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星すら斬るまで、俺は振り続ける  作者:
第六章 修羅と呼ばれる国
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第84話 見抜く者たち

 農村を発ってから二日後の午後。

 穀倉地帯を抜けた俺たちは、帝都の外門を通り抜けた。

 見慣れ始めた石造りの建物と、武器を携えて行き交う人々。遠くからは、修練場で打ち合う金属音が聞こえてくる。


 農村に滞在していたのは僅かな時間だった。

 それでも、魔物の咆哮と村人たちの歓声に囲まれていたせいか、帝都の雑踏が以前よりも遠く感じられた。


 左肩の傷は、帰路の間にほとんど塞がっている。

 腕を大きく回せば僅かに痛むが、日常の動作に支障はなかった。

 腰には、黒い鞘へ納められた新しい刀。

 その後ろには、焦げ茶色のグリモアを吊るしている。

 セレスは村を出る前に幻影を消していた。

 姿を映せるようになったからといって、常に出しておく必要はないらしい。人目がある場所では、これまでどおり声だけで俺の傍にいる。


『どうかしたの?』


「いや。帝都へ戻ってきたと思っただけだ」


『ほんの数日離れていただけでしょう?』


「その数日で、随分変わったからな」


 腰の刀へ触れる。

 以前よりも僅かに長い鞘。

 歩くたびに伝わる重さにも、まだ慣れていない。


『刀だけではないわ』


「ああ」


 無属性の魔力は、今も全身を巡り続けている。

 その流れへ意識を向ければ、風、火、水、そして新たに得た土の性質を感じ取ることができた。

 第四階層で生まれた黄金色の魔力を、今すぐ再現することはできない。

 それでも、一度繋がった感覚は身体の中に残っている。


 帝都へ入って間もなく、ヴァレリアが足を止めた。


「私はこのまま、元老院へ報告に向かいます」


 彼女が俺へ向き直り、丁寧に頭を下げる。


「レグルス殿。今回の任務では、ご同行いただきありがとうございました」


「こちらこそ。ヴァレリアさんが村人を避難させてくれていたから、俺も魔物との戦いに集中できました」


「それぞれが役目を果たした結果です。それでも、あなたがいなければ被害はさらに大きくなっていたでしょう」


 ヴァレリアは姿勢を戻し、俺の左肩へ視線を向けた。


「傷の具合はいかがですか?」


「ほとんど塞がっています。もう問題はないと思います」


「そうですか。ですが、無理はなさらないでください。魔物を討伐した直後に鍛錬へ向かうようなことは、お控えになった方がよろしいかと」


『随分と正確に、あなたの行動を読んでいるわね』


 セレスの声には答えず、ヴァレリアへ頷く。


「はい、気を付けます」


「本当にお願いいたします」


 ヴァレリアは僅かに困ったような表情を浮かべた後、もう一度頭を下げた。


「元老院への報告は、私が済ませておきます。討伐の報酬についても、後日受け取れるよう手配いたします」


「分かりました。お願いします」


「はい。それでは、またお会いしましょう」


 ヴァレリアは元老院の方角へ歩いていった。

 人の流れの中へ消えていく背中を見送ってから、兄の屋敷へ向かう。


『真っ直ぐ屋敷へ戻るのね』


「ほかに寄る場所もないからな」


『そのまま修練場へ向かわないか、確かめただけよ』


「今日は休む」


『昨日も同じことを聞いた気がするわ』


「今日は本当だ」


『そう願っているわ』


 帝都の中央部から少し離れ、兄の屋敷へ続く道へ入る。

 門を開ける前から、庭の奥より風を切る音が聞こえていた。

 一定の間隔で繰り返される、重く鋭い音。

 門を開けて中へ入る。

 兄は修練場の中央に立ち、長剣を振るっていた。

 濃紺の着流しに、小柄な身体には不釣り合いな長剣。頭上から振り下ろされた刃が、地面へ触れる寸前で止まる。

 そこから刃を返し、斜め下から振り上げる。

 一つ一つの動きは遅い。

 だが、足から腰、背中、肩を通して、剣の先まで力が途切れていなかった。

 俺が門を閉めると、兄の長剣が止まった。


「戻ったか」


「はい。ただいま戻りました」


 兄が長剣を肩へ担ぎ、こちらへ歩いてくる。

 最初に見たのは、左肩に巻かれた布だった。


「怪我をしたのか」


「飛翔する魔物に少し掠められました。傷は浅いです」


「そうか」


 兄はそれ以上、傷について尋ねなかった。

 代わりに、俺の足元から腰、肩へと視線を移していく。


「何かありましたか?」


「立ち方が変わった」


 言われて、自分の足元を見る。

 意識して構えているわけではない。

