9-150 どうしてこんなことが起きた
どうしてこんなことが起きたんだろうねー、とシルバーソーンさんが首を傾けている。この仕草、癖なのかな。
いや、そんなことはどうでもいい。
「分かりませんです」
「そうだよねぇー」
・私は結線しただけ
・離れたところから結線はしたけど
・足元にある溝に、しゃがんで直接、接触しなかっただけ
分からん。
・竜神との結線が関係している?
ウミさんに結線したあとに銀ペンに結線すると、〈魔道具〉の習得値が爆上がりした、ということはあったけど。銀ペン以外のものに結線した時に、何かが起きた、ということはない。
はず。
「どうしたの? 何か、思い当たることでもあるの?」
シルバーソーンさんが、首を逆方向に傾けた。
「いえ。何かないかと思い出そうとしているのですが、さっぱりでして」
・銀のペンダント
銀ペンが持っている特殊能力は、周りの人から気づかれない、というやつと、中に、何かを格納するやつの二つのはず。格納は、中に入れたものの時間を止めた状態にしている、という効果もあるけれど。うーん。関係ないよな。
ステータス情報パネルは、基本、見えないようにしてるから、そこからシルバーソーンさんに気づかれないように、装備鑑定プラグインを起動して銀ペンを改めて確認する、という方法もあるが。
が。
「……分からん」
「分からないことを考えすぎると、頭、痛くなるよ?」
う。
「はい」
うー。
「あのー、私、どうなるんでしょう?」
「今、ここに人がたくさん、向かってるみたい。探査系の呪文を幾つか、展開してるんだけど」
探査魔術。
「見知った魔力の人たちしかいないから、大丈夫だよ」
そんなことも分かるのか。
すごいな。探査魔術。
「すごいんだけどねー。人気ないんだよねー」
口から出てた。
「そのー、ものすごく扱うのが難しい、とかだったりではないですか?」




