表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生した俺は精霊に愛されすぎて、静かに村を育てます  作者: 月灯り庵


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

82/164

今日は何もしない日

今回は完全緩和回です。


何も起きない日常が、いちばん強い。

「今日は休みだ」


ハルの一言で、森が静かにざわついた。


「休み?」


レイナが目を丸くする。


「畑は?」


「最低限だけやった」


「水路は?」


「エリシアが昨日整えてくれた」


「精霊は?」


「元気」


ハルは笑う。


「だから今日は、何もしない」


丘の上。


大きな木の下。


四人が並んで座っている。


風が気持ちいい。


ルナがぽつりと言う。


「何もしないのは、難しいわね」


「王都では考えられません」


リリアが苦笑する。


レイナが寝転ぶ。


「最高じゃん」


ハルは草に寝転ぶ。


空が青い。


精霊がくるくる回る。


「こういう日が、一番贅沢なんだよ」


ルナが横を向く。


「あなたは、たまに核心を言うわね」


しばらく無言。


だが心地いい。


レイナが突然、ハルの腕を枕にする。


「ちょ、おい」


「動くな」


ルナが反対側に座り直す。


自然に距離が縮まる。


リリアが戸惑いながらも、少し近づく。


エリシアが静かに笑う。


「ハル」


ルナが小さく言う。


「何もしていないのに、満ちているのはなぜかしら」


「みんながいるからじゃないか?」


即答。


全員が少し黙る。


レイナがぽつり。


「ずるいなあ」


昼。


簡単なパンと果実。


みんなで分ける。


「豪華じゃないのに美味しい」


リリアが言う。


「空気が味を足すのよ」


ルナが微笑む。


レイナが笑う。


「ハルがいると甘くなる説」


「それ俺のせい?」


午後。


昼寝。


精霊が静かに揺れる。


ハルは目を閉じる。


両側があたたかい。


「重い……」


「動くな」


「逃げないで」


二方向から圧。


エリシアが小さく言う。


「逃げ場はありませんね」


夕暮れ。


何も起きなかった。


事件も、争いも。


でも。


胸が満たされている。


ハルが言う。


「これが守りたいものだ」


誰も否定しない。


精霊の森は、今日も甘い。

物語は山と谷。


今は谷の甘さ。


次も、もう一段甘くいきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