第十九話
前回の投稿から2週間以上も経ってしまいました(汗)
当作品を読んでくださる心優しい皆様に、申し訳ないです。
更新ペースが上がる見込みはありませんが、どうか見捨てないでください(泣)
では、お楽しみください!
固まったファラト国王はシュアルさんに肩を揺すられるまでピクリともしなかった。ようやく動き出してからは、今までの中でも一番厳しい顔になった。
「・・・なぜか聞いても良いか?」
「はっきりと言わせてもらいますが、私は面倒事には一切関わりたくないです。今、お話を聞いただけどもこの件は面倒そうなので、断らせていただきます。」
「そこまで面倒じゃないぞ?やることといえば、城をうろつくことと、それとなくわしの息子の周りを警戒していればいいだけじゃ。」
「でも、場合によれば攻撃される可能性があるわけですよね?攻撃されるかもしれないのであればやっぱり撃退するのが面倒です。それに王子は護衛反対なんですよね?行って護衛することがバレて他の人達のように倒されるのは嫌です。簡単に倒される気もないですけどね。」
「ぐ・・・どうしても嫌なのか?」
「嫌ですね。」
「・・・そういうのであれば仕方ないのう。これでもう帰ってくれると思った私は甘かった。ファラト国王はテレビで見たような悪代官のような悪い顔をしていた。
「ならば!最後の手段に出るしかないようじゃのう・・・。」
フッフッフッ、となんだか怖い笑い方をしている。思わず次に何が起こるか身構えたが、予想に反してファラト国王は頭を下げた。
「頼み!我が国のためにこの依頼を受けてくれ!」
えっ…王様が頭を下げた!?ルビルズロウのトップがこんな所で簡単に私なんかに頭下げちゃっていいの?そこまで切羽詰まっているのか。でもごめんなさい。私はやっぱり面倒事は嫌です。
「お断りします。」
「いいのか?居座るぞ?」
「それでもお断りします。」
「くっ・・・わしは本当に居座るからな!居座られたくなければ受けてくれ!」
脅しじゃないか。頭下げるのと順番逆じゃない?まぁ、居座られるよりも頼み事の方がめんどくさそうだから断るけど。
「お断りします。」
「頼む!」
「お断りします。」
「頼む!」
「お断りします。」
「我が国のためにも!」
「お断りします。」
「た~の~む~!」
「嫌です。お断りします。」
「頼む!!」
ということで、かれこれこの問答で二時間は経っている。あぁ、流石に疲れてきた…
他の皆に「誰か助けて。」というのを目で送って助けを求めた。
「・・・うちの王がユキ殿にご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。」
「ん~私は見ていて楽しいからいいんだけど♪」
「アリーナ様・・・ユキ様がこちらに助けを求めていますが・・・助けてあげられないのでしょうか?」
「え~♪どうしようかしら?」
「ムーサ国王、私からもお願いします。国のためというのもありますが、何よりもユキどのにこれ以上迷惑をおかけするのも・・・。」
「三人お願いされちゃ仕方ないわね♪私に任せなさい♪」
「ユキ~♪」
良かった。アリーナ様が助けに来てくれたみたいだ。でもどうやって助けてくれるんだろう?
「何でしょう?」
「ルビルズロウの特産品ってなんだか知ってる?」
「確か、鉱石や宝石ですよね?」
「そう♪合ってるわ。じゃあ、ルビルズロウの食べ物で有名なのは分かる?」
「食べ物・・・ですか?えっと、肉でしたっけ?」
「そうよ♪」
アリーナ様?助けに来てくれたんじゃないんですか?
多分、こう思っているのは私だけじゃないはず。ファラト国王もシュアルさんもティアラさんも私も、皆アリーナ様がどうしようとしているか分からず困った表情をしている。ただ一人、アリーナ様だけは楽しそうにしている。
「でもね、お肉以外にもルビルズロウは有名なのがあるのよ?お肉の方が有名すぎて影が薄いんだけど、ルビルズロウはとっても美味しい”飴”のなる木も有名なのよ♪」
「!!ファラト国王。敵の攪乱と王子の護衛の件、お受けします。」
「ほ、本当か!?」
「はい。・・・でも、その代わりといってはなんですが、私からも頼み事をしてもいいでしょうか?」
「何でも言ってくれて構わんぞ!」
「ルビルズロウの飴のなる木、一本貰いたいのです。」
「何本でも持って行ってくれ!」
「ありがとうございます。」
とんとん拍子に私とファラト国王の話が進むなか、シュアルさんだけは事態が呑み込めずにいる。…ファラト国王も突然相手が今までと違う意見を出したのだから驚くのが普通だと思うんだけでなぁ。
アリーナ様とティアラさんは私の菓子好きを知ってるから既にお土産を頼んできている。
さてと、じゃあ頑張りますか。もちろん、”飴のなる木”のためにね!
・・・とっても美味しい飴ってどのくらい美味しいのかなぁ。




