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幕間 みんなが楽しんでいた場所

【庭】


【遊び場】


「おい、新太、あの子気に入ったのか?」 セイジ


「いや、妹のサキだよ」 新太


「マジで可愛いな」 セイジ


妹が走ってやってくる


「お兄ちゃん、子供たちが私を見てる」――サキ


「新入りだから当然だよ」――アラータ


「サキ、君がすごく可愛いからだよ」――セイジ


「ありがとう、


お兄ちゃん、あの人誰?」――サキ


「新しい友達、タヤミラ・セイジだよ」――アラータ


セイジは顔を赤らめる


「やあ、サキ。アラータの友達だよ」――セイジ


「サキ、もしよかったら僕たちと一緒にどう?」セイジ


「お兄ちゃん、邪魔じゃない?」サキ




【幼稚園の先生(セイジの母)】


「セイジ、


石神くんとお友達になったのね」


「うん。


すごくおとなしい子なんだ」――セイジ


「そうなんだ。


いいお友達ができてよかったわ」――先生



【ある春の日】


【広場】


「桜、


すごくきれいだね。


みんなはどう思う?」――サキ


「うん。


……あ、小学生くらいの男の子が来るよ」――セイジ


「僕の友達の、


サイトさんだよ」――アラタ


「やあ、


みんな元気か?」――サイト


「こんにちは、サイトさん。


こっちは、


幼稚園のセイジ・タヤミラです」――アラタ


「やあ、セイジ」――サイト



【小学校】


【クラス分け】


「石神新太、


君は一年A組だ」――先生


(……)


知ってる人、


誰もいないな。


――新太は小さく呟いた。


「田山寺誠二、


君も一年A組だよ」――先生


(……)


その声を聞いた瞬間、


僕は走り出した。


「セイジ、


こっちだよ!」――新太


「やあ、みんな。


同じクラスでよかったな」――斉藤


【校庭】


「斉藤!


ボール遊びしようぜ!」――セイジ


「ほら、


パスだ!」――新太


「ゴール!


決めたぞ!」――セイジ


「よくやったな、


みんな」――斉藤


「母さんから聞いたんだけど、


サキって女の子がいるんだって」――セイジ


「来年は、


みんな一緒になるんだ」――アラタ



【帰り道】


「さあ、


みんな帰ろう」――斎藤


「行こうぜ」――新太


「サキ、


誰が送るんだ?」――セイジ


「俺たちが送るよ。


ありがとうな、セイジ」――新太


(……)


「こんにちは、


田弥先生」――斎藤


「あら、


斎藤くん。


また背が伸びたわね」――田弥先生


「こんにちは、


お母さん」――少し恥ずかしそうにセイジ


「え、


セイジのお母さんだったんだ」――アラタ


「こんにちは、アラタくん。


サキちゃん、


とっても可愛い子ね」――先生



「ママ、


僕、みんなと帰るね」――セイジ


「わかったわ、


気をつけてね」――ママ


【帰り道】


「セイジのお母さん、


すごく綺麗だね」――サキ


「うん。


サキと同じくらいだね」――セイジ(微笑みながら)


「あーあ、


セイジってサキのことが好きなんだな」――サイト


「うるさいな。


そんなんじゃないよ」――セイジ(首を横に振る)


「ただ、


褒めてくれたから嬉しかっただけだよ」――サキ


「……いい友達だね」――アラタ



【ある土曜日】


「おい、アラタ。


荷物をまとめろ。


海に行くぞ」――父


「あの子たちとは、


後で合流するよ」――アラタ


「誘いたいなら、


呼んできなさい」――母


「マジで、ママ?」――アラタ


【しばらくして】


「おはようございます、


石神さん。


呼んでくれてありがとう」――セイジ


「おはよう、ミクさん」――サイト


「おはよう、みんな」――アラタの母


【海】


「ペアでバレーしようぜ!」――アラタ


「よし、


そのあと混合戦だ!」――サイト


「次はサイトと組む番だ」――アラタ


「おいセイジ、


またトマトみたいに真っ赤だぞ」――サイト


「その年なら、


女の子が好きになるのは普通だよな」――サイト


「うるさいな」――セイジ


「絶対サキのことが好きなんだろ?」――サイト


「な、何言ってるの、斎藤!」――サキ



【二年後】


【学校】


「あの変人の妹、


また一人でいるぞ」――男子たち


「やめて……


私、何もしてないのに」――サキ


「もうやめろよ、


お前ら」――セイジ


(……)


