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天秤


未来捕まる(理由…誰かが殺されそうになって未来を売った)


産月、都心部破壊

一般人がデモ運動を起こす


「やめろ!死人がこんなことで聞き入れてくれるわけがねぇだろ早く避難してくれ!!」

『いいや?そうでもないぞ少年。条件さえ飲めばこんなことすぐにやめてやろう』

『相沢未来をこちらへ差し出せ。我らの元に』

一般人、暫く体を硬直させる。

そして──見る。

一斉に、視線が傷を負った未来へ向けられる。

未来は目を見開いた。

何度も経験した、除け者にされる瞳。

何度も経験した、自分たちが助かるためにされる非難の行動。

「──捕まえろ」

誰かが、そう言った。

目の色が変わる。

誰もが未来へ足を向ける。

未来は声も出さず、ただ歩み寄られる自分を奴らのエサにしようとする存在たちに、恐怖する。

「……あ」

「いって」

誰かが、そう言った。

「行って」「行って」「行って」

目の前の人物を差し出せば、己たちの生活はまた平穏に変わる。

目の前にいる人物が奴らの元へ行けば、自分たちは救われる。

目の前にある、日常を取り返すため。

彼らは──己たちを守り続けた人を、生贄にする。

「未来さん」

「行ってください」

「僕たちのために」

ドンッと、背中が押され、死人の前に未来は倒れた。

目を大きく開いたまま、小刻みに肩をふるわせ、その場から動かなかった。


『可哀想になあ……相沢未来』


捕まる

未来は、一切抵抗しなかった。

それが己の役目であるかのように。

それが、己がするべき守りの行為であるように。


ざけんなよ。てめぇッ!!

ごめんなさいっでも……死にたくない!!ぼくはまだ、死にたくない!!!キャラの作り込み(譲)の子


「兄さん……ごめんなさい。ごめんなさい……」

「紫音。奴らが怖いか」

「はい。こわいです」

「そうか」

「俺も怖い」

そう微笑を浮かべる。

「殿」

「弟の非礼な行動、心よりお詫び申し上げます」

「姫の奪還を行います。お力添えをさせていただきたい」

「僕もそうしたいところだけど、今回は様子を見ようと思うよ」

「腸が煮えくり返ってる子がいるからね」

「暴走しすぎないようにだけ注意。任せよう」


未来救出ボロボロ。近寄るが声も出ない。それを未来が見て、今できる懇親の笑顔で、「無事でよかった」


「か……は……ッ」


血が。

真っ赤な、血が。

未来の、背中から腹に向けて突き刺された刀から、ぽたぽたと。


息が詰まったように喘ぐ未来に、もう一突き。

ドシュッ!!


「──ゔぁッ!!」


吊るされた足元に、赤い赤い水たまりができていく。


「やめて……」


秀の小さな声


こちらを見た死神は、未来に突き立てた刀の片方に手を伸ばす。


「ッ!! やめろ!!」


気付いた時にはもう遅かった。

未来の短い押し出されたような悲鳴。

それと同時に聞こえる刀が肉から引き抜かれる音。


刺さっていた刀が抜かれ、穴だけになった未来の腹から、とめどなく血が溢れかえる。


声を押し殺すようにして耐える未来は、残るもう一本の刀のせいで小さくしか呼吸が出来ない。


「相沢未来。我らの仲間になる気はないか?」


「さぁ土屋隆一郎。ここでひとつゲームをしようじゃないか」


「大事なんだろう? こやつのことが」


「ぐっ……!」


太ももを貫かれる。


「だったら、死なせないために、我ら同胞の仲間になるのが一番の解決策だとは思わぬか?」


「相沢未来の口から、『仲間になります』と言えば、完全に死人化するようにセットされている」

「そのままそこで死ぬのを見ているか、それともこの頑なに拒否するこやつを説得させるか! どちらかよ!!」


「土屋、だめだ。相沢が敵になるなんて、こちら側の希望が限りなくゼロに近くなる」


もう一本の刀も抜かれる。

立ち上がれない体に足が乗せられる。

力を入れられる。


ダメだ、ダメだダメだ!!


「やめてくれ」


懇願する声は、届かない。


「やめてくれ!!」


耳を塞ぎたくなるほどの未来の悲痛な叫び声。

体重をかけられた背中からは、無数の傷口から大量の血が飛び散る。

更に内蔵も骨もビキビキと音を立てて、その小さな体を壊していく。


「秀君、日本地図出して。正確なやつ」

「阿部?」

「【解放・記憶】」

「【解放・視覚】」

「【解放……ノーペイン・オール】!!」

「!?」


阿部、それ以上は危険だ、お願いだから休んで!

「やだ……」

「国全体への回復の想像なんてし続けられる訳ないでしょ!? 休まなきゃ」

「嫌だ!!」

「私には……これしかないんだもん。これしかできないんだもん!!」

「私の想像が続く限り……ッ未来ちゃんは死なない。私が、耐える限り……未来ちゃんはッ殺させないから!!」

ぎゅ

「秀君?」

「僕の力をあげる」

「頼むよ」

「流氷」

「冷たいけど我慢してよ」

「だ、大丈夫。あったかいから」


「ふん。もう自分の力では顔すら上げられんか」


「う……」


顔を無理やり上げさせられる。


「最後に、皆に言い残したいことはあるか?」


「…………」


虚ろな目をした未来は、それでも……皆の前に立つものとして。


「こん、な……全、国民が見てる前で、命乞いでも、させるつもり……?」


かすれ声で言うのは


「私は、死人にはならない。例え、どれだけ辛かろうが、哀しかろうが、私は、人間だ!!」


「それが答えか」


「良いだろう」


「てめーらのイザコザに、未来を巻き込むんじゃねぇよ」


うみつき あの方の名前言おうとする 死ぬ

隆一郎が声真似、顔真似。しゅうたちは疑う

未来のきてん、元々そういう目的で捕まったことにする

加奈子平手打ち

「私が、ノーペインを使えなかったら、どうなってたかわかる……?」

「私が!あの時まで耐えられなかったら!!未来ちゃんがどうなってたかわかる!?」

「阿部っ……」

「秀君は黙って」

「別に私は、私がこうなったから怒ってるんじゃない。もっと最悪な結果が待ってたかもしれないって言いたいの!!」

「未来ちゃんが、あそこまで耐えられなかったら?私が耐えられなかったら?……わかるよね?死んでたんだよ?未来ちゃんが!」

「それをわかってっ」

「わかってるよ」

「わかってる」

「今回のこと、俺も未来も、危険だってちゃんとわかってた」

「だけど、確実に奴を倒せて、情報も引き出せる方法。更にあいつが未来を奴らに引き渡すことまで知っていて、どこまでこちら側が手を打てるのか。何ができるのか考えた上、判断したのは、未来だ」

阿部の瞳が見開いた。

「未来ちゃんが、今回のやり方を指示したとでも言うの?」

「ああ」

「だけど、それを了承したのは、土屋君なんでしょう!?」

「ああ、そうだ」

「……阿部なら」

「阿部なら、こうしてくれると思った。未来を助けるために、自分の身を削ってでも、こいつを守ってくれると」

「未来も、お前を信じてた。だから奴らの狙い通りに捕まった」

「全ては、産月の撃破と人を守るために」


「……土屋君、変わったよね」

「前だったら、未来ちゃんをいかに守るか。いかに傷付けないようにするかって、考えてた。こんな、未来ちゃんが犠牲になるような方法選んだりしなかった」

「土屋君が今してるのは、守るための犠牲じゃない」

「勝つための犠牲だよ!!」

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