと話していた国王が話しかけてきた。


「なんだ、マティスとサラさん、2人で話したそうだな。バルコニーに行って話してきなさい」

「いえ、そういうわけでは……」


 サラは慌てて否定するが、


「そんなに恐縮しなくていいわ。さあ2人いってらっしゃい」


 とクレリアまで笑顔で言ってきた。マティスは小さく嘆息すると、


「サラ、じゃあお言葉に甘えて向こうで話そう」


 とサラを促した。

 2人がバルコニーへ消えて行ったのを目で追っていたセイラにグレイが小声で声をかけた。


「気になるかい?」

「え?」


 目で追っていたことに気付かれた恥ずかしさと驚きで目が泳いでしまい、うまく応えることが出来ずにいると、


「そりゃ気になるね」


 とグレイは付け加えた。グレイが言う「気になる」のは、マティスとサラの関係だろう。だがセイラが気にしているのは、そこではなかった。セイラが気になっているのは、マティスが好意を示しているのはアイラではないのかということだ。だが今の話の流れでは、マティスはサラに気があることになっているように見えたのだ。


 ――どういうこと? なぜサラ?


 だが確認のしようがない。


 ――たぶん、陛下達は勘違いしているんだわ。殿下が好きなのはアイラなのだから。


 だからセイラはグレイに、


「それほど気にしていません」


 と応え、目の前にある料理を口に運ぶのだった。


 サラはバルコニーに出ると、開口一番「どういうこと? 説明して」と言う。するとマティスは罰が悪そうに頭を掻き、


「すまないサラ」


 ともう一度謝り、気になっている子がいると話したことから両親がサラだと勘違いしての行動だと説明した。


最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでも良かったと思っていただけましたら、ブックマーク、いいねボタンの方よろしくお願いします。

とても励みになります。

これからもよろしくお願いします(_ _)


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