その声は、


今までよりずっと強かった。


「彼女をいじめるの、


やめろ」――セイジ


「……ありがとう、セイジ」――サキ


「おーい、


彼氏が来たぞー」――男子たち


「気にするな、


サキ」――セイジ


「……うん」――サキ


(……)


「俺がいる限り、


誰も君をいじめさせない」――セイジ


「約束してくれる?」――サキ


「ああ。


約束する」――セイジ




[休憩]


「その動画、


何を見てるの?」――セイジ


「チェスの対局だよ」――アラタ


「へえ、


ちょっと見せて」――セイジ


「いいよ」――アラタ


(……)


「4年生になったら、


チェス部を作ってみないか?」 —セイジ


「いいアイデアだね。


それまでに練習しておこう」 —アラタ



【小学四年生の頃】


「ほら、


新入生が二人入ってきたよ」――セイジ


「よかったね」――アラタ


「リーダーって、


セイジくんなんでしょ?


一番人気あるし」――新入生の女の子


「違うよ。


リーダーはアラタだ」――セイジ


「え、


どうして?」――別の男の子


「二年前から一緒にやってるけど、


アラタの方が、


僕より上手いんだ」――セイジ



【二週間後】


【チェス部】


「これで六人になったし……


そろそろ決めないとだな」――セイジ


「投票で決めればいいんじゃない?」――宇都野


「……投票する意味ある?」――唐見リカ


「どうしてそう思うの?」――宇都野


「だって、


石神は全部において私たちより上だし、


偉そうにもしない」


(……)


「それに、


いつも自然に私たちを導いてる」――唐見


「……確かに」――宇都野


「石神。


君がキャプテンだ」――唐見




【花見祭り】


「パパ、


だんご買って!」――斎藤


「ウロミさんの息子さん、


本当に礼儀正しいですね」――タヤミラ


「ええ。


いいグループになってきましたね」――石神先生


「ほら、


みんな。


だんごだよ」――斎藤の父


(……)


「サイト、


今年でこの学校は最後だね」――新太


「そうだな。


でも、


ずっと友達だろ?」――斎藤


「新太、


補習に行くんだって?」――セイジ


「うん。


苦手なこともあるからさ」――新太


「でも、


新太って天才じゃん」――セイジ


「そうでもないよ。


得意じゃないこともあるんだ」――新太



【一年後】


【広場】


「みんな、


からかうのやめてよ……」――サキ


「なんだよ、


変人の妹のくせに」――男子たち


「お願いだから、


放っておいて……」――サキ


「彼女をいじめるの、


やめろよ」――セイジ


「うるせぇな、


関係ないだろ!」――男子


(……)


少年は、


セイジを突き飛ばした。


「余計な口出しするからだよ」


(……)


次の瞬間、


セイジの頭に蹴りが入った。


「おい!


何してるんだ!」――サイト


「サキ、


大丈夫か!?」――サイト


「私は平気……


でも、


セイジが……!」――サキ


「すぐに親を呼ぶぞ!」――サイト




【しばらくして】


「息子さんは無事です。


ですが、


記憶の一部を失っています」――医師


(……)


「そうですか……」――父親


「彼のためにも、


転校を考えた方がいいでしょう」


(……)


「友達のことも、


ほとんど覚えていません。


今は無理に会わせない方が安全です」――医師


「……分かりました」――母親



【石神家】


【心理士との家族面談】


「一つ、


お伝えしておきたいことがあります」――心理士


「何でしょうか」――母


「アラタくんは現在、


物事を強く認知的に処理する傾向があります」


(……)


「事故の記憶は、


彼にとって非常に強いストレスになる可能性があります」


(……)


「無理に思い出させれば、


メルトダウンを引き起こす危険もあります」――心理士


「……分かりました」


「しばらくは、


本人に隠しておきます」――父







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