 両足を肩幅ほどに開き、普段どおり立っているだけだった。


「自分では分かりません」


「前は、何もしていなくても身体のどこかが動こうとしていた。今は下が浮いていない」


「土属性を得たからでしょうか」


「土属性?」


「はい。少し説明が難しいんですが……」


 兄の視線が、俺の腰で止まる。

 新しい刀。

 黒い鞘の中央に刻まれた、鬣を広げる獅子の紋様。


「俺が渡した片手剣はどうした」


「それは……」


 答えに詰まる。

 壊したわけではない。

 失くしたわけでもない。

 だが、兄から渡された片手剣が、別の刀と一つになったなどと、どこから説明すればいいのか分からなかった。


 兄は俺の顔を見た後、小さく息を吐いた。


「アリシアから、少しは聞いている」


「姉さんからですか?」


「王都から手紙が来ていた。お前が地下で古いグリモアと契約したこと。そいつの名がセレスだということ。それから、人には簡単に話せない事情があることもな」


 腰のグリモアを見る。


『アリシアは、必要以上のことを話してはいないようね』


 聞こえているのは、俺だけらしい。

 兄はグリモアへ視線を向けているが、セレスの声へ反応していない。


「隠していたわけではありません。ただ、俺自身も分かっていないことが多くて……」


「全部話せとは言っていない。話せるところだけでいい」


「分かりました」


 地下訓練場の崩落に巻き込まれ、古いグリモアを見つけたこと。

 その中に宿っていたセレスと契約したこと。

 契約によって、獅子宮と呼ばれる場所へ入れるようになったこと。

 そこで何度か試練を受け、これまで持っていなかった属性や戦い方を得てきたこと。

 《未踏領域》やステータス板のことには触れず、姉へ話したのと同じ程度に説明する。


「今回、獅子宮の第四階層へ入りました。そこで、兄さんからもらった片手剣と、以前から獅子宮にあった錆びた刀が一つになったんです」


「それが、その刀か」


「はい。申し訳ありません」


「なぜ謝る」


「兄さんからもらった剣を、別の形にしてしまったので」


「あれは、お前に渡した剣だ。どう使おうと、お前の自由だ」


 兄が黒い鞘へ手を伸ばす。

 触れる直前で止まり、俺の顔を見た。


「見てもいいか」


「もちろんです」


 腰から刀を外し、鞘に納めたまま兄へ渡す。

 兄は左手で鞘を支え、重さを確かめるように僅かに持ち上げた。


「打刀より長いな」


「少しだけですが、重心も前へ寄っています」


「もう振ったのか」


「まだです。長さと重心を確かめないまま、振るつもりはありません」


 兄が僅かに眉を上げる。


「お前にしては慎重だな」


「最近、何度も同じことを言われます」


「それだけ無茶をしてきたということだ」


 否定できない。

 兄は刀を抜かず、そのまま俺へ返した。


「この刀には、契約者とともに成長する力があるそうです。今は、《不滅》という概念が宿っています」


「折れないのか」


「いえ。欠けることも、折れることもあります。ただ、完全に失われることはなく、魔力を与えれば形を取り戻すと聞きました」


 兄の目が細くなる。


「なら、折れる刀として扱え」


「え?」


「戻るからといって、折っていいわけじゃない。受け止めきれない攻撃へ刃を出せば、折れる。それは今までと変わらん」


「……はい」


「刀に《不滅》があっても、お前まで不滅になるわけじゃないからな」


「分かっています」


『さすが、あなたのお兄様ね。言うべきことがよく分かっているわ』

 セレスの声が、どこか楽しそうに聞こえた。


「兄さんになら、姿を見せてもいいんじゃないか」


『そうね。アリシアから話を聞いているのなら、隠す必要もないでしょう』


 腰からセレスを外し、掌へ載せる。

 焦げ茶色の表紙に刻まれた獅子の紋章が、淡く輝いた。

 白い光がグリモアの上へ集まり、小さな人の輪郭を作る。

 長い銀髪。

 金色の瞳。

 白いワンピースを身につけた、小さな女性。

 セレスの幻影がグリモアの上へ降り立ち、兄へ顔を向けた。


『初めまして、レオン。あなたがレグルスのお兄様ね』


 兄は目を僅かに見開いた。

 だが、長剣へ手を伸ばすことも、後ろへ下がることもない。


「本当に人の姿を取るのか」


『幻影よ。本体はこのグリモア。触れることも、物を持つこともできないわ』


「アリシアの手紙には、そんなことまで書かれていなかった」


『この姿を得たのは、昨日のことだもの』


「そうか」


 兄はセレスをしばらく見つめた後、腕を組んだ。


「こいつの面倒を見ているらしいな」


『見ているというより、目を離すと何をするか分からないのよ』


「セレス」


『間違ってはいないでしょう?』


 兄の口元が、僅かに上がった。


「苦労をかける」


『本当によ』


「二人とも、俺を何だと思っているんですか」


 答えは返ってこない。

 兄とセレスが、妙に分かり合ったような視線を交わしていた。

 やがて、兄が思い出したように口を開く。


「そうだ。今朝、リヴィアの屋敷から使いが来た」


「リヴィアから?」


「お前が戻ったら、屋敷へ来いと言付けがあった」


 何のために呼ばれたのか。

 討伐の報告なら、ヴァレリアが元老院へ向かっている。リヴィアへ直接伝える必要はない。

 兄は長剣を肩へ担ぎ直す。


「リヴィアが自分から呼んだなら、お前の修練も一区切りだろう」


「分かるんですか?」


「俺も昔、少しだけあいつに教わったことがある」


 兄がリヴィアを呼び捨てにする理由。

 以前から面識があるだけではなく、教えを受けていたらしい。


「初めて聞きました」


「話していなかったからな。リヴィアが呼びつけるのは、何かを始めるときか、終わらせるときだ」


「終わらせる……」


「お前が帝国で身につけたものを、最後に見るつもりなんだろう」


 兄の視線が、俺の腰の刀へ向けられる。


「今回は、俺との手合わせはできそうにないな」


「すみません」


「謝る必要はない。次に帝国へ来たときでいい」


 兄が俺の肩を軽く叩く。

 傷のない右側だった。


「そのときは、俺も今より力を出して相手をしてやる」


「本当ですか?」


「ああ。その刀も、それまでに馴染ませておけ」


「約束ですよ」


「逃げるなよ」


「俺は逃げません」


「なら、楽しみにしておく」


 兄はそれだけ告げ、修練場の中央へ戻っていく。

 長剣を構え直す背中を見ながら、腰の刀へ手を添えた。

 兄と戦う。

 今の俺では、まだ四割にも届かないだろう。

 それでも、次に帝国へ来るときには、この刀を自分のものとして振るえるようになっていたい。


『随分と先の約束をしたわね』


「先とは限らない」


『その前に、リヴィアとの話が残っているでしょう?』


「ああ」


 リヴィアが何を確かめようとしているのか。

 考えても、答えは出ない。

 だが、兄の言葉が正しいなら、帝国での修練は終わりに近づいている。

 俺は自室へ戻り、長旅で疲れた身体を休めることにした。


 翌朝。


 左肩の布を外し、傷の状態を確かめる。

 赤い線は残っているが、腕を回しても痛みはほとんどなかった。

 黒いシャツと余裕のあるズボンへ着替え、分厚いブーツを履く。

 腰へ新しい刀とセレスを吊るし、兄の屋敷を出た。


 帝都の通りは、朝から多くの人で賑わっている。

 武器を背負った者。

 修練場へ向かう者。

 店先で朝食を取る者。

 その間を抜け、リヴィアの屋敷へ向かう。


『今日は、刀を使うのかしら』


「分からない」


『使いたくないの?』


「そうじゃない。だが、まだ一度も振っていない刀を、いきなりリヴィアへ向けるつもりはない」


『そうね。それに――』


「それに?」


『リヴィアが見たいものは、刀ではないでしょう』


 俺も、同じことを考えていた。

 リヴィアの屋敷へ到着し、門を開ける。

 建物の中へ入る前に、庭の奥から声が聞こえた。


「遅かったな」


 リヴィアは修練場の中央に立っていた。

 無駄のない衣服に身を包み、両腕を組んでいる。

 足元に武器はない。

 いつものように、素手だった。


「昨日、帝都へ戻りました」


「傷は?」


「ほとんど塞がっています」


「見せろ」


 左肩の布を外す。

 リヴィアは傷へ一度だけ目を向けた後、俺の腕を掴んだ。

 肩を前後へ動かし、関節の状態を確かめる。


「これなら問題ない」


 腕を離したリヴィアが、今度は俺の正面へ立つ。

 顔から胸元、腹部、腰、両脚へ視線を動かしていく。

 兄と同じだった。

 何も話していないにもかかわらず、俺の中で起きた変化を探っている。


「円環が変わったな」


「分かるんですか?」


「以前より流れが深い。それに、下が安定している」


 リヴィアが足を上げ、俺の脛を軽く蹴る。

 不意の動きだったが、足元は崩れなかった。


「新しい属性を得たか」


「土属性です」


「なるほど。それで、身体の中心を支えているのか」


 リヴィアの視線が、腰の刀へ移る。


「その刀も、出かける前にはなかったものだな」


「ある場所で得ました。兄から受け取った片手剣と、その場所にあった錆びた刀が一つになったものです」


「そうか」


 リヴィアは驚くことなく、刀から俺へ視線を戻した。


「聞かないんですか?」


「何をだ」


「その場所についてや、この刀についてです」


「お前が話したければ聞く。話すつもりがないなら、それで構わん」


 リヴィアは修練場の端へ歩き始める。


「私が見たいのは、道具の由来ではない。お前がそれを得るまでに、何を積み重ねたかだ」


 その背中を追う。

 修練場の中央には、以前と同じ円が描かれている。

 リヴィアが円の反対側へ立ち、俺へ向き直った。


「レグルス。お前に話しておくことがある」


「何ですか?」


「私は、ある人物に頼まれてお前を鍛えていた」


 思わず、リヴィアの顔を見る。


「ある人物?」


「ああ。カイウスがお前を連れてきたのは想定外だったがな」


「誰に頼まれたんですか?」


「今は知る必要はない」


「ですが――」


「いずれ、向こうから姿を現す。そのときに自分で聞け」


 それ以上答えるつもりはないらしい。

 リヴィアの表情は変わらなかった。


「その人物は、今のお前がどこまで出来上がったのか見たいそうだ」


「今、見ているんですか?」


「さあな」


 リヴィアが僅かに口元を上げる。


「気になるなら、探してみるか?」


 周囲へ意識を向ける。

 建物の窓。

 修練場を囲む壁。

 遠くにある屋根の上。

 人の気配は感じられない。


「分かりません」


「なら、今は私だけを見ていろ」


 リヴィアが両腕を下ろす。


「依頼された役目も、今日で一区切りだ。最後に、今のお前がどこまで出来上がったか、私が確かめる」


「手合わせですか?」


「そうだ」


 リヴィアの視線が、再び俺の腰へ向けられた。


「刀を使いたければ使え。今のお前が持つものは、すべて使って構わん」


 右手を刀の柄へ添える。

 銀色の刀身。

 中央を貫く黒い線。

 魔力を流せば、俺とともに成長していく武器。

 だが、この刀を抜くために帝国へ来たわけではない。

 柄から手を離し、黒い鞘ごと腰から外す。


「刀は使いません」


「ほう。なぜだ?」


 修練場の端へ歩き、刀を壁へ立てかける。

 続けてセレスを腰から外し、その横へ置いた。


『決めたのね』


「ああ」


 円の内側へ戻り、リヴィアへ向き直る。

 両足を開く。

 右足を僅かに引き、両手を身体の前へ構えた。


「刀は使いません。あなたから教わったもので、あなたに挑みます」


 一瞬の沈黙。


 リヴィアの口元が、ゆっくりと上がった。


「いい答えだ」

 彼女が左足を半歩前へ出す。


「ならば、私が教えたものを一つ残らず見せてみろ」


 腹部を起点に、無属性の魔力を巡らせる。

 両脚から腰。

 腰から背中、肩、腕。

 途切れることなく身体を一周し、再び腹部へ戻る。

 風も、火も、水も、土も。

 必要になれば、いつでも円環へ重ねられる。

 リヴィアは構えを取らない。

 両腕を自然に下ろしたまま、俺を正面から見ている。


「今日は五割まで上げる」


「五割……」


「簡単に倒れてくれるなよ」

 リヴィアが静かに息を吐いた。


 魔力の光は現れない。

 風も吹いていない。

 それでも、彼女の身体の輪郭が僅かに揺らいだ。

 陽炎にも似た、透明な揺らぎ。

 肉体の内側に押し込められていた何かが、皮膚を越えて滲み出してくる。


 次の瞬間。

 見えない波が、リヴィアの身体から放たれた。

 空気を震わせながら、修練場を円形に駆け抜ける。

 足元の砂が外側へ押し退けられ、壁へ立てかけた刀の組紐が大きく揺れた。

 波が身体を通り抜ける。


「ぐっ……」


 皮膚が粟立つ。

 全身を巡っていた魔力が、内側から強く揺さぶられた。

 円環が僅かに乱れる。

 足裏へ土属性を通し、崩れかけた身体の中心を支える。

 兄が《グラジオラス》を放った瞬間に見せたもの。

 魔力とは異なる、薄い揺らぎ。

 だが、あの一瞬とは違う。

 リヴィアの身体から放たれる力は止まらず、修練場全体を押さえ込むほどの圧力となっていた。


『レグルス』

 修練場の端に置いたセレスから、静かな声が届く。


『あれが、レオンの周囲に見えたものの正体よ』


「気……」


 呟いた言葉が聞こえたのか、リヴィアの笑みが深くなる。


「見えるのか」


 透明な波動をまとったまま、リヴィアが右足を前へ出す。

 ただ一歩。

 それだけで、拳の届く距離が消えた。


「なら、話は早い」


 反射的に腰を落とし、両拳を上げる。

 リヴィアの右拳が、身体の前へ構えられた。


「さあ、レグルス」


 五割の気が、修練場を震わせる。


「お前が帝国で得たものを、すべて見せてみろ」

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